公開日 2018/03/28 19:06
レコード・ストア・デイ創立者が語る、「リアル店舗をライブ会場のような特別な体験の場に」
今年は4月21日に開催
2007年にアメリカ西海岸でスタートした「レコード・ストア・デイ」。「レコードショップに直接出向き、レコードを手にする面白さや音楽の楽しさを共有する祭典」というコンセプトで、数々の限定盤や貴重な音源のリリースを行ってきた。毎年4月の第三土曜日に開催されており、今年は4月21日の開催となる。いまは世界21カ国で開催されるまでに規模が拡大してきたこのイベントの共同創設者のひとり、マイケル・カーツ氏に独占インタビューを行った。
ーー レコード・ストア・デイも今年で11回目の開催となります。その開催を間近に控えて、いまどのようなことを感じていらっしゃいますか。
マイケル 非常に誇らしい気持ちでいっぱいです。最初はわずかな限定盤のリリースのみでしたが、この催しはどんどん大きくなっていき、非常に嬉しい気持ちです。
ーー 毎年規模が大きくなっていますが、最初からここまでのイベントになることを想定していましたか。
マイケル ここまで大きくなることは全く想定していなかったです。最初はアメリカの100店舗ほどのショップが参加し、限定盤も10枚くらいの規模からスタートしました。しかし、この取り組みがいかに重要なことであったのか、あとから気づかされることが多かったです。レコード・ストア・デイがヨーロッパ、さらには世界中に波及し、関わる人々の意識も変わってきました。
ーー改めて、11年前にレコード・ストア・デイを始めたきっかけを教えていただけますか。
マイケル 2007年にタワーレコードが、日本とアイルランドを除いた国で閉店したことは衝撃的な出来事でした。これがまさにレコード・ストア・デイを始める大きな理由です。その状況を変えたいと、「レコード・ショップを守る」というアイデアが生まれました。
当初はメディアも非常にネガティブな反応で、タワーレコードが成功しなかったことができるわけではない、と言われました。しかし、多くのアーティスト側から非常にポジティブな反応を得られたことがその後の発展に繋がりました。限定盤のリリースやインストア・イベントなどにも積極的に賛同してくれました。
ーーレコード・ストア・デイはビッグ・アーティストの限定盤など、非常に貴重な音源をたくさんリリースしてくれています。アーティストとの信頼関係はどのようにして築いてきたのでしょうか。
マイケル レコード・ストア・デイがはじまった当初から、メタリカやポール・マッカートニーといったアーティスト達は、私たちの取り組みを真剣に考えてくれました。そこから広がってアメリカやイギリスのバンドなど協力してくれるアーティストも増えてきました。
最初はこちらからマネージメントにオファーしていましたが、徐々にアーティスト主導でのオリジナルなアイテムを考えてくれるようになりました。デヴィッド・ボウイも、直接お会いしたことはありませんが、非常にレコード・ストア・デイを愛してくれていて「何か特別なことをしたい」と度々語っていたそうです。遺作となった『ブラックスター』の10インチEPや、ライヴアルバムなどをリリースしてくれました。最初のきっかけを提供したのは私たちですが、いまはアーティスト主導でアイデアがどんどん出てきます。
ーー レコード・ストア・デイのコンセプトのひとつに、オンラインではなく「リアルな店舗に足を運ぶ」ということがあります。マイケルさんは、リアルな店舗に足を運ぶことの魅力をどのように感じていますか。
マイケル レコード・ストア・デイが、コンサートやライヴに足を運ぶような特別な経験になればと思っております。直接人と会うことで、レコードの良さを話したり共有したりするコミュニケーションが生まれます。レコード・ストア・デイがそういった日になってほしいです。ジャケットや楽曲はただの「製品」ではなく「アート」である、そういう思いを伝えることができるのが魅力だと思います。
ーーところで、これまで日本にいらっしゃったことはありますか。
マイケル 10年前、レコード・ストア・デイをスタートした直後に、バケーションとして京都に行きました。休暇ではありましたが、日本の音楽市場は世界で第二のマーケットということもあり、いくつかのレコードショップにも足を運びました。とてもユニークなお店が多くて、ディスクユニオンや、いまやなくなってしまいましたがワルシャワにも行きました。
日本のアーティストでは、コーネリアスが手がけた『攻殻機動隊』のサウンドトラックは非常に印象的でしたね。レコード・ストア・デイでサウンドトラックを取り扱うようになったのもそれがきっかけですね。
ーー 今後取り組みたいこと、野望などはありますか。
マイケル 今はレコード・ストア・デイ当日に限定盤を一気にリリースしていますが、これを年間を通してのイベントにしたいですね。また、まだ参加していないインドネシア、台湾、ポーランドなどに拡大していけたらと思っています。しかしそれぞれの国で音楽の文化が違うので、やり方を模索しているところです。いまは南極をのぞく全大陸で開催していますが、これをもっともっと盛り上げていきたいですね。
ーー 4月21日のイベントに向けて、日本の音楽ファンにメッセージを。
マイケル レコード・ストア・デイの限定盤などを作る上でのボーナストラックやサウンドトラックなど、日本の音楽マーケットからアイデアをもらったことがあり、とても感謝しています。ぜひファンのみなさんは4月21日、ぜひお近くのレコードショップに足を運んでください!
