PRスマホやPCと組み合わせても活躍
1台何役もこなすポケットDAP、Shanling「M0Pro」で音楽をもっと身近に楽しもう
筆者のモバイルPCは15型のM2 MacBook Airだ。本機は単体で最大96kHz/24bitまでのリニアPCM再生に対応するハードウェアDACを内蔵しており、3.5mmヘッドホンジャックにはDC負荷を検知して出力電圧を最適化する機能が載っている。インピーダンスの高いヘッドホン・イヤホンをドライブしながらハイレゾ再生を単体で楽しめるモバイルPCなのだが、それでもやはり外部のDAC内蔵ヘッドホンアンプを使った方が本格的なデスクトップリスニングを楽しみたい時には有利だ。
M0ProにはPCやスマホ、タブレットとOTGケーブルで接続することでDAC内蔵ヘッドホンアンプとして使えるUSBデジタル入力の機能がある。デスクトップ、あるいはモバイルリスニング環境でもハイレゾ対応の良質なヘッドホン/イヤホンの実力を存分に引き出せる。
反対にUSBデジタル出力の機能を使えば、同じくUSB接続に対応するDAC内蔵アンプとペアリングして、超小型のハイレゾ・デジタルトランスポートとして機能する。microSDカードに保存、あるいはBluetoothでつながっているスマホの音源など再生できるコンテンツの幅広さが活きてくる。
LDACに対応するBluetoothレシーバー機能もある。筆者はメインのAndroidスマホとして現在、LDACにも対応するGoogle Pixel Foldを使っている。Pixel Foldには3.5mmのヘッドホンジャックがないので、良質なバランス接続にも対応する有線イヤホンをM0Proにつなぎ、Amazon Music UnlimitedやApple Musicのハイレゾ配信をプレミアム音質で聴くといった楽しみ方ができるところが重宝する。
■“ながら聴き”にうってつけ、スマホアプリからのリモート操作も
Shanlingのスマホアプリ「Eddict Player」からリモートコントロールも試した。発売当初はAndroidのみの機能だったが、今年6月に公開されたM0Proのファームウェア・アップデート“V1.4”でiOSにも対応している。
本機能の場合、スマホの側でEddict Playerアプリを起ち上げて、メニューからShanling製品をBluetoothでリモート制御するための「SyncLink」という独自の接続方式をオンにする。M0Proの方でも設定メニューからSyncLinkをオンにすれば、アプリの画面で接続を行える。
Eddict Playerアプリからは、M0ProのmicroSDカードに保存されている楽曲を選んだり、楽曲再生/停止やスキップ、音量のアップダウン操作までスマホの大きな画面から行えるようになる。M0Proで音楽を“ながら聴き”する時には、傍らにスマホから操作できるEddict Playerアプリがあると便利に感じた。
M0Proの極小サイズの本体は、ジョギングなど体を動かす場面でも高品位な音楽を楽しみたい時にも好都合だ。筆者はキッチンで片付けものをする時、M0ProをLDACでPixel Foldに接続して、YouTubeの動画コンテンツの音を気に入った有線イヤホンで聴く使い方にハマっている。
ただ小さいだけでなく、他の機器との組み合わせで音楽再生に豊かな可能性を感じさせてくれるポータブルオーディオプレーヤーが誕生した。
(企画協力:MUSIN)