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【連載】ガジェットTIPS

乾電池の残量、テスターで測定したら「マイナス」表示に!?

公開日 2024/01/17 06:40 海上 忍
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電圧/電流や導通の有無などを調べるときに使う「テスター」。電子機器技術者などプロフェッショナルの道具というイメージがありますが、電子工作や家電製品の故障箇所探しなど、家庭でも役立つ便利ガジェットです。

Image:Peter Gudella/Shutterstock.com

テスターを使えば、乾電池の寿命を調べることもできます。乾電池は使うにつれ内部抵抗が上昇し、大電流を取り出すときの電圧降下幅も拡大、やがて“電池切れ”の状態を迎えるため、電圧を測定すれば、あとどれくらい使えるかの目安がわかるのです。使い始めが1.5Vのアルカリ電池を例にすると、1V、0.9Vあたりまで低下していたら、ほぼ電池切れの状態と認識していいでしょう。

そのテスターを使って乾電池の電圧を測定したら、0.9Vどころか0V以下、「マイナスを示していた……」と、ありえなさそうですが、ありえる話です。

たとえば、1つが新品(A)で、もう1つが“ほぼ電池切れ”(B)という2つの乾電池を、直列につないで使用したとします。やがて、Bの電圧はゼロになりますが、Aはまだ十分な電圧があることから放電し続けようとする結果、過放電状態の状態になります。そのとき電圧を測定すると、マイナスを示すことがあるのです。

これは「転極」と呼ばれる現象で、条件さえ満たせば容易に発生します。前述したような新旧乾電池の混用で起こりやすいため、「乾電池を交換するときは1本だけでなく全部」が鉄則です。転極した乾電池は過放電で液漏れ寸前の状態ですから、ただちに使用は止め、自治体の定める方法に従い処分しましょう。

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