公開日 2024/09/26 17:00
KEF、MAT搭載Uni-Qドライバーを採用した第9世代「Qシリーズ」。ラインナップを刷新した全8モデル
新設計ウーファーを搭載した3ウェイタイプが登場
KEFは、独自の技術「MAT(Metamaterial Absorption Technology)」搭載の第12世代Uni-Qドライバーを採用したスピーカーシステム “Qシリーズ” の第9世代モデル計8機種を、9月26日より順次発売する。
カラーはシリーズ共通で、サテンブラック/サテンホワイト/ウォールナットの3色。なお、前世代まで別売だったスピーカーグリルが、第9世代では本体付属となる。価格とラインナップは下記の通り。「Q Concerto Meta」は9月26より発売、ほかモデルは同日に予約開始で、発売は10月10日となる。
【Qシリーズ】
・フロア型スピーカー「Q11 Meta」352,000円(税込/ペア)
・フロア型スピーカー「Q7 Meta」264,000円(税込/ペア)
・ブックシェルフ型スピーカー「Q Concerto Meta」192,500円(税込/ペア)
・ブックシェルフ型スピーカー「Q3 Meta」121,000円(税込/ペア)
・ブックシェルフ型スピーカー「Q1 Meta」88,000円(税込/ペア)
・センタースピーカー「Q6 Meta」110,000円(税込)
・イネーブルドスピーカー「Q8 Meta」110,000円(税込/ペア)
・オンウォール・スピーカー「Q4 Meta」63,800円(税込)
Qシリーズは、同ブランドのエントリーラインに位置付けられるスピーカーシステム。前世代が発売された2017年から約7年ぶりの刷新となる。同社は第9世代モデルについて、最大のトピックであるMAT技術の搭載をはじめとするハイエンドモデルの要素を大幅に取り入れているとアピール。Heritage/Technology/Performance and Value/Versatilityを4つのキーメッセージとして挙げ、下記のようにコメントした。
「第9世代のQシリーズは、音響・製品設計において絶えず革新を行っているブランドの伝統的な哲学を踏襲するとともに、上位モデルの独自技術をエントリーモデルに投入するという新たなチャレンジを実現しました。エントリーだからといってコストに対して妥協せず、高いパフォーマンスを発揮します。また、さまざまな場所やシチュエーションに合わせてお使いいただけるよう、ラインナップも刷新しておりますので、ユーザビリティの向上にも着目いただきたいです」
新世代モデルは、計8種すべてにMAT搭載の第12世代Uni-Qドライバーを投入。形状の微調整など、同シリーズに最適化された専用設計を採用した。
ラインナップは、まずフロア型が「Q11 Meta」「Q7 Meta」の2モデル。それぞれ「Q950」ならびに「Q750」の後継モデルだが、独立したウーファーユニットを搭載し、2.5ウェイから3ウェイバスレフ型へと刷新されている。ブックシェルフ型は新たに3ウェイ型の「Q Concerto Meta」を追加。2ウェイ型の「Q3 Meta」ならびに「Q1 Meta」と合わせて3モデルを揃える。
また同シリーズはマルチチャンネル、サラウンドでセッティングするユーザーも多いことから、薄型デザインの壁掛け用スピーカー「Q4 Meta」も登場。手軽に平面置きが可能かつ、音響パフォーマンスに優れるとアピールする。
さらにセンタースピーカー「Q6 Meta」とイネーブルドスピーカー「Q8 Meta」を加えた、計8モデルがラインナップされる。Q4 MetaならびにQ6 MetaはLCRスピーカーとしても使用可能だ。
独自の音響技術であるMATは、ドライバーの後方に独自設計の円形ディスクを配置することで、トゥイーターの背面に生じるノイズを99%除去するというもの。このディスクは長さと大きさの異なるチューブで構成され、複雑な迷路のような構造となっており、入り組んだ各チャンネルが特定の周波数の音を効率的に吸収する。このチャンネルを組み合わせることで広帯域のノイズを吸収、生じる歪みを排除して、よりピュアで自然な音響パフォーマンスを実現する。
