公開日 2024/11/07 18:55
エソテリック、Grandiosoシリーズ初のフラグシップ・フォノアンプ「Grandioso E1」
MCバランス・カレント入力を搭載
エソテリックは、同社フラグシップオーディオ “Grandiosoシリーズ” から、初のフォノアンプ「Grandioso E1」を11月7日に発売する。価格は4,730,000円(税込)としている。
同社はブランド創設35周年を記念した初のアナログプレーヤー「Grandioso T1」を2022年9月に発売し、“Grandiosoシリーズ・アナログ再生用コンポーネント” の製品開発をスタートしたが、Grandioso E1はその第2弾モデルとして誕生した。
Grandioso E1は、MCカートリッジから出力される “電流” を、そのままバランス受けする独自の「MCバランス・カレント入力」(XLR)を3系統備えている。
一般的にMCカートリッジは、MMカートリッジに比べて巻数の少ない小さなコイルを搭載しているため、出力電圧はMMよりはるかに低い。その一方、コイルのインピーダンスが低く、振動系の外に強力なマグネットを搭載できるため、出力電流は非常に高くなる。MCバランス・カレント入力は、この豊かな出力電流をダイレクトにアンプへ入力するものとなる。
MCカートリッジの一般的な電圧入力の場合、負荷抵抗によってMMカートリッジの1/20程度の微小電圧信号に変換されるため、後段で大きな増幅を行う際にS/Nや抵抗損失、インピーダンス・ミスマッチといった問題が発生してしまう。それに対してMCバランス・カレント入力では、出力電流からロス無く効率的に信号を取り出すことが可能。また、カートリッジのコイル両端(+/-)をバランス構成のアンプで受けるため、ノイズの影響を最小化し、高品位に増幅できるとしている。
MMや高出力設計のMCカートリッジ用に、電圧入力専用のRCAも1系統搭載。さらに光カートリッジ専用入力(RCA)も1系統備え、独立した専用の「完全バランス/デュアルモノ・フォノアンプ」を内蔵。LED用の電源回路は、独自の「低フィードバック・ディスクリート・レギュレーター」を投入しており、外部電源を備えた「バランス/デュアルモノ増幅回路」によって、光カートリッジならではの鮮明なサウンドを再生できるとする。
MCバランス・カレント入力、およびMM/MC電圧入力から入力された信号は、どちらも2段構成の「バリアブルEQ・ゲインアンプ回路」によって増幅/EQ処理を行う。増幅方式はナチュラルな音質のCR型を採用。増幅ゲインはカートリッジに合わせた細かい微調整が可能としている。
EQカーブは、RIAA/Columbia/Decca/NAB/Teldec/AESの6種類に対応し、リモコンのボタンひとつで切り替え可能。加えてローリミット/ターンオーバー/ロールオフの3つのEQパラメーターを個別にカスタマイズし、カスタムEQ設定として最大4つまで記憶させることもできる。
プリアンプとの接続用としてRCA出力/XLR出力を1系統ずつ装備し、XLR出力はエソテリック独自の電流伝送方式「ES-LINK Analog」出力への切り替えに対応。一般的な電圧伝送と比較して約100倍の電流を伝送することで、対応機器に向けて音楽のエネルギーを余すことなく送り出すことができるという。
出力バッファーアンプは、フラグシップ・プリアンプ「Grandioso C1X」のノウハウを踏襲しており、2,000V/μsのスルーレートを誇る「ESOTERIC-HCLD(High Current Line Driver)」を、1つの信号ラインに対してパラレル構成で搭載する。
フォノアンプ本体から電源・コントロール部を分離させた2シャーシ構成を採用。振動やノイズの原因となる電源部/コントロール部/ディスプレイ部と別筐体化することで、ピュアな信号増幅を成し得ているという。
