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PR音楽の魅力が際立つANCに注目

先進機能とMarshallサウンドが融合!「Motif II A.N.C.」は長く愛用できる完全ワイヤレスイヤホンだ

公開日 2023/10/26 06:30 草野 晃輔
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通話面は、Motif II A.N.C.を筆者の家族に装着してもらい、通話相手としてオンライン会議と電話を試した。結論から言うと、どちらも驚くほど音がクリアだった。オンライン会議では、話し中に周囲で会話してもらったり、テレビの音を出してもらったりしたところ、かすかに音が入るが音声は至って明瞭だった。

電話も同様で、外にいる状態で話すとさすがに車のノイズや風切り音が入り込むが、聞き返すほど音声が不明瞭になることはない。通話品質の高さもたしかに実感できた。

■Motif II A.N.C.の表現力はANCの賜物。表情豊かな中高域、ギターやボーカルが魅力



いよいよ、気になるサウンドを確かめよう。再びANCをオンにし、Apple Musicからback numberの「水平線」を再生する。ディストーションの少しかかった、響きが美しいエレキギターの音色でイントロが始まる。

その音が、ANCの恩恵か、スポットライトを浴びているようにはっきりと分かる。中域は情報量が多く滑らか。アタック感が強くひとつひとつの音にメリハリがあるのは、Marshallの製品共通する特徴だ。これこそ、Marshallのアイデンティティといえる「シグネチャーサウンド」に他ならない。

ボーカルは音像が明瞭で、冒頭からの憂いを帯びた声と、サビの華やかな声と音の表情の違いがよく分かる。低域は情報量が多く存在感たっぷり。かといって、音の中心にあるボーカルより前に出ることはない。

Marshallのアイデンティティといえる「シグネチャーサウンド」を実現している

緑黄色社会の「Mela!」は、疾走感が楽しい。リズミカルなドラムとキーボードに、肉厚で弾むようなベースラインが重なる。ボーカルは音の立ち上がりが明瞭で、キレがありつつも滑らか。高域まで淀みなくきれいに伸びている。間奏のギターソロは高域がうねり躍動する。

オアシスの名曲「Whatever」は、イントロのパリッとしたアコースティックギターのバッキングと、サビのディストーションが効いた歪んだエレキギターという、ある意味両極端な音色を的確に描き分ける。エレキギターの表現力は秀逸で、時にややピーキーに思えるほど攻めたサウンドも曖昧にしない。一聴すると静かな曲調なのに、実は荒々しさを内包していると気づけるだろう。

パッケージもMarshallらしさ全開のデザイン

大編成のビッグバンドジャズは、音の立ち上がりがスムーズ。ホーンセクションが華やかでスケールの大きなサウンドが好印象だ。空間の見通しもよく、ホールで聴いているように音が気持ちよく抜けている。大編成だと楽器の数が多く、音がごちゃっと塊になりやすいが、分離が良いため、サウンドがパートごとに層のように重なって構成されているのが分かる。

◇◇◇


Motif II A.N.C.は、特に中域から高域にかけての表現力が素晴らしく、ギターやボーカルの表情豊かなサウンドが大きな魅力だ。このMarshallらしさ満点のサウンドを気持ちよく聴かせてくれるのは、ANCの効果が大きい。

Marshallは「ANCを改善した」というが、その具体的な技術仕様には触れていない。筆者が思うに、Marshallは超強力に音をシャットアウトするよりも、悪影響を与える騒音をしっかりと消し去るほうが、楽曲ごとの魅力を最も引き出せると考えたのではないだろうか。音を聴けば、それが正しいことが分かるはずだ。


LE Audioなど最新規格もサポートするなど機能面を充実させつつ、プロダクトとしてのデザインも質感も高い。Motif II A.N.C.を手にすれば、所有する喜びを確かめつつ、長く良い音を楽しめること請け合いだ。

(協力:完実電気)

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