最新世代である第12世代Uni-QはMATによる音質効果を引き出すために設計されたドライバーで、同シリーズにおいては各モデルの奥行きに基づいてトゥイーターのウェーブガイドをカスタムしている。また同軸配置のトゥイーターとミッドレンジの隙間を埋める「トゥイーター・ギャップ・ダンパー」には、多孔質材料を用いた2つのリングを配置。共振と音の歪みを抑制し、ディテールと透明度を大幅に向上させたとする。
担当者は「Uni-Qドライバーの採用で音の明瞭感やくっきり感が向上し、MATが加わることによって、さらに超高音域の音からもにごりがとれていく。音源やソースのクオリティに左右されずお楽しみいただける」とアピールした。
ほかQ11 Meta/Q7 Meta/Concerto/Q6 Metaの4モデルは、上位シリーズである “The Reference シリーズ” などに搭載された技術も多数投入。Uni-Qドライバーに「フレキシブル・デカップリング・シャーシ」を採用することで、ミッドレンジの振動がキャビネットに伝わって生じる音のカラレーションを減少。さらに「シャドーフレア」によってUni-Qの導波管効果を拡張、エンクロージャーの回折を低減させ、明瞭度と細部の再現性を高めた。また、ミッドレンジモーターをUni-Qのシャーシからデカップリングすることで、共振が発生した際も、音が放射される前に消散させる仕組みとなっている。
Q8 Meta/Q4 Meta/Q3 Meta/Q1 Metaでは、トゥイーターのモーター・システムを再設計して、ドライバー背面からMATアブソーバー(吸収材)へのエネルギー伝送を最大化。トゥイーターのリア・チャンバー・ベントの面積を250%拡大し、より多くの音がMATのノイズ除去効果を得られるとした。またドーム背面の音圧が低減することで、トゥイーターがよりリニアに動作し、低歪みを実現するという。
従来の2.5ウェイタイプは、3ウェイへとスピーカーデザインをアップグレード。新設計のウーファードライバーを搭載し、ウーファーが低域、Uni-Qドライバーが中・高音域の再生を担当する。周波数帯域を分離し、かつそれぞれの帯域に合わせてドライバーを最適化することで、Uni-Qドライバーがさらに優れた性能を発揮できるよう設計した。
また中音域のコーンの動きを最小限に抑えることで、トゥイーターがよりなめらかで安定した表面で高音域を伝達できるほか、中低域の歪みの減少を実現し、ディテールと明瞭度を改善したとする。
新設計のウーファードライバーは、ペーパーコーンの上に浅く凹んだアルミニウム・スキンを載せるというハイブリッド構造を採用。剛性を確保し、低音のパンチとスピードを向上させた。形状は3D FEA(3次元有限要素解析)を用いて設計されており、コンピューターのシミュレーションによる詳細な計測を行うことで、高出力時でも正確な低音域の再生が可能という。
ウーファーの搭載に伴いQ11 Meta/Q7 Meta/Q Concerto Metaの3ウェイ3機種はエンクロジャーを新たに設計。パッシブラジエーター「ABR(Auxiliary Bass Radiator)」は採用せず、リアバスレフへと変更されている。さらにUni-Qドライバーがウーファーの影響を極力受けないよう、エンクロージャの内部でドライバーをセパレートしている。いわば「一部だけ密閉型の設計」とし、これによってUni-Qの効果を高めるとともに、量感のある低音再生を両立したとする。Q3 Meta/Q1 Metaの2ウェイ2機種は、従来モデルからエンクロジャーの形状は引継ぎ、内部の吸音材処理やバスレフポートを一新した。
クロスオーバーは軸上ならびに軸外の応答のなめらかさの改善を重視して再設計。計測には上位シリーズの設計の際に開発・改良されてきたというシミュレーションソフトを利用し、1000回以上の測定を実施した。各モデルで、正確な信号経路の最適化を実現するとしている。計測は英国メイドストーンにある無響室で実施。
担当者は同ブランドのスピーカー製品について「軸外の特性が非常によいという評価を得ている」とし、測定の効果をアピール。「エントリーモデルでも上位モデルと同じような技術を駆使し、工程を経て作成しているのは、そういった部分を重視するためでもある」と説明した。
