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公開日 2003/01/21 20:45
D-THEATHERって何? という人のために・・・。≪AVレビュー記事≫
AVレビュー編集部が独自に北米から持ち込んだデッキとソフトを取材! |
D-THEATERは、ハリウッドが現時点で唯一認めている、映画のハイビジョンソフトである。まだデッキが発表されただけで、実際に国内でのソフトがどの程度出てくるのかは未知数だが、ホームシアター用のソースとして考えたとき、その潜在能力は素晴らしく、あらためてハイビジョンソースの高画質を再認識させられる。
さて、そのD-THEATERについては、すでに昨年9月、AVレビュー誌105号で先行レポートしているので、そのサワリを掲載しよう。ただし、この記事は日本国内での発表がされていないときのものなので、ご注意いただきたい。(AV REVIEW編集部)
*********************(AVレビュー105号より抜粋・執筆:松山凌一)**********************
≪ハリウッドが許諾したHDパッケージソフト誕生≫
D−VHS規格の開発当初から、ビクターはHD(HSモード)パッケージソフト計画を明らかにしてきたが、それが2002年(昨年)1月30日、アメリカにおいて正式に発表された。このソフトウェアには、D−VHSが基本的に持っている著作権保護技術(D−VHSセキュリティ・システム)に加え、さらに周到な保護技術が組み込まれており、ハリウッドのメジャースタジオによって許諾されたものとなっている。また、DVD−Video規格と同等のリージョンコードも併せ持っている。
≪D−Theaterはそのロゴを冠したデッキのみ再生可≫
このシステムがこれまでのものと少し違うのは、「D−Theater」と名付けられたソフトウェアが、同じ「D−Theater」ロゴを冠したD−VHS機でしか再生できないことである。
具体的にいえば、アメリカで発売されたソフトを輸入しても、日本のD−VHS機では再生できないのみならず、アメリカで発売されているD−VHS機でも再生不能であるところだ。HSデコーダーを搭載しない普及型D−VHS機はもちろんのことダメである。
つまり、「D−VHS D−Theater」システムは、アメリカのADTVや日本のデジタルBSのように、チューナー側にHDデコーダー機能を持たせるというやり方では成り立たないシステムということになる。
それ故にか、アメリカでD−VHS機を発売しているJVC(日本ビクター)以外のメーカーからの発売アナウンスは現時点ではないようだ。そればかりでなく、デジタルレコーディングは、ディスクメディアという新しい器を視野に入れており、HDのパッケージソフトはBlue−rayなりHD-DVDに・・・という意向もあろう。
ただ、その辺りのことはアメリカの消費者が選択することであり、VHSとの互換性を重視するという消費動向が明らかになれば、各社がD−Theater対応機を開発することはやぶさかでない。あくまで当否はビジネス足り得るかにかかっている…つづく
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