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公開日 2000/12/30 02:15
AVCメーカー各社に聞く! 新春アンケート第2回
●Senka21新年号よりお届けする「有力メーカー各社に聞く2001年」。
最初の設問は、「21世紀の始まりとなる2001年、ユーザーのライフスタイル及び消費行動についてどのようにお考えですか」
(第2回)
●ティアック
「中途半端では売れない。二極分化が一層顕著に」
不況と言われているが、ユーザーのライフスタイルの方向性は思ったより暗くはない。趣味に没頭したり、家族のふれあいの時間を大切にしたり、個々に大事と思っていることに時間とお金を結構かけている人が最近多くなってきているように思う。2001年は、さらに多種多様な嗜好を求められるはず。売れる物もユニクロに代表されるような安くていいもの、もしくは逆に高価でいいものといった二極分化が進んで行くと思われる。故に中途半端なものが売れない時代がまだまだ続くのではないか。
●東 芝
「消費行動はさらにシビアに。キーワードは『和み』『癒し』」 国内景気は回復基調にあると言われているが、米国経済の減速傾向や高齢化社会へ向けての漠とした不安感などの懸念材料があり、個人消費が必ずしも活性化されるとは言い難い環境となるものと考えられ、真に「価値」あるモノや「価値」に合った価格のモノのみ購入するというシビアな消費行動がさらに強まるのが全体傾向であろう。
一方、時代の趨勢であるIT化の影響により、情報、通信関連商品への支出は堅調に推移するものと考えられるが、より市場を活性化するためには、通信コストの低減が喫緊の課題である。また、IT化が進むほど「心」の問題がクローズアップされることも考えられ、「和み」、「癒し」、「団欒」をキーワードとする商品、サービスへ消費が向かう傾向も顕在化するものと思われる。
●日本コロムビア
「消費動向は猛スピードで変化。“情報化社会元年”になる」 2001年は、本格的なIT時代を迎えて、さらには21世紀のスタートの年という意気込みもあって、従来の消費行動が大きな変化に向けて模索を始める。多様な新ライフスタイルの提案が乱立する年になると考えられる。特に電機業界としては、放送メディア、配信メディア、従来のパッケージメディアを大きく改革し、便利に、手軽に入手できるメリットを一般化する方向で、それらのメディアを楽しむシステム、機器等の提案がされ、新メディアの台頭が期待されると思う。次第に、エンターテインメントへの対価が問われてくるようになり、受け側、ユーザーの対応が変わる転機になると思う。支持されるものは大きな潮流となって急速に変化し、想像を超えるスピードで消費動向が変化していく。まさに情報化社会へ突き進む年になると予想する。
●日本サムスン
「本格的な情報過多時代を迎え、ユーザーも受け手から発信者へ」 インターネット等の情報入手手段が日常化され、本格的な情報過多時代を迎える。従って、ユーザーの情報に対する感度が益々鋭敏となり、従来のような大衆といった、「群意識」は解体し、ユーザーは個人の価値判断で行動する。裏をかえせば、「欲求の多様化現象」が顕著となる。さまざまな情報関連機器を通じ、「インタラクティブ」の思想が当たり前になり、ユーザーが情報の受け手から発信者に変身する。
●日本ビクター
「『賢い消費』と『大胆な消費』でメーカーは淘汰の時代に
ユーザーのライフスタイルのキーワードは「カジュアル&シンプル」。長引く不況の中で、不必要になったものは削ぎ落とし、本当に必要なものだけを身に付け、「楽しく・楽に」生活したいというニーズが、カジュアルでシンプルな方向に向かわせる。それは消費行動にもつながり、「賢い消費」傾向は引き続き加速、日用品は「低価格で高品質」なものだけが選択されるようになる。メーカーはコストを含めて淘汰されていく厳しい状況に。