電源・コントロール部は大規模な4系統独立電源構成としており、フォノアンプ本体とは3本の専用DCケーブルで接続している。MC/MM用フォノアンプ部は電源トランスと整流回路を左右に独立させた完全デュアルモノ構成を採用し、光カートリッジ用フォノアンプやコントロール部に対しても各専用電源部を導入している。
各シャーシは音質に影響する振動をコントロールするため、剛性と柔軟性のバランスを追求。重量級肉厚アルミニウムブロックを多用して無共振化を徹底しながらも、セミフローティング構造のトップパネルにすることで開放的なサウンドも叶えている。
また複数枚の鋼板を使用したマルチレイヤ―構造も採用。各回路コンポーネントを個別のレイヤーに固定し、物理的・電気的な相互干渉を最小限に抑えている。電源部も、電源回路とトランスをマウントするレイヤーを分離させることで、トランスからの振動を回路に伝わらないような設計が施されている。
フット部は独自のスパイクと受け皿を一体化させた「ピンポイント・アイソレーション・フット」に最新の改良を加えてものを導入。新たにフット上部を円錐状にテーパー加工したことによってシャーシとフットの結合面積を最小化、さらに共振モード分散のためのスリット加工を施すことで、最適な振動コントロールに繋がっているとしている。
リモコンからは、イコライザー・カーブや各種設定など、ほぼ全ての機能を操作可能。アナログレコードを約30秒間再生するだけで、MCカートリッジや昇圧トランスの磁化された鉄心を消す簡易消磁機能「DEMAG」や、レコード盤の反りによって発生する低周波を抑える「サブソニックフィルター」、モノラル盤用の「MONO再生モード」などの機能もボタンから呼び出せる。
定格出力は2V(XLR)/1V(RCA)、入力感度(電流入力/電圧入力)は1.2mV/0.5mV(MC)、0.5mV/10mV(MM)、RCA負荷抵抗は10Ω/50Ω/100Ω/200Ω/560Ω(MC)、47kΩ(MM)、全高調波歪率は0.008%(MM)/0.02%(光)。
消費電力は43W(スタンバイ時/リモコン入力端子設定オフ時は0.3W)、外形寸法は445W×131H×445Dmm(本体部)/445W×131H×451Dmm(電源・コントロール部)。質量は20.7kg(本体部)/23.4kg(電源/コントロール部)。
同社はブランド創設35周年を記念した初のアナログプレーヤー「Grandioso T1」を2022年9月に発売し、“Grandiosoシリーズ・アナログ再生用コンポーネント” の製品開発をスタートしたが、Grandioso E1はその第2弾モデルとして誕生した。
Grandioso E1は、MCカートリッジから出力される “電流” を、そのままバランス受けする独自の「MCバランス・カレント入力」(XLR)を3系統備えている。
一般的にMCカートリッジは、MMカートリッジに比べて巻数の少ない小さなコイルを搭載しているため、出力電圧はMMよりはるかに低い。その一方、コイルのインピーダンスが低く、振動系の外に強力なマグネットを搭載できるため、出力電流は非常に高くなる。MCバランス・カレント入力は、この豊かな出力電流をダイレクトにアンプへ入力するものとなる。
MCカートリッジの一般的な電圧入力の場合、負荷抵抗によってMMカートリッジの1/20程度の微小電圧信号に変換されるため、後段で大きな増幅を行う際にS/Nや抵抗損失、インピーダンス・ミスマッチといった問題が発生してしまう。それに対してMCバランス・カレント入力では、出力電流からロス無く効率的に信号を取り出すことが可能。また、カートリッジのコイル両端(+/-)をバランス構成のアンプで受けるため、ノイズの影響を最小化し、高品位に増幅できるとしている。
MMや高出力設計のMCカートリッジ用に、電圧入力専用のRCAも1系統搭載。さらに光カートリッジ専用入力(RCA)も1系統備え、独立した専用の「完全バランス/デュアルモノ・フォノアンプ」を内蔵。LED用の電源回路は、独自の「低フィードバック・ディスクリート・レギュレーター」を投入しており、外部電源を備えた「バランス/デュアルモノ増幅回路」によって、光カートリッジならではの鮮明なサウンドを再生できるとする。
