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公開日 2004/09/11 15:56
≪CEDIA REPORT 2004(4)≫マランツ、DLPプロジェクター「VP-12S4」を初公開
●マランツのブースでは多くの新製品が紹介されていた。はじめに映像系の新製品を順に紹介していこう。なお今回はマランツ・アメリカの北村氏に同社の新製品を詳しくご紹介頂いた。
DLPプロジェクター「VP-12S4」
はじめに単板式DLPプロジェクター「12S」シリーズの最新モデル「VP-12S4」からご紹介しよう。本製品は北米市場で2005年初旬に投入される予定で、価格は13,000ドル前後と前モデルとほぼ同等の価格に設定されるそうだ。日本国内での販売も、北米と近いタイミングで予定されているという。
本機の外観を見ると、今までのシルバーがかったボディカラーが、やや黄色みを帯びたホワイトに変更されている。HDMI端子が2系統搭載され、本機の前面に「HDMI」ロゴが表示される。パネルにはTIの「HD2+」を単板式で採用している。
前モデルとの大きな変更点は2つ。1つ目は映像処理回路がファロージャから、カナダのジェナム社が開発したフル10bitプロセッサー「VXP(Visual Excellence Processing)」シリーズの「GF9350」に変更されたこと。ジェナム社はかねてより放送機器用の高度な映像処理回路の開発で名を馳せてきたメーカーだが、今回ホームシアタープロジェクターに向けたデバイスをマランツと共同開発し、本機に搭載された。
「VXP」の高画質テクノロジーには、大きく4つの技術コアがある。「PurePixel」では大画面デバイスの映像表示に真価を発揮する10bti映像処理技術を実現。「TruMotionHD」では1080iを含む全ての映像信号のプログレッシブ変換を可能にする。「FineEdge」では動画のジャギーを高度に補正し、よりスムーズな映像を実現するほか、「FidelityEngine」ではHDTV素材をはじめとする映像の優れた画質改善処理技術を実現した。これらの革新的技術により、SDTV素材もHDTVのような高画質で楽しむことができるのだという。
もう一つの変更点はレンズ部分にある。これまで採用してきた短焦点と長焦点のレンズに加え、スタンダードレンズを新たに開発した。これによりインストールの幅が大きく広がるとともに、レンズシフトの可能範囲が拡大されるという。
マランツのブースでは「VP-12S4」のモックアップ展示とともに、プロトタイプによる実演展示が特設会場にて行われていた。まだ試作機段階の映像ではあるが、その細密感は前モデルよりも進化し、色の表現力にもさらなる豊かさが加わったように感じられた。集まったディーラーからも「ゴージャス!」「エクセレント!」と驚きの声が上がっていた。
ちなみに本機のモックアップの隣には、3板式DLPプロジェクター「VP-10S1」も展示されていた。北米市場における本機の売上動向を北村氏に尋ねたところ「これまで3板式を発表した各メーカーともに、今は“待ち”の状態ではないかと感じている」とのことで、ユーザーもインストーラーも「この次のブラッシュアップされた新製品」を期待する段階に入ったのではないか、と北村氏は推測されているようだ。3板式プロジェクターの動向については、明日以降に会場で調べてみたい。
プラズマディスプレイ
マランツは北米市場において、プロジェクターの他にも現在3つのサイズのプラズマディスプレイを提案している。サイズは大きい方から61/50/42インチの順に並び、この秋に新モデルが投入される50/42インチはHDMI端子を搭載する。北村氏によれば「アメリカでは複数の部屋にプラズマディスプレイを設置する家庭が結構ある」のだという。しかも、かねてから大画面ディスプレイとして一般的であったリアプロジェクションテレビも、薄型化のトレンドへ移行しつつあるため、プラズマディスプレイを戦略的に投入することが徐々に重要度を増してきているそうだ。
D-VHSビデオレコーダー
HDTVが普及の速度を増す北米市場において、マランツはHDソースの録画機としてD-VHSビデオレコーダー「MV8300」を販売している。価格は999ドル。発売してから1年が経過しているが、売上はなかなか好調とのことだ。
ユニバーサルプレーヤー「DV9500」
こちらは日本でもお馴染みのユニバーサルプレーヤー最新モデル。北米市場には今月からお目見えするそうだ。「アメリカでもユニバーサルプレーヤーがユーザーやインストーラーから支持を集めています。近い将来にDVDプレーヤーというカテゴリーもなくなって“マルチディスクプレーヤー”へシフトしていくのではないでしょうか」と北村氏は語ってくれた。
