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公開日 2006/12/08 18:16
鈴木桂水氏が体験する「NETJUKEのある生活」 − 第4回:ラジオ録音の自動トラッキング機能を究める
NAS-M70HDでラジオ録音を始めてからというもの、MDで録音していたときに比べて、音楽を聴く時間が格段に増えた。NAS-M70HDに録音したラジオ番組をウォークマンNW-S703Fに転送して聴いている。いままではMDで録音していたのだが、東芝ギガビートやアップルのiPodなどの携帯音楽プレーヤーを使っているので、いまさらMDプレーヤーを持ち歩こうとは思わなかった。そのため録音した番組はもっぱら家で聴くぐらいで、あまり活用はしてこなかった。
しかし、NW-S703FとNAS-M70HDを専用のケーブルで接続するだけで、いとも簡単に録音した番組を転送できてしまう。さらに裏ワザ(?)を使えばiPodやギガビートへラジオ番組の転送も可能ということも気がついた。この裏ワザは、いまテスト中なので後日お伝えするとしよう。
ラジオ好きの方ならわかっていただけると思うが、とにかくパソコンとラジオは相性が悪い。ラジオ番組のパソコンで扱いやすい形式で録音できる製品が少ないのだ。ラジオ放送をMP3形式でSDカードに記録するサン電子のボスマスターを購入して使っていたが、うっかりするとSDカードの容量オーバーで録音できないこともしばしばあった。こまめにSDのバックアップを取ればよかったのだが、忙しいとつい忘れてしまう。NAS-M70HDなら内蔵する80GBのHDDに、長時間の録音ができる。おかげで、いままでノーチェックだったラジオ番組も試しに録音するようになり、新しい音楽との出会う機会が増えた。ちょうどテレビ録画機のHDD&DVDレコーダーを使い始めた頃のようなワクワクした気持ちで毎日使っている。…だからと言って、レビューの評価を甘くするわけではなく、このあとも気づいたことはビシビシ書くことにする。
ウォークマンを使用時に欠かせない機能が、前回お伝えした「オート」トラックマークだ。これはラジオ番組のトーク部分と音楽部分へ自動的にチャプターを入力し切り分ける機能。録音した番組で「この曲いい!」と思ったら、曲の頭のチャプターまで戻り繰り返し聞ける。僕が主に録音しているNHKの番組は、トークと音楽がしっかりと別れているので、90%程度の確率で切り分けられているので不満はない。
前回はこの自動分割した楽曲に対して、インターネットのCDDBデータを使い自動的に曲名が入力されることをお伝えした。実際はラジオ番組だと、名前が付くことは少なかった。さらに使ってみると、トーク部分をCDDBが朗読などのコンテンツと誤認識してしまい、かなりとんちんかんなネーミングをしてしまう。チャプターを切り直せばいいかと思ったのだが、それでも誤認識は避けられそうもない。
CDDBのグレースノートは曲の頭から15秒分の波形を解析して曲名を割り出している。情報の中には講演や朗読も含まれる。音楽なら固有のリズムや楽器の音色などがあり、特定しやすいだろうが、人の話だと「え〜」とか「う〜」とか、音楽よりも波形が似やすいのではないだろうか?もし、録音したラジオ番組とCDDBを組み合わせるなら、あらかじめCDDBの講演や朗読などの情報とはリンクしないように設定を変更できるようにすべきだと感じた。
渋谷陽一氏のトークは、CDDBを使うとさだまさし氏のアルバムに収録される「妖怪かっ飛びジジイ」という曲(?)として認識してしまった。そのほかに「自転車リサイクルに」についての講演CDなど、誤認識が連続した。
ちなみに編集機能でチャプターを一度結合させ、あらたにチャプターを入力させようと計画したのだが…チャプター編集の「結合」はATRACとPCM方式のみ対応しており、僕のようにMP3形式で録音してしまうと操作できない。残念だ。
しかし、せっかく自動的にチャプターが入る機能なのだから、何か活用法はないだろうか。そんな“いいとこ探し”をはじめたところ、チャプターで区切られた情報に、時間が記録されているのに気がついた。
NHK FMの番組のように、パーソナリティーが曲名紹介をして、曲が始まるという番組なら曲名は簡単に分かる。しかし、J-WAVEのように曲名紹介がなく、エンドレスで音楽がかかる番組で気になる番組に引っかかってしまうと大変だ。「この曲、どっかで聴いたんだけど、なんだっけなぁ」と、仕事の手を止め首までかしげて悩むのだが、結局分からずじまいとなるのが常だ。
そこでチャプターのタイトル時間が活用できる。ちょうどJ-WAVEの深夜番組MIDNIGHT GARDENを聴いていたところ、何度か耳にしたディープフォレストの曲がかかった。この曲が収録されているCDが欲しかったのだが、曲名が分からないので見つけられずにいた。ちょうどこの曲の頭付近にチャプターが入っており、放送時間が分かった。
あとはパソコンでJ-WAVEのホームページを開き、放送時間から楽曲が調べられる「SOUND SEARCH」を開き、検索した。あっという間に検索結果が出て、探していたのはディープフォレストの「MARTA'S SONG」だと分かった。さらにBUYアイコンをクリックすれば「ボエム」というアルバムに収録されていることが判明した。
実は、毎日のようにネットジュークについての質問をメールで送っていたら、ソニー広報のE女史から呼び出しがかかってしまった!怒られるのかと、心配したが…おかげで、ネットジュークに対する疑問のいくつかが解消できた。せっかくなので、次回はプチ開発者インタビューをお送りしよう。
鈴木桂水(Keisui Suzuki)