ブックシェルフ型に向けたオプションとして、専用スピーカースタンド「SQ1 Floor Stand」(スレートグレー/ミネラルホワイト)や、壁設置用の「B2 wall bracket」も用意。なおQ Concerto Metaはほか2モデルと比べて高さがあるため、スピーカースタンドは「S3フロアスタンド」の使用を推奨するとのこと。またフロア型に向けたオプションとして「PQ1 Plinth Spike Kit」(8ピース)も用意。標準モデルの脚はゴム製だが、スパイクに交換することも可能。SQ1 Floor StandならびにPQ1 Plinth Spike Kitは2024年冬ごろに発売予定。
Q11 Metaは3ウェイ・バスレフ型。ドライバーユニットはUni-Q(19mmベンテッド・アルミニウム・ドーム・トゥイーター+MAT/100mmアルミニウム・コーン・ミッドレンジ)、165mmハイブリッド・アルミニウム・コーン・ウーファー×3基で構成。周波数帯域は37Hz - 20kHz(-6dB)、クロスオーバー周波数は480Hz/2.7kHz、感度は89dB(2.83V/1M)。外形寸法は210W×1061H×380Dmm(フット除く)、質量は22.5kg。
Q7 Metaは3ウェイ・バスレフ型。ドライバーユニットはUni-Q(19mmベンテッド・アルミニウム・ドーム・トゥイーター+MAT/100mmアルミニウム・コーン・ミッドレンジ)、165mmハイブリッド・アルミニウム・コーン・ウーファー×2基で構成。周波数帯域は39Hz - 20kHz(-6dB)、クロスオーバー周波数は440Hz/2.3kHz、感度は87dB(2.83V/1M)。外形寸法は210W×950H×315Dmm(フット除く)、質量は18.4kg。
Q Concerto Metaは3ウェイ・バスレフ型。ドライバーユニットはUni-Q(19mmベンテッド・アルミニウム・ドーム・トゥイーター+MAT/100mmアルミニウム・コーン・ミッドレンジ)、165mmハイブリッド・アルミニウム・コーン・ウーファー×1基で構成。周波数帯域は40Hz - 20kHz(-6dB)、クロスオーバー周波数は430Hz/2.9kHz、感度は85dB(2.83V/1M)。外形寸法は210W×415H×315Dmm、質量は9.5kg。
Q3 Metaは2ウェイ・バスレフ型。ドライバーユニットはUni-Q(25mmベンテッド・アルミニウム・ドーム・トゥイーター+MAT/165mmアルミニウム・コーン・ミッドレンジ)で構成。周波数帯域は42Hz - 20kHz(-6dB)、クロスオーバー周波数は2.0kHz、感度は87dB(2.83V/1M)。外形寸法は210W×357H×305Dmm、質量は8.2kg。
Q1 Metaは2ウェイ・バスレフ型。ドライバーユニットはUni-Q(25mmベンテッド・アルミニウム・ドーム・トゥイーター+MAT/130mmアルミニウム・コーン・ミッドレンジ)で構成。周波数帯域は47Hz - 20kHz(-6dB)、クロスオーバー周波数は2.1kHz、感度は86dB(2.83V/1M)。外形寸法は180W×302H×277Dmm、質量は6.1kg。
Q6 Metaは3ウェイ・密閉型。ドライバーユニットはUni-Q(19mmベンテッド・アルミニウム・ドーム・トゥイーター+MAT/100mmアルミニウム・コーン・ミッドレンジ)、165mmハイブリッド・アルミニウム・コーン・ウーファー×2基で構成。周波数帯域は52Hz - 20kHz(-6dB)、クロスオーバー周波数は560Hz/2.7kHz、感度は86dB(2.83V/1M)。外形寸法は629W×210H×303Dmm、質量は14.1kg。
Q8 Metaは2ウェイ・密閉型。ドライバーユニットはUni-Q(25mmベンテッド・アルミニウム・ドーム・トゥイーター+MAT/130mmアルミニウム・コーン・ミッドレンジ)で構成。周波数帯域は96Hz - 20kHz(-6dB)、クロスオーバー周波数は2.7kHz、感度は86dB(2.83V/1M)。外形寸法は180W×176H×259Dmm、質量は4.5kg。
