ソニーの“太っ腹”クラウドサービス「PlayMemories Online」への期待
■PlayMemories Onlineはなぜここまで太っ腹なのか?
このPlayMemories Online、現在明らかになっている情報から判断する限り、大変魅力的なサービスになりそうだ。
それにしても疑問なのは、これだけ太っ腹のサービスを提供し、どこで収益を上げるつもりなのか、という点だ。
アップルのiCloudはフォトストリームを無償で提供しているが、使いこなすためにはiOS機器の購入が必須。もっぱらハードの魅力を高めるための投資として捉えることができる。
だがPlayMemories Onlineは、概要を見る限り、スマホ/タブレットやPCをメインに使うのであれば、サイバーショットやBRAVIAを買わなくても、かなり便利に使えるはずだ。
もちろん対応のサイバーショットやBRAVIAを買えば、より便利に活用できるのだろうが、ハードの購入動機として強くアピールできるほど“縛り”が強くない。
考えるに同社は、SENの人気サービスとしての先行事例を何としても作りたいのではないか。「Music Unlimited」「Video Unlimited」のどちらも大成功とは言えない現状で、SENのプレゼンスを高めるためには、かなり思い切ったサービス展開が必要になってくる。
収益性については、今後に期待しているのだろう。まずはマルチデバイス対応の利便性と、無償かつ高機能というユーザーを惹きつけ、利用者を囲い込む。その後、たとえばPlayMemories Onlineに直接画像や動画をアップロードできるデジカメやビデオカメラを発売すれば、使い慣れたサービスをさらに便利に使える機器として歓迎され、売上が増える可能性が高まる。何をするにも、まず利用者の“数”の力が必要というわけだ。
話が脱線してしまった。収益モデルをどうするかはさておき、ユーザーにとって興味深いサービスであることは間違いない。今後も続報をお届けしたいと思う。
(編集部:風間雄介)