公開日 2014/05/10 20:55
【ヘッドホン祭】アコリバ、新導体採用リケーブルを夏以降発売/B&O PlayやJAWBONEも要注目展示
NuForceのクアッドBAイヤホンがついに登場
5月10日と11日の2日間、東京・中野サンプラザで開催されている「春のヘッドホン祭2014」。本項では、11階の、完実電気が取り扱う各ブランドの展示内容を紹介していこう。
■B&O Playの主要製品が体験可能
バング&オルフセンのカジュアルライン「B&O Play」製品も展示されていた。店頭で使っている什器をそのまま会場内に持ち込み、B&O Playのスタイリッシュさを表現している。
Bang & Olufsenブランドの時代から愛されているイヤホン「Earset 3i」や美しいヘッドホン「FORM 2」、アルミ無垢材からの削り出しで美しいフォルムを獲得した「BeoPlay H3」など、高い音質だけでなく、先進的な機能や優れたデザインを備えているのが特徴だ。
今回の目玉はフラグシップヘッドホン「Beoplay H6」。音質に注力したのはもちろん、ヘッドバンドには耐久性の高い牛革を、そして耳に密着するイヤーパッドには柔らかなラムスキンを使用するなど、その仕上げの品質の高さにも注目したい。
■JAWBONEは「MINI JAMBOX」に注力
今春、販売代理店が完実電気に移管されたJAWBONE。欧米では非常に高い認知度とシェアを持っているブランドだけあって、今後の展開に注目が集まる。
スピーカーでは、ポータブルBluetoothスピーカー「MINI JAMBOX」に力を注いでいく。MINI JAMBOXは押し出しアルミニウムを筐体に使っており、質感が非常に高い。また個性的なカラーが用意されているだけではなく、カラーによって本体前面のパンチング部のデザインが微妙に異なるなど、ディテールへのこだわりは半端ではない。
またアプリが用意されていることも特徴で、様々な設定や、楽曲のプレイリストを作成したりといったことが専用アプリで行える。
そのほか、活動量や睡眠状況などをスマートフォンでモニターできるリストバンド型のウェアラブル端末「JAWBONE UP」「JAWBONE UP 24」も展示していた。
■アコリバ、PC-Triple C採用リケーブルは夏〜秋頃?
アコースティックリバイブは、ヘッドホン/イヤホン用リケーブルを出展。中でも注目なのは、PCOCC-Aを導体に採用した、1.3mのMMCX対応ケーブルだ。ご存じの通り、PCOCCはすでに製造が中止されている。このため製品が売り切れ次第、この製品の購入は行えなくなる。PCOCCが好きな人で、MMCXケーブルの交換を考えている方は要チェックだ。
同社ブースで試聴を行っていたのが、(株)プロモーション・ワークス 社長の矢口正幸氏。矢口氏とアコースティックリバイブ社長の石黒氏のお二人にお話をうかがう事ができた。
矢口氏は、PCOCCに代わる銅素材として注目されている「PC-Triple C」(ピーシー トリプルシー)のキーマン。かつてPCOCCの開発に携わっていた一人だった。
PC-Triple Cの詳細、そして特徴や製造法については当サイトのインタビュー記事をご覧いただきたいが、「連続した結晶構造」を持っているということが大きなポイント。このため信号が流れやすく、音質向上につながる。さらに導体から異物を排除しているため、ハイレゾなど、よりディテールの正確な再現が求められる音源にも適しているという。「我々としては、PCOCC並みの導体を開発して欲しいと依頼したのだが、結果的には、ずっと性能が上のものが出てきた」(石黒氏)。
さらに、イヤホンやヘッドホンのリケーブルは直径が小さいものが多く、導体を引き延ばす必要が出てくるが、このときにも異物が少なく、結晶構造が連続しているというPC-Triple Cの特徴がますます活きてくるだろうと、矢口氏と石黒氏は語る。
アコースティックリバイブでは、夏〜秋頃にかけて、PC-Triple Cを採用したリケーブルを発売する計画。現在販売中のPCOCC採用製品も含め、同社の動向に注目していきたい。
■NuForce「Primo 8」いよいよ発売
フューレンコーディネートは、NuForceのクアッドBAドライバー搭載カナル型イヤホン「Primo 8」を、4月30日にいよいよ発売開始した。価格は53,000円(税抜)。