MCバランス・カレント入力、およびMM/MC電圧入力から入力された信号は、どちらも2段構成の「バリアブルEQ・ゲインアンプ回路」によって増幅/EQ処理を行う。増幅方式はナチュラルな音質のCR型を採用。増幅ゲインはカートリッジに合わせた細かい微調整が可能としている。
EQカーブは、RIAA/Columbia/Decca/NAB/Teldec/AESの6種類に対応し、リモコンのボタンひとつで切り替え可能。加えてローリミット/ターンオーバー/ロールオフの3つのEQパラメーターを個別にカスタマイズし、カスタムEQ設定として最大4つまで記憶させることもできる。
プリアンプとの接続用としてRCA出力/XLR出力を1系統ずつ装備し、XLR出力はエソテリック独自の電流伝送方式「ES-LINK Analog」出力への切り替えに対応。一般的な電圧伝送と比較して約100倍の電流を伝送することで、対応機器に向けて音楽のエネルギーを余すことなく送り出すことができるという。
出力バッファーアンプは、フラグシップ・プリアンプ「Grandioso C1X」のノウハウを踏襲しており、2,000V/μsのスルーレートを誇る「ESOTERIC-HCLD(High Current Line Driver)」を、1つの信号ラインに対してパラレル構成で搭載する。
フォノアンプ本体から電源・コントロール部を分離させた2シャーシ構成を採用。振動やノイズの原因となる電源部/コントロール部/ディスプレイ部と別筐体化することで、ピュアな信号増幅を成し得ているという。
電源・コントロール部は大規模な4系統独立電源構成としており、フォノアンプ本体とは3本の専用DCケーブルで接続している。MC/MM用フォノアンプ部は電源トランスと整流回路を左右に独立させた完全デュアルモノ構成を採用し、光カートリッジ用フォノアンプやコントロール部に対しても各専用電源部を導入している。
各シャーシは音質に影響する振動をコントロールするため、剛性と柔軟性のバランスを追求。重量級肉厚アルミニウムブロックを多用して無共振化を徹底しながらも、セミフローティング構造のトップパネルにすることで開放的なサウンドも叶えている。
また複数枚の鋼板を使用したマルチレイヤ―構造も採用。各回路コンポーネントを個別のレイヤーに固定し、物理的・電気的な相互干渉を最小限に抑えている。電源部も、電源回路とトランスをマウントするレイヤーを分離させることで、トランスからの振動を回路に伝わらないような設計が施されている。
フット部は独自のスパイクと受け皿を一体化させた「ピンポイント・アイソレーション・フット」に最新の改良を加えてものを導入。新たにフット上部を円錐状にテーパー加工したことによってシャーシとフットの結合面積を最小化、さらに共振モード分散のためのスリット加工を施すことで、最適な振動コントロールに繋がっているとしている。
リモコンからは、イコライザー・カーブや各種設定など、ほぼ全ての機能を操作可能。アナログレコードを約30秒間再生するだけで、MCカートリッジや昇圧トランスの磁化された鉄心を消す簡易消磁機能「DEMAG」や、レコード盤の反りによって発生する低周波を抑える「サブソニックフィルター」、モノラル盤用の「MONO再生モード」などの機能もボタンから呼び出せる。
定格出力は2V(XLR)/1V(RCA)、入力感度(電流入力/電圧入力)は1.2mV/0.5mV(MC)、0.5mV/10mV(MM)、RCA負荷抵抗は10Ω/50Ω/100Ω/200Ω/560Ω(MC)、47kΩ(MM)、全高調波歪率は0.008%(MM)/0.02%(光)。
消費電力は43W(スタンバイ時/リモコン入力端子設定オフ時は0.3W)、外形寸法は445W×131H×445Dmm(本体部)/445W×131H×451Dmm(電源・コントロール部)。質量は20.7kg(本体部)/23.4kg(電源/コントロール部)。