Q4 Metaは2ウェイ・バスレフ型。ドライバーユニットはUni-Q(25mmベンテッド・アルミニウム・ドーム・トゥイーター+MAT/130mmアルミニウム・コーン・ミッドレンジ)で構成。周波数帯域は52Hz - 20kHz(-6dB)、クロスオーバー周波数は1.8kHz、感度は86dB(2.83V/1M)。外形寸法は250W×400H×142Dmm、質量は5.7kg。
カラーはシリーズ共通で、サテンブラック/サテンホワイト/ウォールナットの3色。なお、前世代まで別売だったスピーカーグリルが、第9世代では本体付属となる。価格とラインナップは下記の通り。「Q Concerto Meta」は9月26より発売、ほかモデルは同日に予約開始で、発売は10月10日となる。
【Qシリーズ】
・フロア型スピーカー「Q11 Meta」352,000円(税込/ペア)
・フロア型スピーカー「Q7 Meta」264,000円(税込/ペア)
・ブックシェルフ型スピーカー「Q Concerto Meta」192,500円(税込/ペア)
・ブックシェルフ型スピーカー「Q3 Meta」121,000円(税込/ペア)
・ブックシェルフ型スピーカー「Q1 Meta」88,000円(税込/ペア)
・センタースピーカー「Q6 Meta」110,000円(税込)
・イネーブルドスピーカー「Q8 Meta」110,000円(税込/ペア)
・オンウォール・スピーカー「Q4 Meta」63,800円(税込)
Qシリーズは、同ブランドのエントリーラインに位置付けられるスピーカーシステム。前世代が発売された2017年から約7年ぶりの刷新となる。同社は第9世代モデルについて、最大のトピックであるMAT技術の搭載をはじめとするハイエンドモデルの要素を大幅に取り入れているとアピール。Heritage/Technology/Performance and Value/Versatilityを4つのキーメッセージとして挙げ、下記のようにコメントした。
「第9世代のQシリーズは、音響・製品設計において絶えず革新を行っているブランドの伝統的な哲学を踏襲するとともに、上位モデルの独自技術をエントリーモデルに投入するという新たなチャレンジを実現しました。エントリーだからといってコストに対して妥協せず、高いパフォーマンスを発揮します。また、さまざまな場所やシチュエーションに合わせてお使いいただけるよう、ラインナップも刷新しておりますので、ユーザビリティの向上にも着目いただきたいです」
新世代モデルは、計8種すべてにMAT搭載の第12世代Uni-Qドライバーを投入。形状の微調整など、同シリーズに最適化された専用設計を採用した。
ラインナップは、まずフロア型が「Q11 Meta」「Q7 Meta」の2モデル。それぞれ「Q950」ならびに「Q750」の後継モデルだが、独立したウーファーユニットを搭載し、2.5ウェイから3ウェイバスレフ型へと刷新されている。ブックシェルフ型は新たに3ウェイ型の「Q Concerto Meta」を追加。2ウェイ型の「Q3 Meta」ならびに「Q1 Meta」と合わせて3モデルを揃える。
また同シリーズはマルチチャンネル、サラウンドでセッティングするユーザーも多いことから、薄型デザインの壁掛け用スピーカー「Q4 Meta」も登場。手軽に平面置きが可能かつ、音響パフォーマンスに優れるとアピールする。
さらにセンタースピーカー「Q6 Meta」とイネーブルドスピーカー「Q8 Meta」を加えた、計8モデルがラインナップされる。Q4 MetaならびにQ6 MetaはLCRスピーカーとしても使用可能だ。
独自の音響技術であるMATは、ドライバーの後方に独自設計の円形ディスクを配置することで、トゥイーターの背面に生じるノイズを99%除去するというもの。このディスクは長さと大きさの異なるチューブで構成され、複雑な迷路のような構造となっており、入り組んだ各チャンネルが特定の周波数の音を効率的に吸収する。このチャンネルを組み合わせることで広帯域のノイズを吸収、生じる歪みを排除して、よりピュアで自然な音響パフォーマンスを実現する。
最新世代である第12世代Uni-QはMATによる音質効果を引き出すために設計されたドライバーで、同シリーズにおいては各モデルの奥行きに基づいてトゥイーターのウェーブガイドをカスタムしている。また同軸配置のトゥイーターとミッドレンジの隙間を埋める「トゥイーター・ギャップ・ダンパー」には、多孔質材料を用いた2つのリングを配置。共振と音の歪みを抑制し、ディテールと透明度を大幅に向上させたとする。