(Phile-web編集部 山本)
[CEDIA2004REPORT]
DLPプロジェクター「VP-12S4」
はじめに単板式DLPプロジェクター「12S」シリーズの最新モデル「VP-12S4」からご紹介しよう。本製品は北米市場で2005年初旬に投入される予定で、価格は13,000ドル前後と前モデルとほぼ同等の価格に設定されるそうだ。日本国内での販売も、北米と近いタイミングで予定されているという。
本機の外観を見ると、今までのシルバーがかったボディカラーが、やや黄色みを帯びたホワイトに変更されている。HDMI端子が2系統搭載され、本機の前面に「HDMI」ロゴが表示される。パネルにはTIの「HD2+」を単板式で採用している。
前モデルとの大きな変更点は2つ。1つ目は映像処理回路がファロージャから、カナダのジェナム社が開発したフル10bitプロセッサー「VXP(Visual Excellence Processing)」シリーズの「GF9350」に変更されたこと。ジェナム社はかねてより放送機器用の高度な映像処理回路の開発で名を馳せてきたメーカーだが、今回ホームシアタープロジェクターに向けたデバイスをマランツと共同開発し、本機に搭載された。
「VXP」の高画質テクノロジーには、大きく4つの技術コアがある。「PurePixel」では大画面デバイスの映像表示に真価を発揮する10bti映像処理技術を実現。「TruMotionHD」では1080iを含む全ての映像信号のプログレッシブ変換を可能にする。「FineEdge」では動画のジャギーを高度に補正し、よりスムーズな映像を実現するほか、「FidelityEngine」ではHDTV素材をはじめとする映像の優れた画質改善処理技術を実現した。これらの革新的技術により、SDTV素材もHDTVのような高画質で楽しむことができるのだという。
もう一つの変更点はレンズ部分にある。これまで採用してきた短焦点と長焦点のレンズに加え、スタンダードレンズを新たに開発した。これによりインストールの幅が大きく広がるとともに、レンズシフトの可能範囲が拡大されるという。
マランツのブースでは「VP-12S4」のモックアップ展示とともに、プロトタイプによる実演展示が特設会場にて行われていた。まだ試作機段階の映像ではあるが、その細密感は前モデルよりも進化し、色の表現力にもさらなる豊かさが加わったように感じられた。集まったディーラーからも「ゴージャス!」「エクセレント!」と驚きの声が上がっていた。
ちなみに本機のモックアップの隣には、3板式DLPプロジェクター「VP-10S1」も展示されていた。北米市場における本機の売上動向を北村氏に尋ねたところ「これまで3板式を発表した各メーカーともに、今は“待ち”の状態ではないかと感じている」とのことで、ユーザーもインストーラーも「この次のブラッシュアップされた新製品」を期待する段階に入ったのではないか、と北村氏は推測されているようだ。3板式プロジェクターの動向については、明日以降に会場で調べてみたい。
プラズマディスプレイ
マランツは北米市場において、プロジェクターの他にも現在3つのサイズのプラズマディスプレイを提案している。サイズは大きい方から61/50/42インチの順に並び、この秋に新モデルが投入される50/42インチはHDMI端子を搭載する。北村氏によれば「アメリカでは複数の部屋にプラズマディスプレイを設置する家庭が結構ある」のだという。しかも、かねてから大画面ディスプレイとして一般的であったリアプロジェクションテレビも、薄型化のトレンドへ移行しつつあるため、プラズマディスプレイを戦略的に投入することが徐々に重要度を増してきているそうだ。
D-VHSビデオレコーダー
HDTVが普及の速度を増す北米市場において、マランツはHDソースの録画機としてD-VHSビデオレコーダー「MV8300」を販売している。価格は999ドル。発売してから1年が経過しているが、売上はなかなか好調とのことだ。
ユニバーサルプレーヤー「DV9500」
こちらは日本でもお馴染みのユニバーサルプレーヤー最新モデル。北米市場には今月からお目見えするそうだ。「アメリカでもユニバーサルプレーヤーがユーザーやインストーラーから支持を集めています。近い将来にDVDプレーヤーというカテゴリーもなくなって“マルチディスクプレーヤー”へシフトしていくのではないでしょうか」と北村氏は語ってくれた。
(Phile-web編集部 山本)
[CEDIA2004REPORT]