公開日 2011/08/31 13:28
信号に忠実なスピーカー駆動を実現し高品位な音を実現するDirac社の音場調整技術とは
PC用スピーカーがこの秋デビュー
スウェーデンの名門大学研究室から生まれた「Dirac」の音場補正技術を採用したPC用スピーカーが今秋日本国内に登場する。「スピーカーを、信号に忠実に動くよう調整する」ことを目指す同社のユニークな技術について、創業者のひとりであるDirac社CEO/CTO Mathias Johansson氏にお話をうかがった。
■Dirac社とは?
Dirac(ディラック)社のルーツはスウェーデン。北欧最古の大学であり、8人のノーベル賞受賞者を輩出したウプサラ大学のAngstrom研究所からスタートした。2001年設立とまだ若い会社だが、同社の技術は既にベントレー・ロールスロイス・BMWのカーオーディオ、DTSの業務用機器など、一流の音を求められるところで採用されている。また、映画「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」でアカデミー音響編集賞を受賞したKen Kreisel氏も同社技術に惚れ込み、支持しているのだという。
■Dirac社の音場調整技術とは?
では、Dirac社の音場調整技術とは、どんなものなのだろうか? Johansson氏はその特徴を「スピーカーを、信号に忠実に動くよう調整すること」だと説明する。
「他の技術は、周波数特性をフラットにし時間的ズレをなるべくなくそうというアプローチですが、ディラックは出てくる音の“タイミング”を合わせることで根本的な解決を目指します。部屋内の響きを調整するのではなく、スピーカーに無駄な振動をさせないようコントロールすることで、音の濁りを防ぎ、音楽を鮮明に描き出すのです。周波数成分やトーンは、信号のレベルやタイミングの違いによって知覚されるもの。最小限の周波数調整も行いますが、時間歪みをなるべく少なくするようそれぞれのトーンのレベルを適正値にすることだけを目的としています」(Johansson氏)
■アクティブスピーカー「XTZ MH 800 DSP」
この同社の技術を投入して作られたのが、新製品となるアクティブスピーカー「XTZ MH 800 DSP」だ。「スピーカー設計の基本は何十年も変わっていません。ディラックは、デジタルとアナログ技術を融合させ、DSPのためのスピーカーを作ろうと考えたのです」(Johansson氏)という本機。3インチのフルレンジドライバーと5.25インチのウーファーを搭載したスピーカーと、出力40W+40WのクラスDアンプがセット。アンプ部にはRCA入力はもちろんUSB入力も用意しており、PC用スピーカーとして使うことができる。
また大きな特徴となるのが、音の調整を行えるソフトウェアが同梱される点だ。こちらのソフトは「バーチャルサウンドカードのような役割をする」(Johansson氏)もので、Windows/Macで使用可能。「Dirac HD Sound」が、余計な響きやキャビネットが原因の回析や反射を除去。偏った周波数特性や、群遅延エラー、タイムドメインエラーを修正するほか、同社独自のアルゴリズム(特許取得)により、「DESK」「PUNCH」「LOUDNESS」などサウンドキャラクターを選ぶことができる。
「XTZ MH 800 DSP」は日本では9月末頃登場予定、価格は7万円台になる見込みだ。
また、調整用ソフトウェアとUSBマイクをセットにしたパッケージ「Dirac Live Room Correction Suite」も用意。こちらはマイクを使って、スピーカーから出るテストトーンを集音し音場調整を行うもの。インパルス応答まで調整できるのが大きな特徴で、「ハイエンドなPCオーディオファンに捧げる製品」(Johansson氏)とのことだ。
イヤホンで聴ける音を調整してクオリティアップする技術もあり、今後リリースを予定しているという。
独自の音場調整技術を活かし、PCスピーカーやイヤホンなど身近でよく使う製品にフォーカスを当てるDirac社。同社の今後のリリースに注目したい。
■Dirac社とは?
Dirac(ディラック)社のルーツはスウェーデン。北欧最古の大学であり、8人のノーベル賞受賞者を輩出したウプサラ大学のAngstrom研究所からスタートした。2001年設立とまだ若い会社だが、同社の技術は既にベントレー・ロールスロイス・BMWのカーオーディオ、DTSの業務用機器など、一流の音を求められるところで採用されている。また、映画「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」でアカデミー音響編集賞を受賞したKen Kreisel氏も同社技術に惚れ込み、支持しているのだという。
■Dirac社の音場調整技術とは?
では、Dirac社の音場調整技術とは、どんなものなのだろうか? Johansson氏はその特徴を「スピーカーを、信号に忠実に動くよう調整すること」だと説明する。
「他の技術は、周波数特性をフラットにし時間的ズレをなるべくなくそうというアプローチですが、ディラックは出てくる音の“タイミング”を合わせることで根本的な解決を目指します。部屋内の響きを調整するのではなく、スピーカーに無駄な振動をさせないようコントロールすることで、音の濁りを防ぎ、音楽を鮮明に描き出すのです。周波数成分やトーンは、信号のレベルやタイミングの違いによって知覚されるもの。最小限の周波数調整も行いますが、時間歪みをなるべく少なくするようそれぞれのトーンのレベルを適正値にすることだけを目的としています」(Johansson氏)
■アクティブスピーカー「XTZ MH 800 DSP」
この同社の技術を投入して作られたのが、新製品となるアクティブスピーカー「XTZ MH 800 DSP」だ。「スピーカー設計の基本は何十年も変わっていません。ディラックは、デジタルとアナログ技術を融合させ、DSPのためのスピーカーを作ろうと考えたのです」(Johansson氏)という本機。3インチのフルレンジドライバーと5.25インチのウーファーを搭載したスピーカーと、出力40W+40WのクラスDアンプがセット。アンプ部にはRCA入力はもちろんUSB入力も用意しており、PC用スピーカーとして使うことができる。
また大きな特徴となるのが、音の調整を行えるソフトウェアが同梱される点だ。こちらのソフトは「バーチャルサウンドカードのような役割をする」(Johansson氏)もので、Windows/Macで使用可能。「Dirac HD Sound」が、余計な響きやキャビネットが原因の回析や反射を除去。偏った周波数特性や、群遅延エラー、タイムドメインエラーを修正するほか、同社独自のアルゴリズム(特許取得)により、「DESK」「PUNCH」「LOUDNESS」などサウンドキャラクターを選ぶことができる。
「XTZ MH 800 DSP」は日本では9月末頃登場予定、価格は7万円台になる見込みだ。
また、調整用ソフトウェアとUSBマイクをセットにしたパッケージ「Dirac Live Room Correction Suite」も用意。こちらはマイクを使って、スピーカーから出るテストトーンを集音し音場調整を行うもの。インパルス応答まで調整できるのが大きな特徴で、「ハイエンドなPCオーディオファンに捧げる製品」(Johansson氏)とのことだ。
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