担当者は「Uni-Qドライバーの採用で音の明瞭感やくっきり感が向上し、MATが加わることによって、さらに超高音域の音からもにごりがとれていく。音源やソースのクオリティに左右されずお楽しみいただける」とアピールした。
ほかQ11 Meta/Q7 Meta/Concerto/Q6 Metaの4モデルは、上位シリーズである “The Reference シリーズ” などに搭載された技術も多数投入。Uni-Qドライバーに「フレキシブル・デカップリング・シャーシ」を採用することで、ミッドレンジの振動がキャビネットに伝わって生じる音のカラレーションを減少。さらに「シャドーフレア」によってUni-Qの導波管効果を拡張、エンクロージャーの回折を低減させ、明瞭度と細部の再現性を高めた。また、ミッドレンジモーターをUni-Qのシャーシからデカップリングすることで、共振が発生した際も、音が放射される前に消散させる仕組みとなっている。
Q8 Meta/Q4 Meta/Q3 Meta/Q1 Metaでは、トゥイーターのモーター・システムを再設計して、ドライバー背面からMATアブソーバー(吸収材)へのエネルギー伝送を最大化。トゥイーターのリア・チャンバー・ベントの面積を250%拡大し、より多くの音がMATのノイズ除去効果を得られるとした。またドーム背面の音圧が低減することで、トゥイーターがよりリニアに動作し、低歪みを実現するという。
従来の2.5ウェイタイプは、3ウェイへとスピーカーデザインをアップグレード。新設計のウーファードライバーを搭載し、ウーファーが低域、Uni-Qドライバーが中・高音域の再生を担当する。周波数帯域を分離し、かつそれぞれの帯域に合わせてドライバーを最適化することで、Uni-Qドライバーがさらに優れた性能を発揮できるよう設計した。
また中音域のコーンの動きを最小限に抑えることで、トゥイーターがよりなめらかで安定した表面で高音域を伝達できるほか、中低域の歪みの減少を実現し、ディテールと明瞭度を改善したとする。
新設計のウーファードライバーは、ペーパーコーンの上に浅く凹んだアルミニウム・スキンを載せるというハイブリッド構造を採用。剛性を確保し、低音のパンチとスピードを向上させた。形状は3D FEA(3次元有限要素解析)を用いて設計されており、コンピューターのシミュレーションによる詳細な計測を行うことで、高出力時でも正確な低音域の再生が可能という。
ウーファーの搭載に伴いQ11 Meta/Q7 Meta/Q Concerto Metaの3ウェイ3機種はエンクロジャーを新たに設計。パッシブラジエーター「ABR(Auxiliary Bass Radiator)」は採用せず、リアバスレフへと変更されている。さらにUni-Qドライバーがウーファーの影響を極力受けないよう、エンクロージャの内部でドライバーをセパレートしている。いわば「一部だけ密閉型の設計」とし、これによってUni-Qの効果を高めるとともに、量感のある低音再生を両立したとする。Q3 Meta/Q1 Metaの2ウェイ2機種は、従来モデルからエンクロジャーの形状は引継ぎ、内部の吸音材処理やバスレフポートを一新した。
クロスオーバーは軸上ならびに軸外の応答のなめらかさの改善を重視して再設計。計測には上位シリーズの設計の際に開発・改良されてきたというシミュレーションソフトを利用し、1000回以上の測定を実施した。各モデルで、正確な信号経路の最適化を実現するとしている。計測は英国メイドストーンにある無響室で実施。
担当者は同ブランドのスピーカー製品について「軸外の特性が非常によいという評価を得ている」とし、測定の効果をアピール。「エントリーモデルでも上位モデルと同じような技術を駆使し、工程を経て作成しているのは、そういった部分を重視するためでもある」と説明した。
