PR音楽的な魅力をPolk Audioで堪能
“音質も最高”の「グラミー賞2024」受賞曲、人気のPolk Audioスピーカー3機種で聴き倒す!
フロア型ならではの壮大さ、シリーズ最上位「Reserve」を試す
最後は、同社最上位クラスとなるReserveシリーズから、2ウェイ・3スピーカー構成のフロアスタンディング型モデル「R600」を使用する。外形寸法は281W1064H×382Dmm、質量21.5kgと、比較的大型のモデルで、価格は103,400円(1台・税込)となる。
3ウェイ構成ということで、1センチのピナクル・リングラジエーター・トゥイーター、6.5インチのタービンコーン振動板によるミッドレンジ/ウーファーを2基搭載する。これにより、低域の迫力とともに、負荷分散による分解能を高めている。キャビネットカラーはブラウンとブラックの2色。試聴したモデルはブラウンで、高級感に優れている。
視覚的なポイントとなるのが2発のウーファーで、タービンコーンと名がつくように、渦巻き状の振動板がアイコンとなっている。独自のフォームコアとタービン形状を組み合わせることで、振動板の質量を増加させずに、剛性と内部損失を飛躍的に高めた独自技術だ。そして、独自のバスレフポート技術「Power Port 2.0」は底面部に設置されている。オーバーオールの音質については、分解能、高音域から低音域にかけてのfレンジ、質感表現も高い。サウンドステージについてはボーカル表現に目を見張った。
試聴した3つのソフトとその聴きどころ
ビリー・アイリッシュ/「ホワット・ワズ・アイ・メイド・フォー?」
2019年3に発売した「bad guy」が社会的にヒットしたビリー・アイリッシュ。同氏の新作「ホワット・ワズ・アイ・メイド・フォー?」が、主要4部門/楽曲賞を受賞した。R600で音が出た瞬間にゾクっとするほどの実体感のあるボーカル。驚いたのはピアノの音が生々しさと同時にしなやかな質感。これは表現力の高さがもたらしているのだろう。
余韻など小レベルの音表現もリアルで、ビリー・アイリッシュが求める音楽の作り方がよくわかる。R600で聴く本楽曲により、改めてビリー・アイリッシュの凄さがわかった。また大型のキャビネットと2発のウーファーにより、低音域の表現力が高まり、現代ポップスの魅力を包み隠さず表現する。楽曲後半はより広大なサウンドステージとなるが、それを司る空間の支配感がよく理解できた。これは素晴らしいサウンドだ。
カウント・ベイシー・オーケストラ「ベイシー・スウィング・ザ・ブルース」
カウント・ベイシー・オーケストラの「ベイシー・スウィング・ザ・ブルース」は、トラック1の「Let’s Have A Good Time」を試聴した。イントロのピアノのディテールが明瞭で、ビックバンドの音が前へ出てくる。楽器数の多さや、ミスター・シップのボーカルがセンター前方へしっかりと飛び出してくる。
このスピーカーで聴いていると、楽曲が持つ表現力の素晴らしさとともに、少し泥臭い感じが伝わってくるのが素晴らしい。壮大さやグルーブ感の表現は、大型のフロアスピーカーが持つアドバンテージ、そしてこのスピーカーは音楽的に楽しめる。最高だ。
ロサンジェルス・フィルハーモニック/グスターボ・ドゥダメル「トーマス・アデス:バレエ音楽『ダンテ』」
オーケストラ演奏賞を受賞したのは、ロサンジェルス・フィルハーモニック「トーマス・アデス:バレエ音楽『ダンテ』」。実は本楽曲、オーディオファイルには、かなりおすすめしたい。その理由はオーケストラとしての楽器数の多さと、指揮者グスターボ・ドゥダメルの大胆かつ斬新な解釈による、かなりアグレッシブな抑揚表現だ。
R600も含めてReserveシリーズのスピーカーは、オーディオ的な再生尺度である、fレンジ、分解能、サウンドステージ表現を高めた圧倒的な描写力がある。現代的な描写力をもつハイファイな音作りだが、音楽的なノリが良く、これはPolk Audioに共通するアドバンテージでもある。そしてReserveは最上位シリーズではあるものの、それでも控えめな価格は大きな魅力である。
グラミー賞受賞曲と “音楽的相性” が良いPolk Audio
今回Polk Audioのスピーカーを選んだ理由は、手に入れやすい価格ではあるものの、分解能や音色、音楽的表現のバランスに優れているから。そして抜群に、低域成分が多い “現在の楽曲” と音楽的相性の良さがあると思ったからだ。
Polk Audioは、学生の仲間によって1972年に設立された。創業当時からコストを抑えて、多くの方に良い音を提供することを基本理念としながら、30年もの間スピーカーを作り続けてきた(詳細は過去のレポート記事を参照)。
今回はPolk Audioの3シリーズ全てを聴いた。最も安価なMonitor XTシリーズであっても受賞作の音楽的な魅力を感じ取れたし(これ、かなり重要なこと)、最上位のReserveシリーズは流石の表現力を持っていた。だからこそ、グラミー賞を受賞した作品の良さや受賞の理由が良くわかるし、音楽的にノリの良さもPolk Audioの大きな魅力である。
現在、定額制動画配信サービスを使えば、ほとんどのグラミー賞の受賞作やノミネート作品を聴くことができる。ぜひPolk Audioのスピーカーを組み合わせて、現代最高の楽曲達を楽しんでいただきたい。
(提供:ディーアンドエムホールディングス)