フューレンでは「1年越しで開発してきた製品を、ようやく世に送り出せた」とコメント。NuForceへ様々なフィードバックを行い、改良を加えながら、今回ついに発売に至ったのだという。たとえば昨年秋のヘッドホン祭のときに比べ、ハウジングを小型化。また着脱式のケーブルは、より抜き差しがしやすいように段差を加えるなど細かな工夫も重ねた。
ドライバーは3ウェイ4ドライバーで、低域を2基、中域と高域をそれぞれ1基のドライバーが受け持つ。独自の1次Butterworthフィルター設計を活用することで、音楽周波数をシームレスに割り振るクロスオーバーネットワークを採用している。
そのほか、シングルエンドのA級ヘッドホンアンプ「HA-200」も展示。2台接続でバランス駆動も可能になるというユニークな製品だ。価格は1台39,000円(税抜)。
■ROTEL「RDD-06」「RDA-06」の組み合わせに注目
ポーカロ・ラインは、ROTELの小型プリメインアンプ「RDA-06」を出展した。同じROTELのUSB-DAC「RDD-06」と横幅・高さが同じで、組み合わせての使用を想定している。
リモコンも備え、RDD-06と本機の操作を一つのリモコンで行うこともできる。アンプはCLASS Dで、4Ωスピーカーにも対応する。連続定格出力は20W+20W(6Ω)。入力端子はアナログラインを1系統、出力端子はスピーカーとヘッドホンを1系統ずつというシンプルな構成を採用している。スピーカーターミナルは3ウェイで、バナナプラグにも対応する。
さらにROTELからはフルコンポサイズのDAコンバーター「RDD-1580」も展示されていた。USB-B/同軸デジタル/光デジタルを装備しており、いずれも最大192kHz/24bitまでのPCMソースに対応する。本体フロントにはUSB-A入力も備えており、こちらはiPhone/iPodと直接接続できる。また、RDD-06と同じくBluetoothにも対応している。
■アナログプレーヤーを多数デモ、ヨシノトレーディング
CLEAR AUDIOなどのターンテーブルを多数展示し、アナログレコードを高級ヘッドホンで聴くという提案を行っていたのがヨシノトレーディング。使用していたアンプは、同社取扱いのEAR製ヘッドホンアンプ「HP4」(¥689,000)だ。
同社説明員は「デジタルのハイレゾ音源は聴き慣れていても、アナログレコードを聴いたことが無いという若い方も多い。だが、若い方は耳が良いからか、一聴してアナログレコードの素晴らしさに気づいて頂ける」とコメント。欧米では若者のあいだでアナログレコードブームが起きているが、それが日本にも波及する可能性を感じているようだった。
■B&O Playの主要製品が体験可能
バング&オルフセンのカジュアルライン「B&O Play」製品も展示されていた。店頭で使っている什器をそのまま会場内に持ち込み、B&O Playのスタイリッシュさを表現している。
Bang & Olufsenブランドの時代から愛されているイヤホン「Earset 3i」や美しいヘッドホン「FORM 2」、アルミ無垢材からの削り出しで美しいフォルムを獲得した「BeoPlay H3」など、高い音質だけでなく、先進的な機能や優れたデザインを備えているのが特徴だ。
今回の目玉はフラグシップヘッドホン「Beoplay H6」。音質に注力したのはもちろん、ヘッドバンドには耐久性の高い牛革を、そして耳に密着するイヤーパッドには柔らかなラムスキンを使用するなど、その仕上げの品質の高さにも注目したい。
■JAWBONEは「MINI JAMBOX」に注力
今春、販売代理店が完実電気に移管されたJAWBONE。欧米では非常に高い認知度とシェアを持っているブランドだけあって、今後の展開に注目が集まる。
スピーカーでは、ポータブルBluetoothスピーカー「MINI JAMBOX」に力を注いでいく。MINI JAMBOXは押し出しアルミニウムを筐体に使っており、質感が非常に高い。また個性的なカラーが用意されているだけではなく、カラーによって本体前面のパンチング部のデザインが微妙に異なるなど、ディテールへのこだわりは半端ではない。
またアプリが用意されていることも特徴で、様々な設定や、楽曲のプレイリストを作成したりといったことが専用アプリで行える。
そのほか、活動量や睡眠状況などをスマートフォンでモニターできるリストバンド型のウェアラブル端末「JAWBONE UP」「JAWBONE UP 24」も展示していた。
■アコリバ、PC-Triple C採用リケーブルは夏〜秋頃?
