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防音・調音で音環境を良くする!<第3回> “響き”をコントロールする方法を知ろう!

公開日 2011/09/15 10:12 ホームシアターファイル編集部
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高音質な部屋をつくるなら、反響音の特性を理解しよう


ホームシアタールームであなたが聴いている音、実はスピーカーの音を直接聴いているケースはわずかで、ほとんどが反響音である。吸音を徹底したスタジオですら、直接音と反射音の割合は1対1。せっかく音のよいスピーカーを購入しても、室内の音環境がよくなければ、そのポテンシャルを十分に活用できているとはいえない。

では、室内の音環境を決める要因にはどのようなものがあるか?部屋とリスニング特性の関係は複雑だが、大きくわけて先天的な要因と後天的な要因のふたつがある。

先天的な要因とは部屋の寸法だ。寸法によって室内の固有周波数分布が決定する。たとえば部屋の寸法(縦、横、高さ)を整数比にしてしまうと、定在波が発生してしまう。また、平行面があるとフラッターエコーが発生する。後天的な要因とは、音の発生場所、スピーカーの位置と視聴位置の関係、調音材の量などがある。このふたつの要因が合わさることによって、音の響きは決定する。

このうち、先天的な要因に関しては、たとえば一般的な住宅で音響的によいからといって複雑な形の部屋をつくるということはなかなか難しい。ただし、新築の場合ならば、部屋の寸法を整数比にすることを避けたり、天井を斜めにするなど、できる限りのことをやっておいた方がよい。その上で、調音材を使って音環境を整えていく方が現実的だろう。

【コラム】小さい部屋では低音が出ない?
吸音しない場合、その部屋で聴こえる低域の再生限界は決まっている。たとえば6畳で吸音率0.25の部屋を仮定すると、41Hzまでしか低音は再生されない。それが20畳になると29Hzまで再生できる。吸音することで、この限界数値は下げることができるが、狭小空間の場合は工夫が必要である。


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