PRサブスクからCD、テレビ、YouTubeまで全対応
デノン「RCD-N12」は“生活に馴染むオーディオ”だ。使って気づいた、リアルに嬉しい3大ポイント
続いては操作感について。まず、ちゃんとHDMI CEC機能に対応しているのはありがたい。このおかげで、テレビ視聴中に、普段と同じようにテレビのリモコンを使って音量調整やチャンネル切替などの操作が行える。シンプルに使いやすい。また、上述のHEOSアプリで入力切替も行えるので、わざわざリモコンを探さなくて良いのも楽だ。
あと些細ではあるが魅力的に感じたのは、ディスプレイに日本語表示で操作をナビゲートしてくれること。AV機器に慣れている方にとっては大したことではないだろうが、テレビと接続するという製品の性格上、操作に不慣れなライトユーザーも使うことを考えれば、こうした易しさはありがたい。
そして完全に盲点だったが、使ってみたら便利だったのがこれ。先ほど、本機はBluetooth機能に対応すると紹介したが、実はBluetoothの受信だけでなく送信機能も備えているのだ。つまり、本機で再生中のテレビ音声を、Bluetoothヘッドホン/イヤホンにワイヤレスで飛ばして聴けるのである。
これが、夜遅い時間になにわ男子の公式YouTubeを観るのに便利だった。なお、Bluetooth接続が少々スムーズに行かない時もあったので、多少の相性(?)はあるようだ。また、ヘッドホン/イヤホン側の音量調整をRCD-N12からは行えないので、音量調整機能が非搭載のBluetooth機器は使わないよう注意喚起されている。
最近は主に高齢者向けに、テレビ音声を手元のスピーカーにワイヤレスで飛ばす「手元スピーカー」のセットがひとつのカテゴリーとして人気があるが、RCD-N12に手頃なBluetoothスピーカーを組み合わせれば、そういう手元スピーカー的な使い方もできるだろう。
さて、筆者宅のテレビ環境でリアルに使用したRCD-N12の使用感をお届けしてきたが、いかがだったろうか? 本機は主に、テレビの音質を強化しながら音楽配信もシームレスに楽しめ、さらにCD再生もできるというポイントで、我が家の生活に馴染んでくれた。
なお筆者は、過去に別件取材で、本機を使って自宅でアナログレコード再生を楽しんだこともあり、その際も使い勝手・音質共にまったく申し分なかった。MM対応のフォノイコライザーを内蔵しているので、アナログ初心者が選ぶアンプとしても有力だと思う。
さらに購入後も、組み合わせるスピーカーをよりグレードの高いモデルにステップアップするという、オーソドックスなオーディオ的楽しみ方も残されている。すでに、ネット上には他のスピーカーと組み合わせたレビューもいくつかあるので参考にされたい。
というわけで、まさに今テレビ周りのオーディオ環境を整えようと考えているなら、RCD-N12は候補として外せない。筆者にとってはCD再生がそうだったが、その新旧メディアへの対応力で、想定以上の楽しい音楽ライフをもたらしてくれる1台である。
(協力:ディーアンドエムホールディングス)