ブックシェルフ型に向けたオプションとして、専用スピーカースタンド「SQ1 Floor Stand」(スレートグレー/ミネラルホワイト)や、壁設置用の「B2 wall bracket」も用意。なおQ Concerto Metaはほか2モデルと比べて高さがあるため、スピーカースタンドは「S3フロアスタンド」の使用を推奨するとのこと。またフロア型に向けたオプションとして「PQ1 Plinth Spike Kit」(8ピース)も用意。標準モデルの脚はゴム製だが、スパイクに交換することも可能。SQ1 Floor StandならびにPQ1 Plinth Spike Kitは2024年冬ごろに発売予定。
Q11 Metaは3ウェイ・バスレフ型。ドライバーユニットはUni-Q(19mmベンテッド・アルミニウム・ドーム・トゥイーター+MAT/100mmアルミニウム・コーン・ミッドレンジ)、165mmハイブリッド・アルミニウム・コーン・ウーファー×3基で構成。周波数帯域は37Hz - 20kHz(-6dB)、クロスオーバー周波数は480Hz/2.7kHz、感度は89dB(2.83V/1M)。外形寸法は210W×1061H×380Dmm(フット除く)、質量は22.5kg。
Q7 Metaは3ウェイ・バスレフ型。ドライバーユニットはUni-Q(19mmベンテッド・アルミニウム・ドーム・トゥイーター+MAT/100mmアルミニウム・コーン・ミッドレンジ)、165mmハイブリッド・アルミニウム・コーン・ウーファー×2基で構成。周波数帯域は39Hz - 20kHz(-6dB)、クロスオーバー周波数は440Hz/2.3kHz、感度は87dB(2.83V/1M)。外形寸法は210W×950H×315Dmm(フット除く)、質量は18.4kg。
Q Concerto Metaは3ウェイ・バスレフ型。ドライバーユニットはUni-Q(19mmベンテッド・アルミニウム・ドーム・トゥイーター+MAT/100mmアルミニウム・コーン・ミッドレンジ)、165mmハイブリッド・アルミニウム・コーン・ウーファー×1基で構成。周波数帯域は40Hz - 20kHz(-6dB)、クロスオーバー周波数は430Hz/2.9kHz、感度は85dB(2.83V/1M)。外形寸法は210W×415H×315Dmm、質量は9.5kg。
Q3 Metaは2ウェイ・バスレフ型。ドライバーユニットはUni-Q(25mmベンテッド・アルミニウム・ドーム・トゥイーター+MAT/165mmアルミニウム・コーン・ミッドレンジ)で構成。周波数帯域は42Hz - 20kHz(-6dB)、クロスオーバー周波数は2.0kHz、感度は87dB(2.83V/1M)。外形寸法は210W×357H×305Dmm、質量は8.2kg。
Q1 Metaは2ウェイ・バスレフ型。ドライバーユニットはUni-Q(25mmベンテッド・アルミニウム・ドーム・トゥイーター+MAT/130mmアルミニウム・コーン・ミッドレンジ)で構成。周波数帯域は47Hz - 20kHz(-6dB)、クロスオーバー周波数は2.1kHz、感度は86dB(2.83V/1M)。外形寸法は180W×302H×277Dmm、質量は6.1kg。
Q6 Metaは3ウェイ・密閉型。ドライバーユニットはUni-Q(19mmベンテッド・アルミニウム・ドーム・トゥイーター+MAT/100mmアルミニウム・コーン・ミッドレンジ)、165mmハイブリッド・アルミニウム・コーン・ウーファー×2基で構成。周波数帯域は52Hz - 20kHz(-6dB)、クロスオーバー周波数は560Hz/2.7kHz、感度は86dB(2.83V/1M)。外形寸法は629W×210H×303Dmm、質量は14.1kg。
Q8 Metaは2ウェイ・密閉型。ドライバーユニットはUni-Q(25mmベンテッド・アルミニウム・ドーム・トゥイーター+MAT/130mmアルミニウム・コーン・ミッドレンジ)で構成。周波数帯域は96Hz - 20kHz(-6dB)、クロスオーバー周波数は2.7kHz、感度は86dB(2.83V/1M)。外形寸法は180W×176H×259Dmm、質量は4.5kg。
Q4 Metaは2ウェイ・バスレフ型。ドライバーユニットはUni-Q(25mmベンテッド・アルミニウム・ドーム・トゥイーター+MAT/130mmアルミニウム・コーン・ミッドレンジ)で構成。周波数帯域は52Hz - 20kHz(-6dB)、クロスオーバー周波数は1.8kHz、感度は86dB(2.83V/1M)。外形寸法は250W×400H×142Dmm、質量は5.7kg。