アコースティックリバイブは、ヘッドホン/イヤホン用リケーブルを出展。中でも注目なのは、PCOCC-Aを導体に採用した、1.3mのMMCX対応ケーブルだ。ご存じの通り、PCOCCはすでに製造が中止されている。このため製品が売り切れ次第、この製品の購入は行えなくなる。PCOCCが好きな人で、MMCXケーブルの交換を考えている方は要チェックだ。
同社ブースで試聴を行っていたのが、(株)プロモーション・ワークス 社長の矢口正幸氏。矢口氏とアコースティックリバイブ社長の石黒氏のお二人にお話をうかがう事ができた。
矢口氏は、PCOCCに代わる銅素材として注目されている「PC-Triple C」(ピーシー トリプルシー)のキーマン。かつてPCOCCの開発に携わっていた一人だった。
PC-Triple Cの詳細、そして特徴や製造法については当サイトのインタビュー記事をご覧いただきたいが、「連続した結晶構造」を持っているということが大きなポイント。このため信号が流れやすく、音質向上につながる。さらに導体から異物を排除しているため、ハイレゾなど、よりディテールの正確な再現が求められる音源にも適しているという。「我々としては、PCOCC並みの導体を開発して欲しいと依頼したのだが、結果的には、ずっと性能が上のものが出てきた」(石黒氏)。
さらに、イヤホンやヘッドホンのリケーブルは直径が小さいものが多く、導体を引き延ばす必要が出てくるが、このときにも異物が少なく、結晶構造が連続しているというPC-Triple Cの特徴がますます活きてくるだろうと、矢口氏と石黒氏は語る。
アコースティックリバイブでは、夏〜秋頃にかけて、PC-Triple Cを採用したリケーブルを発売する計画。現在販売中のPCOCC採用製品も含め、同社の動向に注目していきたい。
■NuForce「Primo 8」いよいよ発売
フューレンコーディネートは、NuForceのクアッドBAドライバー搭載カナル型イヤホン「Primo 8」を、4月30日にいよいよ発売開始した。価格は53,000円(税抜)。
フューレンでは「1年越しで開発してきた製品を、ようやく世に送り出せた」とコメント。NuForceへ様々なフィードバックを行い、改良を加えながら、今回ついに発売に至ったのだという。たとえば昨年秋のヘッドホン祭のときに比べ、ハウジングを小型化。また着脱式のケーブルは、より抜き差しがしやすいように段差を加えるなど細かな工夫も重ねた。
ドライバーは3ウェイ4ドライバーで、低域を2基、中域と高域をそれぞれ1基のドライバーが受け持つ。独自の1次Butterworthフィルター設計を活用することで、音楽周波数をシームレスに割り振るクロスオーバーネットワークを採用している。
そのほか、シングルエンドのA級ヘッドホンアンプ「HA-200」も展示。2台接続でバランス駆動も可能になるというユニークな製品だ。価格は1台39,000円(税抜)。
■ROTEL「RDD-06」「RDA-06」の組み合わせに注目
ポーカロ・ラインは、ROTELの小型プリメインアンプ「RDA-06」を出展した。同じROTELのUSB-DAC「RDD-06」と横幅・高さが同じで、組み合わせての使用を想定している。
リモコンも備え、RDD-06と本機の操作を一つのリモコンで行うこともできる。アンプはCLASS Dで、4Ωスピーカーにも対応する。連続定格出力は20W+20W(6Ω)。入力端子はアナログラインを1系統、出力端子はスピーカーとヘッドホンを1系統ずつというシンプルな構成を採用している。スピーカーターミナルは3ウェイで、バナナプラグにも対応する。
さらにROTELからはフルコンポサイズのDAコンバーター「RDD-1580」も展示されていた。USB-B/同軸デジタル/光デジタルを装備しており、いずれも最大192kHz/24bitまでのPCMソースに対応する。本体フロントにはUSB-A入力も備えており、こちらはiPhone/iPodと直接接続できる。また、RDD-06と同じくBluetoothにも対応している。
■アナログプレーヤーを多数デモ、ヨシノトレーディング
CLEAR AUDIOなどのターンテーブルを多数展示し、アナログレコードを高級ヘッドホンで聴くという提案を行っていたのがヨシノトレーディング。使用していたアンプは、同社取扱いのEAR製ヘッドホンアンプ「HP4」(¥689,000)だ。
同社説明員は「デジタルのハイレゾ音源は聴き慣れていても、アナログレコードを聴いたことが無いという若い方も多い。だが、若い方は耳が良いからか、一聴してアナログレコードの素晴らしさに気づいて頂ける」とコメント。欧米では若者のあいだでアナログレコードブームが起きているが、それが日本にも波及する可能性を感じているようだった。