一方で、「健康」や「夢」を実現する商品、「新しい便利さ」や「遊び心」のある商品など、「これ」という商品が出れば、額を問わない大胆な消費も。また、さらに多様化する個人の価値観に対応した「パーソナル(個)」に「カスタマイズ(ブレンド)」された商品も求められる。「モバイル」というキーワードも外せない。
シンプルに生きながらも、「ここぞ」という時には思い気って贅沢をする、そんな「お客様」の期待に応えられるよう、メーカー側も徹底的に「ユーザーニーズ」の先を読む力が必要だ。
●日本マランツ
「AV、ITはシームレス化。多様化がさらに広がる」
サラウンドは、住環境に対する現実的なソリューションとしてのバーチャルサラウンドや、小型スピーカーによるフルチャンネルのシアターシステムが増加する一方で、住環境を含めてインストーラーがシステム提案する本格的なホームシアターも確実に成長する。また、サラウンドのパーソナル化傾向も強まるであろう。リビングルームでのホームシアターだけでなく、バーチャル・サラウンド・ヘッドホンとヘッド・マウント・ディスプレイやLCDテレビを使ったパーソナルシアターもトレンドになりつつある。
●パイオニア
「家庭の情報化が一気に進む年。リード役は団塊世代」
過去数年間、デジタル化、ネットワーク化といった記号がユーザーのマインドに刷り込まれ、蓄積されてきたが、DVD、DVD−RW、BSデジタル、ホームシアター、インターネットといった目に見える形で顕在化し、ユーザーが自分の生活の中でデジタル化、ネットワーク化を据えられるようになってきた。2001年は、家庭の情報化が一気に進む最初の年になりそうだ。
90年代前半から、内向き、地味志向であったユーザーの志向が、「個と個の繋がり」や「自己表現意識」の高まりという方向に転換しつつあり、「コミュニケーション」「個性化・差別化」「デザイン重視」といったキーワードに代表されるライフスタイルに向かいつつあると思われる。また、それらの方向性を引っ張るのが団塊世代を代表する中高年世代ではないだろうか。例えば、「ホームシアター」というキーワードに50代、60代の奥さん方が良好な反応をするように、急速に変化の兆しが出てきている。
(Senka21編集部)
最初の設問は、「21世紀の始まりとなる2001年、ユーザーのライフスタイル及び消費行動についてどのようにお考えですか」
(第2回)
●ティアック
「中途半端では売れない。二極分化が一層顕著に」
不況と言われているが、ユーザーのライフスタイルの方向性は思ったより暗くはない。趣味に没頭したり、家族のふれあいの時間を大切にしたり、個々に大事と思っていることに時間とお金を結構かけている人が最近多くなってきているように思う。2001年は、さらに多種多様な嗜好を求められるはず。売れる物もユニクロに代表されるような安くていいもの、もしくは逆に高価でいいものといった二極分化が進んで行くと思われる。故に中途半端なものが売れない時代がまだまだ続くのではないか。
●東 芝
「消費行動はさらにシビアに。キーワードは『和み』『癒し』」 国内景気は回復基調にあると言われているが、米国経済の減速傾向や高齢化社会へ向けての漠とした不安感などの懸念材料があり、個人消費が必ずしも活性化されるとは言い難い環境となるものと考えられ、真に「価値」あるモノや「価値」に合った価格のモノのみ購入するというシビアな消費行動がさらに強まるのが全体傾向であろう。
一方、時代の趨勢であるIT化の影響により、情報、通信関連商品への支出は堅調に推移するものと考えられるが、より市場を活性化するためには、通信コストの低減が喫緊の課題である。また、IT化が進むほど「心」の問題がクローズアップされることも考えられ、「和み」、「癒し」、「団欒」をキーワードとする商品、サービスへ消費が向かう傾向も顕在化するものと思われる。
●日本コロムビア