元産業用ロボットメーカーの開発、設計担当を経て、現在はAV機器とパソコン周辺機器を主に扱うフリーライター。テレビ番組表を日夜分析している自称「テレビ番組表アナリスト」でもある。ユーザーの視点と元エンジニアの直感を頼りに、日経BP社デジタルARENAにて「使って元取れ! ケースイのAV機器<極限>酷使生活」、徳間書店「GoodsPress」など、AV機器を使いこなすコラムを執筆中。
>>鈴木桂水氏のブログはこちら
しかし、NW-S703FとNAS-M70HDを専用のケーブルで接続するだけで、いとも簡単に録音した番組を転送できてしまう。さらに裏ワザ(?)を使えばiPodやギガビートへラジオ番組の転送も可能ということも気がついた。この裏ワザは、いまテスト中なので後日お伝えするとしよう。
ラジオ好きの方ならわかっていただけると思うが、とにかくパソコンとラジオは相性が悪い。ラジオ番組のパソコンで扱いやすい形式で録音できる製品が少ないのだ。ラジオ放送をMP3形式でSDカードに記録するサン電子のボスマスターを購入して使っていたが、うっかりするとSDカードの容量オーバーで録音できないこともしばしばあった。こまめにSDのバックアップを取ればよかったのだが、忙しいとつい忘れてしまう。NAS-M70HDなら内蔵する80GBのHDDに、長時間の録音ができる。おかげで、いままでノーチェックだったラジオ番組も試しに録音するようになり、新しい音楽との出会う機会が増えた。ちょうどテレビ録画機のHDD&DVDレコーダーを使い始めた頃のようなワクワクした気持ちで毎日使っている。…だからと言って、レビューの評価を甘くするわけではなく、このあとも気づいたことはビシビシ書くことにする。
ウォークマンを使用時に欠かせない機能が、前回お伝えした「オート」トラックマークだ。これはラジオ番組のトーク部分と音楽部分へ自動的にチャプターを入力し切り分ける機能。録音した番組で「この曲いい!」と思ったら、曲の頭のチャプターまで戻り繰り返し聞ける。僕が主に録音しているNHKの番組は、トークと音楽がしっかりと別れているので、90%程度の確率で切り分けられているので不満はない。
前回はこの自動分割した楽曲に対して、インターネットのCDDBデータを使い自動的に曲名が入力されることをお伝えした。実際はラジオ番組だと、名前が付くことは少なかった。さらに使ってみると、トーク部分をCDDBが朗読などのコンテンツと誤認識してしまい、かなりとんちんかんなネーミングをしてしまう。チャプターを切り直せばいいかと思ったのだが、それでも誤認識は避けられそうもない。
CDDBのグレースノートは曲の頭から15秒分の波形を解析して曲名を割り出している。情報の中には講演や朗読も含まれる。音楽なら固有のリズムや楽器の音色などがあり、特定しやすいだろうが、人の話だと「え〜」とか「う〜」とか、音楽よりも波形が似やすいのではないだろうか?もし、録音したラジオ番組とCDDBを組み合わせるなら、あらかじめCDDBの講演や朗読などの情報とはリンクしないように設定を変更できるようにすべきだと感じた。
渋谷陽一氏のトークは、CDDBを使うとさだまさし氏のアルバムに収録される「妖怪かっ飛びジジイ」という曲(?)として認識してしまった。そのほかに「自転車リサイクルに」についての講演CDなど、誤認識が連続した。
ちなみに編集機能でチャプターを一度結合させ、あらたにチャプターを入力させようと計画したのだが…チャプター編集の「結合」はATRACとPCM方式のみ対応しており、僕のようにMP3形式で録音してしまうと操作できない。残念だ。
しかし、せっかく自動的にチャプターが入る機能なのだから、何か活用法はないだろうか。そんな“いいとこ探し”をはじめたところ、チャプターで区切られた情報に、時間が記録されているのに気がついた。
NHK FMの番組のように、パーソナリティーが曲名紹介をして、曲が始まるという番組なら曲名は簡単に分かる。しかし、J-WAVEのように曲名紹介がなく、エンドレスで音楽がかかる番組で気になる番組に引っかかってしまうと大変だ。「この曲、どっかで聴いたんだけど、なんだっけなぁ」と、仕事の手を止め首までかしげて悩むのだが、結局分からずじまいとなるのが常だ。
そこでチャプターのタイトル時間が活用できる。ちょうどJ-WAVEの深夜番組MIDNIGHT GARDENを聴いていたところ、何度か耳にしたディープフォレストの曲がかかった。この曲が収録されているCDが欲しかったのだが、曲名が分からないので見つけられずにいた。ちょうどこの曲の頭付近にチャプターが入っており、放送時間が分かった。
あとはパソコンでJ-WAVEのホームページを開き、放送時間から楽曲が調べられる「SOUND SEARCH」を開き、検索した。あっという間に検索結果が出て、探していたのはディープフォレストの「MARTA'S SONG」だと分かった。さらにBUYアイコンをクリックすれば「ボエム」というアルバムに収録されていることが判明した。
実は、毎日のようにネットジュークについての質問をメールで送っていたら、ソニー広報のE女史から呼び出しがかかってしまった!怒られるのかと、心配したが…おかげで、ネットジュークに対する疑問のいくつかが解消できた。せっかくなので、次回はプチ開発者インタビューをお送りしよう。
元産業用ロボットメーカーの開発、設計担当を経て、現在はAV機器とパソコン周辺機器を主に扱うフリーライター。テレビ番組表を日夜分析している自称「テレビ番組表アナリスト」でもある。ユーザーの視点と元エンジニアの直感を頼りに、日経BP社デジタルARENAにて「使って元取れ! ケースイのAV機器<極限>酷使生活」、徳間書店「GoodsPress」など、AV機器を使いこなすコラムを執筆中。
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