ソニーの“太っ腹”クラウドサービス「PlayMemories Online」への期待
■アップル「フォトストリーム」と比較
ここまで紹介したPlayMemories Onlineの機能を、アップルが提供する「iCloud」の一機能、「フォトストリーム」と比べると、いかにPlayMemories Onlineが太っ腹かがわかる。
フォトストリームを利用できるのは、iPhoneやiPad、iPod touch、Apple TVといったiOSデバイスとPC/Macのみ。事実上、アップル製品購入者のためのサービスと言って良い。
また、フォトストリームは今のところ動画には対応しておらず、静止画しかアップロードできない。さらに現在のiOS 5.0.1では、いったんフォトストリームに流れた写真は削除することはできない。消したいものがある場合、ストリームをゼロからリセットするしか方法がない。フォトストリームはシンプルだが、その分制限が多いのだ。
表:PlayMemories Onlineとフォトストリームの比較
ソニー「PlayMemories Online」 | アップル「フォトストリーム」 | |
対応スマホ/タブレット | iOS/Android | iOSのみ |
対応PC(アップロード) | Win/Mac | Win/Mac |
テレビ対応 | BRAVIA | Apple TV |
ウェブサービス | あり(予定) | なし |
動画対応 | ○ | × |
静止画保存枚数 | 未定 | 最大1,000枚 |
静止画保存期間 | 未定 | 30日間 |
共有機能 | あり | なし(同一Apple IDの機器間のみ可能) |
料金 | 無料(予定) | 無料 |
■PlayMemories Onlineは無償提供予定
さらに驚くべきは、このPlayMemories Onlineが無料で提供される予定ということ。他社の多くのクラウドサービスが無償提供されている状況とは言え、動画に対応している本サービスは、膨大な容量が必要となるはずだ。また、動画や静止画のリサイズ/フォーマット変換を行うのに、高いサーバー処理能力が求められることも間違いない。これを無償提供するというのだから、気合いの入り方が半端ではない。
もちろん、ある決められた容量を無償で提供し、それ以上の容量は有償とするモデルになる可能性も高い。と言うよりも、あらかじめ容量に制限をかけるので無い限り、一定の容量以上の利用については有償化せざるを得ないだろう。価格体系について同社に尋ねたが「まだ細かなところは決まっていない」とのことなので、続報を待ちたい。