【特別企画】Spotifyのプレイリストも特別公開
<特別対談>オーディオ評論家が語る“推し”アルバム。ティアック「701シリーズ」で魅力を検証!
まとめ。改めて感じるティアックのフラグシップシリーズ「701」の魅力は?
土方 僕は音楽に何を求めているかと言うと自分だけのために歌ってほしい、アーティストとの距離を近くに感じたい、ということを感じています。情報が欠落していると、アーティストがなんだか遠くに離れていってしまう感じがするのです。ティアックのシステムは、そういう近さを感じさせてくれたのは良かったですね。それに繰り返しになりますが、デジタルに関しては現在流通しているほとんど全ての音源を再生できるというのは非常に強い。
生形 音源の特徴をストレートに出してくれるというか、真実をきちんと見せてくれる音というのに、ティアックの誠意を感じます。私はTASCAMのヘビーユーザーで、レコーダーを長く使っています。業務用機材としてTASCAMを抱えているというのは、音についても間違いがない、というも安心感があります。作り手としてもいつも感じていますが、聞こえたものをそのまま音として再現するというのはとても難しいことです。
土方 「UD-701N」はまさにそうですが、ネットワークにアンプまで入っている機材は、いまの重要なトレンドの一つです。ヘッドホン再生もできますからね。ヘッドホンとスピーカーをシームレスに楽しむというのが今のオーディオのスタイル。僕はセパレート思想も好きなんだけど、この形って今後ますます求められるんじゃないかなぁと思います。
生形 コンパクトにできるし、音としても纏めやすいと思います。組み合わせを悩むのもそれはそれで楽しいのですが、カジュアルに楽しみたい人にとってはとてもいい選択肢だと思います。またクラスDアンプでしっかり音を作って来られるのはティアックならではというところですよね。熱も出なくて高効率で。業務機譲りの技術もありつつ、ちゃんと音楽として楽しめるよう作り込まれているのも魅力です。Ncoreは駆動力も高いですし、どんなスピーカーでも組み合わせやすいですね。
土方 それに、空間表現をうまく出してくれると感じました。特にテイラー・スウィフトなど、今風の凝ったステージングを作り込んでいるのがしっかり聴こえてきました。こじんまりせずに聴かせてくれるのがいいですよね。オーディオの値段が上がっている、とよく言われますが、たとえば車の値段も上がり続けていますし、オーディオだけが上がっているわけではないのです。むしろ社会情勢や世界の状況を見ると、特に国産製品のコスパのすごさを改めて感じます。
生形 薄型にしたのもいいですよね。やっぱり今のユーザーは置き場所を確保するのも大変だし、エコに対する意識も高まってきていますからね。
ーーおふたりのオーディオと音楽に対するスタンスの違いも感じられてとても楽しい対談でした!ありがとうございました。
今回の対談では話題に出なかった楽曲も含め、土方・生形両氏が選定した楽曲をSpotifyのプレイリストとして公開しております。記事と合わせてお楽しみください。なお、一部フォーマット、バージョンが記事中とは異なる楽曲がありますことをご了承ください。
(協力:ティアック)