公開日 2021/09/27 06:30
半導体大手クアルコムがなぜユーザー調査を行う?「The State of Sound」レポートの意義を探る
【PR】aptX Losslessなど先端技術を探求
米Qualcomm(クアルコム)といえば、スマートフォンやタブレットなどモバイル通信機器向けのSnapdragonシリーズをはじめ、ワイヤレスオーディオやオートモーティブ、ウェアラブルから産業用を含むIoTデバイスまで幅広い用途の半導体を設計・開発するリーディングカンパニーだ。
そのクアルコムが毎年6,000人のコンシューマーを対象に、ワイヤレスオーディオに関連する世界的なトレンドを把握するため独自に調査を行い、その結果を公開していることをご存じだろうか。
2021年の調査結果からは、ワイヤレスオーディオに対するコンシューマーの期待がさらに多様化したことに加えて、「音質向上」を求める声が高まったことなどがわかった。この結果と呼応するように、クアルコムはBluetoothでスマホなどの再生機器とワイヤレスイヤホン・ヘッドホンをつなぎ、CD音質に相当する44.1kHz/16bitのオーディオストリーミングをロスレスのまま送り届ける新技術「aptX Lossless」を発表した。
今回、クアルコム シーディーエムエー テクノロジーズ シニアマーケティングマネージャーの大島勉氏に、2021年の調査「The State of Sound Report」の発表を補足いただく形で、同社のワイヤレスオーディオに対する取り組みの現状を詳しく聞くことができた。aptX AdaptiveやaptX Losslessをはじめとする、クアルコムのBluetoothオーディオ技術の最新情報も合わせてお伝えしよう。
■クアルコムとしてできることを探る「The State of Sound Report」
クアルコムの「The State of Sound Report」は毎年実施されているグローバル調査だ。米国/イギリス/ドイツ/中国/インド/日本の6カ国を対象に、18歳から64歳までのスマートフォンユーザー約1,000人を無作為にサンプルとして募り、述べ約6,000人に詳細なアンケートを行っている。今年は5月に調査を実施した。
同社ではICチップを中心としたソリューションを提供するパートナー企業の声にも寄り添いつつ、エンドユーザーの最新動向を注視してきた。The State of Sound Reportの調査を実施する背景には、ワイヤレスオーディオに対する現在とこれから数年先の期待をつかみ、現実のユースケースに即した競争力ある技術と製品を先読みするためのデータを収集する狙いもある。
同社が本調査を始めた2016年頃は、ちょうど左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンに脚光が当たりはじめた時期と重なる。当時の完全ワイヤレスイヤホンが課題としてきた接続の安定性が近年は劇的に改善したこともあり、再び「音質」が注目されていると受け止めることもできそうだ。The State of Sound Reportは昨年まで「The State of Play Report」という名称で実施されており、この変更からクアルコムもより音質に目を向けたことが窺える。
まずはこのThe State of Sound Reportから、要点を抜粋したい。クアルコムの調査では、ワイヤレスイヤホンの「音質改善に影響する機能」として「アクティブノイズキャンセレーション」を挙げる声が7割を超えて集まった。「ハイレゾ・HDオーディオ」「ロスレスオーディオ音質」に対する関心もまた6割を超えているが、リスニング環境周囲のノイズに妨げられることなく音楽再生に没入できる “体験” を向上する技術が、新しくオーディオに興味を持ち始めたユーザーの心をつかんでいるのであればとても喜ばしいことだ。
直近の数年を振り返ってみても、エンターテインメントプレーヤーとしてのスマホの性能は目覚ましく飛躍を遂げた。「スマホで楽しむオーディオ」と言えば、今はそこに音楽再生のほかに動画やゲーム、オーディオブックにポッドキャストのサウンドなども含まれる。
現在は多くの人々が新型コロナウイルスの影響を避けるためリモートワークスタイルを選んでいる。モバイル端末とワイヤレスイヤホンを組み合わせた「業務・個人のビデオ通話」の音質向上に寄せられる期待も大きいため、昨年から完全ワイヤレスイヤホンの販売が伸びている。クアルコムの大島氏も、今はエンドユーザーの “いい音” に対する期待が様々なコンテンツや用途と密接につながっているのだと説いている。
昨今では特にスマホでモバイルゲームを楽しむユーザーも、オーディオのクオリティに強い関心を寄せているようだ。
そのクアルコムが毎年6,000人のコンシューマーを対象に、ワイヤレスオーディオに関連する世界的なトレンドを把握するため独自に調査を行い、その結果を公開していることをご存じだろうか。
2021年の調査結果からは、ワイヤレスオーディオに対するコンシューマーの期待がさらに多様化したことに加えて、「音質向上」を求める声が高まったことなどがわかった。この結果と呼応するように、クアルコムはBluetoothでスマホなどの再生機器とワイヤレスイヤホン・ヘッドホンをつなぎ、CD音質に相当する44.1kHz/16bitのオーディオストリーミングをロスレスのまま送り届ける新技術「aptX Lossless」を発表した。
今回、クアルコム シーディーエムエー テクノロジーズ シニアマーケティングマネージャーの大島勉氏に、2021年の調査「The State of Sound Report」の発表を補足いただく形で、同社のワイヤレスオーディオに対する取り組みの現状を詳しく聞くことができた。aptX AdaptiveやaptX Losslessをはじめとする、クアルコムのBluetoothオーディオ技術の最新情報も合わせてお伝えしよう。
■クアルコムとしてできることを探る「The State of Sound Report」
クアルコムの「The State of Sound Report」は毎年実施されているグローバル調査だ。米国/イギリス/ドイツ/中国/インド/日本の6カ国を対象に、18歳から64歳までのスマートフォンユーザー約1,000人を無作為にサンプルとして募り、述べ約6,000人に詳細なアンケートを行っている。今年は5月に調査を実施した。
同社ではICチップを中心としたソリューションを提供するパートナー企業の声にも寄り添いつつ、エンドユーザーの最新動向を注視してきた。The State of Sound Reportの調査を実施する背景には、ワイヤレスオーディオに対する現在とこれから数年先の期待をつかみ、現実のユースケースに即した競争力ある技術と製品を先読みするためのデータを収集する狙いもある。
同社が本調査を始めた2016年頃は、ちょうど左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンに脚光が当たりはじめた時期と重なる。当時の完全ワイヤレスイヤホンが課題としてきた接続の安定性が近年は劇的に改善したこともあり、再び「音質」が注目されていると受け止めることもできそうだ。The State of Sound Reportは昨年まで「The State of Play Report」という名称で実施されており、この変更からクアルコムもより音質に目を向けたことが窺える。
まずはこのThe State of Sound Reportから、要点を抜粋したい。クアルコムの調査では、ワイヤレスイヤホンの「音質改善に影響する機能」として「アクティブノイズキャンセレーション」を挙げる声が7割を超えて集まった。「ハイレゾ・HDオーディオ」「ロスレスオーディオ音質」に対する関心もまた6割を超えているが、リスニング環境周囲のノイズに妨げられることなく音楽再生に没入できる “体験” を向上する技術が、新しくオーディオに興味を持ち始めたユーザーの心をつかんでいるのであればとても喜ばしいことだ。
直近の数年を振り返ってみても、エンターテインメントプレーヤーとしてのスマホの性能は目覚ましく飛躍を遂げた。「スマホで楽しむオーディオ」と言えば、今はそこに音楽再生のほかに動画やゲーム、オーディオブックにポッドキャストのサウンドなども含まれる。
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