「消費動向は猛スピードで変化。“情報化社会元年”になる」 2001年は、本格的なIT時代を迎えて、さらには21世紀のスタートの年という意気込みもあって、従来の消費行動が大きな変化に向けて模索を始める。多様な新ライフスタイルの提案が乱立する年になると考えられる。特に電機業界としては、放送メディア、配信メディア、従来のパッケージメディアを大きく改革し、便利に、手軽に入手できるメリットを一般化する方向で、それらのメディアを楽しむシステム、機器等の提案がされ、新メディアの台頭が期待されると思う。次第に、エンターテインメントへの対価が問われてくるようになり、受け側、ユーザーの対応が変わる転機になると思う。支持されるものは大きな潮流となって急速に変化し、想像を超えるスピードで消費動向が変化していく。まさに情報化社会へ突き進む年になると予想する。
●日本サムスン
「本格的な情報過多時代を迎え、ユーザーも受け手から発信者へ」 インターネット等の情報入手手段が日常化され、本格的な情報過多時代を迎える。従って、ユーザーの情報に対する感度が益々鋭敏となり、従来のような大衆といった、「群意識」は解体し、ユーザーは個人の価値判断で行動する。裏をかえせば、「欲求の多様化現象」が顕著となる。さまざまな情報関連機器を通じ、「インタラクティブ」の思想が当たり前になり、ユーザーが情報の受け手から発信者に変身する。
●日本ビクター
「『賢い消費』と『大胆な消費』でメーカーは淘汰の時代に
ユーザーのライフスタイルのキーワードは「カジュアル&シンプル」。長引く不況の中で、不必要になったものは削ぎ落とし、本当に必要なものだけを身に付け、「楽しく・楽に」生活したいというニーズが、カジュアルでシンプルな方向に向かわせる。それは消費行動にもつながり、「賢い消費」傾向は引き続き加速、日用品は「低価格で高品質」なものだけが選択されるようになる。メーカーはコストを含めて淘汰されていく厳しい状況に。
一方で、「健康」や「夢」を実現する商品、「新しい便利さ」や「遊び心」のある商品など、「これ」という商品が出れば、額を問わない大胆な消費も。また、さらに多様化する個人の価値観に対応した「パーソナル(個)」に「カスタマイズ(ブレンド)」された商品も求められる。「モバイル」というキーワードも外せない。
シンプルに生きながらも、「ここぞ」という時には思い気って贅沢をする、そんな「お客様」の期待に応えられるよう、メーカー側も徹底的に「ユーザーニーズ」の先を読む力が必要だ。
●日本マランツ
「AV、ITはシームレス化。多様化がさらに広がる」
サラウンドは、住環境に対する現実的なソリューションとしてのバーチャルサラウンドや、小型スピーカーによるフルチャンネルのシアターシステムが増加する一方で、住環境を含めてインストーラーがシステム提案する本格的なホームシアターも確実に成長する。また、サラウンドのパーソナル化傾向も強まるであろう。リビングルームでのホームシアターだけでなく、バーチャル・サラウンド・ヘッドホンとヘッド・マウント・ディスプレイやLCDテレビを使ったパーソナルシアターもトレンドになりつつある。
●パイオニア
「家庭の情報化が一気に進む年。リード役は団塊世代」
過去数年間、デジタル化、ネットワーク化といった記号がユーザーのマインドに刷り込まれ、蓄積されてきたが、DVD、DVD−RW、BSデジタル、ホームシアター、インターネットといった目に見える形で顕在化し、ユーザーが自分の生活の中でデジタル化、ネットワーク化を据えられるようになってきた。2001年は、家庭の情報化が一気に進む最初の年になりそうだ。
90年代前半から、内向き、地味志向であったユーザーの志向が、「個と個の繋がり」や「自己表現意識」の高まりという方向に転換しつつあり、「コミュニケーション」「個性化・差別化」「デザイン重視」といったキーワードに代表されるライフスタイルに向かいつつあると思われる。また、それらの方向性を引っ張るのが団塊世代を代表する中高年世代ではないだろうか。例えば、「ホームシアター」というキーワードに50代、60代の奥さん方が良好な反応をするように、急速に変化の兆しが出てきている。
(Senka21編集部)