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公開日 2003/05/12 19:02

[DOLBY FORUM TOKYO SESSION 2003] ドルビーの車載エンターテインメント・コンセプト“サラウンド・イン・モーション”

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DOLBYに対応したデモカー。どちらもVOLVO社で、左がドルビーヘッドホン対応、右がドルビープロロジックII対応であった
●12日、東京国際フォーラムにて開催された『DOLBY FORUM TOKYO SESSION 2003』で、ドルビーラボラトリーズは車載用のドルビープロロジックIIに対応したデモカーを展示した。

カーオーディオ&エンターテインメント向けの方針「サラウンド・イン・モーション」について、マーティン・リンゼイ氏(カーエンターテインメント事業戦略ディレクター)が語った。

■ドルビーの技術は一般的には映画館、ホームシアターがありますが、一般にサラウンドを体験できるのは映画館が身近です。しかしサラウンドという切り口で見た場合、すでに「カーシアター」「航空機客室内エンターテインメント」「カーサラウンド」「ゲーム」「ポータブル製品」などに入っていっています。とくに新しい市場としてカーサラウンドが急成長してきています。

ここに、ごくシンプルな疑問があります。「どうして車にサラウンドサウンドなのでしょうか?」

そこには、映画館で楽しんだエンターテインメントを映画の音響にとどまらず、家庭、そして車で楽しんでいただきたいという狙いがあります。多くの人が多くの時間を車の中で過ごします。米国では約3400万人の方が毎日1時間半以上、車の中で音楽を聴くのだという調査結果があります。

過去20年さかのぼると、家庭用のドルビーシステムでは、ドルビープロロジックやドルデジ、DVDオーディオなどが出てきましたが、カーオーディオに関してはデュアルオーディオ(前後2ch=計4ch)を基本として推移してきました。

しかしホーム用の技術はすべて包括的にカーオーディオに提供可能です。プロロジックU、ドルビーデジタルなどの基本技術を「サラウンド・イン・モーション」として、カーオーディオに適材適所、ご利用していただきたいと考えています。

そこでドルビーとしては世界に4車種を作りました。車載用エンターテインメントとしては、1997年、世界初のプロロジックシステムを入れたボルボC70を完成。2002年には、トヨタが世界初のライン装着5.1chDVDオーディオシステムを搭載したBrevis(ブレビス)を発表しました。

また2003年、世界初ライン装着プロロジックUシステムを搭載した「ボルボのVC90」が発表された。2004年にはアキュラ 2004 Acura 3.2TL Concept(=ホンダAccord)がアメリカ向け5.1chDVDオーディオシステムを発売します。これは先日のニューヨークのショウで発表されました。他にもOEMの話として世界中の自動車メーカー各社との話し合いも進んでいます。

今までのカーサラウンドは、「バランスコントロール」=ドライバーと同乗者間で妥協を必要とするスイートスポットは一箇所のみでした。また、スピーカーの位置はドアマウントが多いために、音の高さ表現が完全でなく、低い定位になってしまっていました。さらには、エンターテインメントのニーズとアプリケーションは一致していません。これまでのカーエンターテインメントは、車の乗っている人のすべての人のニーズに応えられることはできないのが当たり前でした。

そこでドルビーは、ドライバーと同乗者のセンター定位を改善していきます。ステレオイメージを損なうことなく、3chモードでもメリットがあり、前後で別に楽しむことができる。ひととき使えばいいというわけではない。長い間、使えなければならない。そのサラウンドとのパフォーマンスギャップを埋めるのが、ドルビープロロジックUとなります。

プロロジックIIは、音の創造(Sound Recreation)技術です。エンコード/デコードが存在しない、オリジナルを大切にする技術で、そのうえでサラウンド効果を付加できます。プロロジックUは2001年に登場し、250万台以上の製品に搭載されております。その普及速度は新商品としては目覚しいものです。さらにはドルビーの技術でありながら、メーカーを選ばないのも特徴です。

またドルビーヘッドホン技術も、カーエンターテインメントを明るくします。それが「リアシートエンターテインメント」です。ドルビーヘッドホンは、バーチャルスピーカーを創造する技術で、直接音と間接音の効率的な合成を実現します。これがリアシートソリューションに付加価値を与えるものになります。どのようなヘッドホンでも使用可能であることはいうまでもなく、1ch〜5.1chのどのような音源にも適応することができます。

ドルビーヘッドホンは、車載以外にも航空機客室、ルフトハンザ・シンガポール・キャセイ・カンタス航空の機内エンターテインメントで採用されていますし、身近なところでは、デル・富士通・ソニーなどのPCにも採用されています。

よりハイエンドな音質、マルチチャンネルという面においては、「MLP technology」がカーオーディオソースに有力であると考えます。MLPは、DVDオーディオの標準規格にもなっており、24bit96kHzで5.1ch再生が可能です。DVDオーディオのタイトルは現在500タイトル以上が入手可能で、しかもCDと同等の価格です。DVDオーディオ非対応プレーヤーに関しても、全タイトルでドルビーデジタルを収録しており、世界中のDVDプレーヤーで再生可能です。しかもディスク挿入と同時に再生開始する「オートプレイ機能」は車に最適であるといえます。

DVDオーディオの市場背景については、1)初期導入段階では、DVDオーディオ&プロロジックII、カー用品で普及していきます。2)加えてプロロジックII、ホームマーケットで既にスタンダード(250万台以上)になっています。3)自動車メーカー・消費者は「ブランド」「革新的技術」を求めています。

以上のような背景のもと、ドルビーのブランドバリューは、必ず自動車に貢献します。ドルビーの品質、ブランドイメージ、技術革新、息の長い技術が必ずや価値につながっていくと思います。(Phile-Web編集部)

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