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公開日 2006/09/12 18:51

ソニックが本年度事業戦略説明会を開催 − ハリウッドと連携したビジネス強化を宣言

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ソニック・ソルーションズ(株)は、本日同社の2006年度事業戦略と新アプリケーション「Easy Media Creator 9」に関する記者発表会を開催した。「ハリウッド採用の先端技術をホームへ」というスローガンを掲げた、同社のビジネス展開が明らかにされた。


照井公基氏
同社より出席した代表取締役社長 兼 米国本社アジア・環太平洋地区担当 上席副社長の照井公基氏は、はじめにソニック・ソルーションズの現在のビジネスモデルを紹介した。

照井氏は「ソニックのビジネスの歴史は、光メディアの発展とともに歩んできた歴史とも言える」と語り、現在のビジネスモデルが大きく「業務用製品の開発」、「ロキシオブランドを中心としたコンシューマー製品の開発」、「テクノロジーグループを中心としたライセンシング製品の開発」に分けられるとした。

現在同社のオーサリングソフトが、ハリウッドのコンテンツ制作スタジオの90%以上で使われていると照井氏は説明し、2005年3月末の時点で、同社が日本円に換算して178億円の売上げを計上したことを明らかにした。今後もプロ用開発ツールを提供しながら、ハリウッドで得たノウハウをコンシューマー製品に落としていくことが同社の一貫したビジネスモデルであるとし、照井氏は「このようにハリウッド向け、家庭向け両方のアプリケーションを創っている会社は珍しく、ソニックの大きな強みである」と語った。


ソニックグループの総売上の推移

日本国内では代理店業務も積極展開する
日本での活動内容については「現在グループ全体の10%から35%がアジアでの売上げであり、そのうち約90%が日本の売上げ」という。基本的なビジネスモデルはグループ全体のモデルと同じだが、日本では代理店ビジネスも展開している点が特徴で、今年の7月からメールソフト「EUDORA」をロキシオブランドで販売を開始し、好調であるとした。同様の代理店展開商品としては、間もなく発表を控えるマッキントッシュ用のデジタルテレビレコーダー「eyetv 250」がある。

今後のソニックグループの大きなビジネス展開としては、「QFlix」という名で展開されるインターネットの映像配信サービスを軸としたプログラムの一端が紹介された。


ハリウッドと結びついたソニックのビジネスのオリジナリティを強調した

QFlixのビジネスを紹介
現在米国ではハリウッドのスタジオを中心に、インターネットを使ったコンテンツ配信のビジネスモデルについての検証が重ねられていると照井氏は語る。それを実現へと結びつけるために、信頼性の高いコピー・プロテクション技術を導入したアプリケーションソフトが必要となるが、同社は今年の8月にCSS(Content Scramble System)を採用し、VODコンテンツをDVDに書き込むことができる機能を搭載したメディアアプリケーション「Roxio Venue」を発表している(関連ニュース)。


QFlixによる3つのビジネスモデルを紹介

キオスク等販売店におけるQFlixサービスの展開イメージ

VODサービスを実現するソニックの技術を説明
照井氏は「現在米国では、DVDクオリティのタイトルをインターネットを通して販売し、CSS込みでディスクに焼くことを、業務用システムに限って許可する方向で、DVD CCA(DVD Copy Control Association)やCPAC(Content Protection Advisory Commision)などの団体が動いており、問題がなければ年内には規約の修正が行われるだろう」と語った。今後ソニックとしては、将来的にコンシューマーが自宅で楽しめるVODとディスク書込のサービスに対応できるよう、QFlixのプログラムを確立して行く方針が掲げられるとともに、照井氏からは、「この機会が世界初公開である」という、CSSの保護技術をかけたダウンロードコンテンツを焼いたDVD-Rディスクの映像によるデモが紹介された。照井氏は「今後ハリウッドのコンテンツを中心としたVODサービスが本格的にスタートした際に、ソニックとしてもビジネス展開の幅を広げて成功へ導きたい」と抱負を語った。


メディアアプリケーション「Roxio Venue」のデモも行った

VODコンテンツのディスク書込を実演
なお、QFlixのプログラムが今後日本国内において展開される見込みについて照井氏は、「とても有望と思っている」とし、現在ビジネスモデルの構築に関係してくるメディアメーカー、ドライブメーカーの幾つかと検討を進めている段階であることを明らかにした。

【問い合わせ先】
ソニック・ソルーションズ(株)
http://www.sonicjapan.co.jp/about/contact.html

(Phile-web編集部)

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