• ブランド
    特設サイト
公開日 2011/01/26 18:00

NICTとJVC、200インチの裸眼立体視技術を開発 − ディスプレイ試作も成功

大型立体映像をハイビジョン画質で表示可能に
ファイル・ウェブ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
独立行政法人情報通信研究機構(NICT)とJVC・ケンウッド・ホールディングス(株)は、200インチサイズの裸眼立体表示技術の開発に成功したと発表。本技術をもとに世界最大の200インチ裸眼立体ディスプレイを試作し、実物大の車などの大型立体映像をハイビジョン画質で表示できるようにした。

200インチ裸眼立体像の表示例

NICTではこれまで、独自の裸眼立体表示方式の基本原理を検証するために、70インチクラスの立体ディスプレイを試作してきた。しかし、大型化にあたっては画面サイズを拡大すると、立体像に縞状ノイズが生じる、立体像がぼやけるなどの問題があったという。

立体表示原理 (上から見た図)

今回、そうした大画面化に伴う立体像の画質低下の原因を数値解析により解明。その結果をもとに画質改善の方法を考案し、システム設計と試作を行うことで、本方式の課題を解決し、大画面裸眼立体表示技術を確立した。

開発した200インチ裸眼立体ディスプレイの構成図

なお、画質低下の大きな要因のひとつは、視差画像間に生じる縞状ノイズ。このノイズの量は、おもに視差画像間の輝度や色の違いに大きく影響されることを明らかにし、解決策として、プロジェクター内部に輝度分布や色バランスを精度よく調整する機能を実装することで、ノイズの低減を実現した。

本立体表示方式では、表示スクリーンに特殊な拡散フィルムと集光レンズを使用。最適な光制御のために、拡散フィルムの評価・選定と集光レンズの設計を行ったことで50以上の多くの視差画像を高密度に表示できるようになり、なめらかな運動視差をもつハイビジョン画質の大画面立体像表示に成功したとしている。

今後は、有効な視差画像数を約200に増加することで、立体像の観察領域の幅(視域)を拡大し、より多くの人が観賞できるようにしていく予定。また、現在はコンピューターグラフィックスのみの表示だが、人物や風景といった実写映像も撮影し、表示できる技術の開発にも取り組んでいく。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 月額3万円の最強ChatGPTに「電源で音質が変わるか」と聞いたら意外な展開に
2 その男を怒らせてはいけない! “絶対に死なない”伝説の老兵がツルハシ1本で敵を討つ
3 【完全ワイヤレスイヤホン特集 PART.10】音のプロが選ぶベストバイは?
4 QobuzもAmazonもこれ一台!コスパ抜群、機能も満点。ストリーマーの決定版「WiiM Ultra」を徹底ハンドリング
5 CD再生とファイル再生の架け橋に!Shanlingからリッピング機能付きトランスポート「CR60」が登場
6 「オーディオのオンキヨー」復活へ。新スピーカーとセパレートシステムを年明けのCESで発表
7 AVIOT、『らんま1/2』コラボ完全ワイヤレスイヤホン。完全新録ボイス240種類以上搭載
8 水月雨、『崩壊:スターレイル』とのコラボ完全ワイヤレス。ダイナミック+環状平面駆動の同軸ドライバー搭載
9 今こそ「ミニコンポ」が面白い! デノン/マランツ/B&Wの令和ライフにマッチする厳選5モデルレビュー
10 トップウイング、ネットワークオーディオの光絶縁を手軽に試せる「OPT ISO BOX」
12/23 10:35 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.195
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX