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【連載】ガジェットTIPS

スマホ急速充電規格「USB PD PPS」対応機器が増加中!何がどうスゴい?

公開日 2024/10/25 06:40 海上忍
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スマートフォンの「ワット数」は、充電速度と大きな関係があります。ワット数が大きいほど短時間で多くのエネルギー量を供給できるようになり、そのぶん充電速度がアップし「急速充電」が可能になることから、近頃のスマートフォンが対応するワット数は増加傾向にあります。

Image : Vitalii Stock/Shutterstock.com

これまで急速充電を謳うワット数は15W程度でしたが、Galaxyシリーズなど「超急速充電」を謳う機種も登場しています。その充電規格が「PPS(Programmable Power Supply)」、多くのデジタルガジェットに採用されているUSB PDの最新規格(USB PD 3.0)のオプションとして定義されています。

PPSは急速充電だけでなく、状況に応じ電圧と電流を20mV/50mA刻みに調整することで、ムダなく効率的な充電を行います。USB PDは5V、9V、15V、20V…といった供給可能な電圧のリストから受電側が選ぶ仕組み。一度給電が開始されると(切断/再接続しないかぎり)電圧は変化しませんが、PPSでは最初に電圧と電流の範囲を決めておけば、いつでも最適な状態に調整できるのです。

必要量以上に給電しないからムダな発熱がなく、バッテリーへの負荷を最小限に抑えられることもPPSの特長でありメリットです。従来の充電方式に比べ発熱量が抑えられるため、デジタルガジェットの内蔵バッテリーの寿命が長くなることも期待できます。

PPS対応を謳うUGREENの充電器

ただし、PPSで充電するためには、充電器/ACアダプタなど送電側、デジタルガジェットなど受電側、両者をつなぐUSB Type-CケーブルのすべてがUSB PD 3.0/PPS対応でなければなりません。PPS対応製品の少なさもあり、本格的な普及にはまだしばらく時間がかかりそうです。

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