PR単なるエントリーモデルに留まらない豊富な魅力
機能強化で魅力アップ! ビクター“1万円切り”ノイキャン完全ワイヤレス「HA-A30T2」レビュー
イヤーピースは完全ワイヤレスイヤホンに多く見られる背の低いタイプではなく、有線イヤホンと変わらない大きさ。ケースの収納部も余裕があるので、同社の「スパイラルドット」シリーズなど、他のイヤーピースに変更して使うこともできそうだ。
そんな充電ケースも、イヤホン本体と同様に小型化している。前モデルの充電ケースは横に長い形状だったが、本製品では正方形に近い、指輪ケースのような形状に変更された。片手にすっぽり収まってしまうぐらいコンパクトなので、衣服のポケットや、小さいカバンにもラクに収納できるだろう。
その一方、イヤホン単体の電池持続時間が最大8.5時間、充電ケースが最大12.5時間(いずれもノイズキャンセリングON時)となっており、前モデルからさらに長時間使用できるようになっている点も大きな魅力。ちなみに充電ケースはクイック充電にも対応しており、急なバッテリー切れにも安心だ。
スマホアプリでの各種操作に新対応。入門機でも本格的な音を楽しめる
カラーバリエーションも変更され、グリーン、ピンク、パープル、ホワイト、ブラックの全5色がラインナップされた。前モデルと比較してもカラフルな印象で、それでいてくすみカラー的な色味にまとまっているので派手すぎない。まさに“ちょうどいい”感覚なのだ。
落ち着いた色にメタリックパーツがアクセントとなる本体デザインは前モデルを踏襲しており、ブランド内ではエントリー的な位置づけながらも、造りの良さを感じられる仕上がりだ。
サイズがコンパクトになって主張が強くない分、自分のファッションや好みに合わせて、より気兼ねなくカラーを選べるようになったのではないだろうか。細かい点だが、それぞれのカラーバリエーションに合ったカラーのイヤーピースが付属している点も嬉しい。
続いての大きな進化点は「専用アプリに対応」したことだ。Victorでは「HA-FX150T」などの製品で使用できるスマートフォン用のアプリを配信しているが、HA-A30Tは残念ながら非対応だった。ノイズキャンセリングや外音取り込みなどの機能も充実していただけに、スマートフォンから直感的に操作したいという意見も多かったと思われるが、本製品では満を持してのアプリ対応となった。
アプリでは各動作ごとの音量やノイズキャンセリングなどの設定や本体アップデートなどが行えるが、やはり注目すべきは音質モードの設定だ。デフォルトで用意されているFLAT/BASS/CLEARの3つのサウンドモードの他に、カスタムして設定できるEQを3つまで保存することができる。カスタムについてはグラフィックEQで直感的に設定できる点も注目で、エントリークラスながら細かにEQを調整できるのは魅力的だ。
ノイキャン機能も進化。マルチポイント接続にも対応で使い勝手も◎
ノイズキャンセリング機能と外音取り込み機能も前モデルに引き続き搭載している。どちらも性能自体が進化していることに加えて、嬉しいのがノイズキャンセリングに「ウインドカット(風切り音抑制)」が追加されたことだ。
前モデルに限らず、イヤホンをつけて外を歩いている時に風が吹くと風切り音が響いてしまい、ノイズキャンセリングでは除去しきれないという場面は少なくない。実際に風が吹いている状況下でウインドカットを試してみたところ、「ボボボ……」という風切り音の反響が抑えられ、音に邪魔されずに楽曲再生を楽しめた。
外出時やワークアウト時に使うことが多い人にもピッタリの機能だ。ちなみにイヤホン本体はIPX4の防滴仕様となっているため、急な雨や汗がかかっても安心して使うことができる。
ノイズキャンセリング自体の傾向としては、強すぎず、耳に負担がかかりにくい軽めのキャンセルがかかる感じ。軽いとはいえ単純に弱いわけではなく、効果自体はわかりやすい。要所をしっかりキャンセルしているという印象だ。電車の走行音や、家の近くの工事音などの気になる騒音を抑えてくれるので、自然に音楽や作業に集中できた。
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