PRコンサート以外にも広がる採用事例
小岩井ことり・安済知佳・上田麗奈出演、人気声優ASMRイベントを“高音質”生配信。コルグ「Live Extreme」の魅力とは?
また、映像と音声の同期においても、一般的な配信システムでは映像を基準にして音声を合わせるよう調整するが、Live Extremeでは音声側のクロックに合わせて映像を調整する。徹底した「オーディオ・ファースト」思想の下に開発されているのだ。
ちなみに、今回はフルHD映像と最大96kHz/24bit音声だったが、システムとしては4K映像や最大PCM 384kHz/24bitまたはDSD 5.6MHz音声にも対応している。さらに、複数のストリームを一度に流すことも可能で、メインチャンネルとサブチャンネルで映像の解像度や音声ビットレートを変えて配信したり、ステレオ音声とマルチチャンネル音声を切り替えるなどといったことも可能だ。過去にはオーディオコメンタリー配信に活用されたこともある。
このようにハイスペックである一方で、エンドユーザーが非常に手軽に利用できる点も特徴のひとつ。視聴のための専用アプリをPCやスマートフォンにインストールしたりする必要はなく、ブラウザからそのまま視聴できるのだ。大好きな声優やミュージシャンの姿や声を、手軽にハイクオリティで楽しめるわけで、ファンもLive Extremeの採用拡大を期待せずにいられないことだろう。
なお、配信システムを構成する機材もかなりコンパクトで、配信を行うアーティスト側にとっても手軽に採用しやすい。Live Extremeをエンコーダーとして採用する配信プラットフォームも増えており、今回のイベントの配信を担当した「eContent」では、配信者が管理画面でボタンをクリックするだけでLive Extremeを使うかどうかを選べるようになっている。
人気声優の巧みなダミーヘッド扱い
本記事掲載時でもアーカイブが有料配信されているため過度なネタバレは避けるが、イベントでは恋愛マンガに生アテレコで声を当てたり、テーマに沿ってしりとりを行うなどのコーナーを展開。前述したように、当日は登場した3人のダミーヘッド使いが実に巧みなのがとても印象的だった。
次ページLive Extremeが“ハマる”ケースはまだまだありそう