ーー レコード・ストア・デイも今年で11回目の開催となります。その開催を間近に控えて、いまどのようなことを感じていらっしゃいますか。
マイケル 非常に誇らしい気持ちでいっぱいです。最初はわずかな限定盤のリリースのみでしたが、この催しはどんどん大きくなっていき、非常に嬉しい気持ちです。
ーー 毎年規模が大きくなっていますが、最初からここまでのイベントになることを想定していましたか。
マイケル ここまで大きくなることは全く想定していなかったです。最初はアメリカの100店舗ほどのショップが参加し、限定盤も10枚くらいの規模からスタートしました。しかし、この取り組みがいかに重要なことであったのか、あとから気づかされることが多かったです。レコード・ストア・デイがヨーロッパ、さらには世界中に波及し、関わる人々の意識も変わってきました。
ーー改めて、11年前にレコード・ストア・デイを始めたきっかけを教えていただけますか。
マイケル 2007年にタワーレコードが、日本とアイルランドを除いた国で閉店したことは衝撃的な出来事でした。これがまさにレコード・ストア・デイを始める大きな理由です。その状況を変えたいと、「レコード・ショップを守る」というアイデアが生まれました。
当初はメディアも非常にネガティブな反応で、タワーレコードが成功しなかったことができるわけではない、と言われました。しかし、多くのアーティスト側から非常にポジティブな反応を得られたことがその後の発展に繋がりました。限定盤のリリースやインストア・イベントなどにも積極的に賛同してくれました。
ーーレコード・ストア・デイはビッグ・アーティストの限定盤など、非常に貴重な音源をたくさんリリースしてくれています。アーティストとの信頼関係はどのようにして築いてきたのでしょうか。
マイケル レコード・ストア・デイがはじまった当初から、メタリカやポール・マッカートニーといったアーティスト達は、私たちの取り組みを真剣に考えてくれました。そこから広がってアメリカやイギリスのバンドなど協力してくれるアーティストも増えてきました。
最初はこちらからマネージメントにオファーしていましたが、徐々にアーティスト主導でのオリジナルなアイテムを考えてくれるようになりました。デヴィッド・ボウイも、直接お会いしたことはありませんが、非常にレコード・ストア・デイを愛してくれていて「何か特別なことをしたい」と度々語っていたそうです。遺作となった『ブラックスター』の10インチEPや、ライヴアルバムなどをリリースしてくれました。最初のきっかけを提供したのは私たちですが、いまはアーティスト主導でアイデアがどんどん出てきます。
ーー レコード・ストア・デイのコンセプトのひとつに、オンラインではなく「リアルな店舗に足を運ぶ」ということがあります。マイケルさんは、リアルな店舗に足を運ぶことの魅力をどのように感じていますか。
マイケル レコード・ストア・デイが、コンサートやライヴに足を運ぶような特別な経験になればと思っております。直接人と会うことで、レコードの良さを話したり共有したりするコミュニケーションが生まれます。レコード・ストア・デイがそういった日になってほしいです。ジャケットや楽曲はただの「製品」ではなく「アート」である、そういう思いを伝えることができるのが魅力だと思います。
ーーところで、これまで日本にいらっしゃったことはありますか。
マイケル 10年前、レコード・ストア・デイをスタートした直後に、バケーションとして京都に行きました。休暇ではありましたが、日本の音楽市場は世界で第二のマーケットということもあり、いくつかのレコードショップにも足を運びました。とてもユニークなお店が多くて、ディスクユニオンや、いまやなくなってしまいましたがワルシャワにも行きました。
日本のアーティストでは、コーネリアスが手がけた『攻殻機動隊』のサウンドトラックは非常に印象的でしたね。レコード・ストア・デイでサウンドトラックを取り扱うようになったのもそれがきっかけですね。
ーー 今後取り組みたいこと、野望などはありますか。
マイケル 今はレコード・ストア・デイ当日に限定盤を一気にリリースしていますが、これを年間を通してのイベントにしたいですね。また、まだ参加していないインドネシア、台湾、ポーランドなどに拡大していけたらと思っています。しかしそれぞれの国で音楽の文化が違うので、やり方を模索しているところです。いまは南極をのぞく全大陸で開催していますが、これをもっともっと盛り上げていきたいですね。
ーー 4月21日のイベントに向けて、日本の音楽ファンにメッセージを。
マイケル レコード・ストア・デイの限定盤などを作る上でのボーナストラックやサウンドトラックなど、日本の音楽マーケットからアイデアをもらったことがあり、とても感謝しています。ぜひファンのみなさんは4月21日、ぜひお近くのレコードショップに足を運んでください!