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公開日 2012/11/28 10:58
シャープ、IGZO技術搭載の32V型4K2K液晶ディスプレイ「PN-K321」【更新】
13年2月発売・想定売価45万円前後
シャープは独自のIGZO技術を搭載した32V型の4K2K液晶ディスプレイ「PN-K321」を発表。2013年2月15日からプロシューマー用・商用ディスプレイ製品として販売を開始する。価格はオープンだが、市場での想定価格は45万円前後。月産台数は1,500台を見込む。
本製品は、今年秋に開催されたCEATEC JAPANで、同社が展示していた32V型プロトタイプの製品版(関連ニュース)。
パネルの解像度は4K2K対応の3,840×2,160ドット、画素密度は140ppi。液晶の配向方式は非公開。タッチパネル機能は搭載していない。チューナーを内蔵しないモニター専用設計モデルとなる。本体画面はタテ向き、ヨコ向きの2方向で設置が可能。
なおパネル表面はノングレア加工で、モスアイパネルではない。
バックライトは専用設計の上下エッジ型LEDを採用。LEDライトの数は非公開。なおエリア駆動には対応していない。画面輝度は250cd/m2。エッジライトとしたことで、ディスプレイ部分の奥行きサイズ約35mmの薄型デザインが実現できた。
なお色域や視野角は非公開。色域についてはAdobe RGBに対応させることを検討しているという。また医療用途での使用を考慮しDICOM(ダイコム)規格への対応も検討中という。
入力は本体側面にDisplayPort 1.2端子を1基、HDMI 1.4a端子を2基備える。DisplayPort経由では最大4K/60p、HDMI経由では最大4K/30pの映像信号をケーブル1本で入力できる。なおHDMIケーブルを2本使えば4K/60p映像の入力も行える。
本体には2W×2の内蔵スピーカーと、ヘッドホン端子も装備した。本体外形寸法は約750W×441H×35Dmm、質量は約7.5kg。
稼働時の騒音やホコリの吸い込みを低減するファンレス設計を施した。また壁掛け設置も可能となっている。
本日開催された新製品記者発表会では、はじめに同社執行役員 ビジネスソリューション事業推進本部 本部長の寺川雅嗣氏が登壇。市場環境と商品のねらいについて語った。
寺川氏は「昨今はますます大量の情報処理が必要となり、さらに高精細なディスプレイが求められている」と状況を説明。このため「今後は高精細ディスプレイの需要が急増していく」とし、「スマホやPCモニターなどだけでなく、テレビも高精細化へ向かう。今後は4K2K時代の幕開けになるだろう」と述べた。
4K2Kディスプレイの需要がある市場としては、AV/編集用はもちろん、監視コントロール、CAD/デザイン、ディーリング、医療診察、ゲームなどを挙げ。「幅広い市場がある」と強調。「こういったニーズにIGZOで応えていく」と宣言した。
寺川氏はさらに、IGZOの概要を改めて説明。IGZOはIn(インジウム)、Ga(ガリウム)、Zn(亜鉛)、O(酸素)により構成された化合物半導体で、従来のアモルファスシリコンに比べ格段に電流が流れやすい、このためパネルのTFT部を小型化することができ、これにより開口率を高め、高精細化が可能になるということを改めて強調した。
なお今回のディスプレイには採用されていないが、静止画など動きのない映像の場合、電流を流さずに液晶配向を維持できる「休止駆動」が可能なのもIGZOの特徴。この休止駆動時はノイズが少なくなるため、タッチパネルの感度も高められる。
また同社執行役員 ビジネスソリューション事業推進本部 ディスプレイ事業部長の原田宗憲氏は、今回の製品の特徴を紹介した。
原田氏はまず、いままでの4K2Kディスプレイの問題点を列挙。外部専用グラフィックス装置が必要で、複雑な信号配線となること、また本体自体の奥行きが大きいことなどが課題にあったと指摘した。
それらの問題点が、最近になって変化したと原田氏は付け加え、「高性能で安価な4K2K対応グラフィックスボードが登場し、さらに4K2K映像を1本で伝送できるケーブルも登場した」とし、こういった環境変化を受け、今回の製品化に至ったと説明した。
新製品について原田氏は「高精細」「薄型」「ケーブル1本ですっきり配線」の3点がポイントと説明し、高精細化についてはトランジスターを小型化し、高精細でありながら従来比2倍の透過率を実現した」と胸を張った。また前述の通り、エッジ型バックライトを採用することで薄型化や低消費電力化が可能になったこと、DisplayPort 1.2やHDMI 1.4aにによってすっきりとした配線が可能になったことも強調した。
記者発表会で行われた質疑応答を紹介する。
Q:海外展開はどうするか。
A:グローバルの商品化。国内に続き海外モデルも発売の予定。
Q:パネルはどこで作っているのか。
A:パネルは亀山の第二工場で作っている。中国で完成品にする計画。
Q:IGZOの大型化の可能性は。
A:IGZO技術はパネルサイズに依存するものではないので、当然大型化も可能となる。今後の商品化の計画は後日発表していきたい。
Q:IGZO液晶の民生用への展開は。
A:もちろん考えていく。
Q:今回、なぜ32V型から展開したのか。
A:色々と議論があった。今後は大きいもの、小さいものも検討していきたいと考えている。
Q:今後、亀山工場の稼働率はどうなるか。
A:月産1,500台なので、それに合わせた生産規模となる。工場の稼働率については直接担当していないので具体的には申し上げられないが、外販も含め、稼働率向上に努力している。
本製品は、今年秋に開催されたCEATEC JAPANで、同社が展示していた32V型プロトタイプの製品版(関連ニュース)。
パネルの解像度は4K2K対応の3,840×2,160ドット、画素密度は140ppi。液晶の配向方式は非公開。タッチパネル機能は搭載していない。チューナーを内蔵しないモニター専用設計モデルとなる。本体画面はタテ向き、ヨコ向きの2方向で設置が可能。
なおパネル表面はノングレア加工で、モスアイパネルではない。
バックライトは専用設計の上下エッジ型LEDを採用。LEDライトの数は非公開。なおエリア駆動には対応していない。画面輝度は250cd/m2。エッジライトとしたことで、ディスプレイ部分の奥行きサイズ約35mmの薄型デザインが実現できた。
なお色域や視野角は非公開。色域についてはAdobe RGBに対応させることを検討しているという。また医療用途での使用を考慮しDICOM(ダイコム)規格への対応も検討中という。
入力は本体側面にDisplayPort 1.2端子を1基、HDMI 1.4a端子を2基備える。DisplayPort経由では最大4K/60p、HDMI経由では最大4K/30pの映像信号をケーブル1本で入力できる。なおHDMIケーブルを2本使えば4K/60p映像の入力も行える。
本体には2W×2の内蔵スピーカーと、ヘッドホン端子も装備した。本体外形寸法は約750W×441H×35Dmm、質量は約7.5kg。
稼働時の騒音やホコリの吸い込みを低減するファンレス設計を施した。また壁掛け設置も可能となっている。
本日開催された新製品記者発表会では、はじめに同社執行役員 ビジネスソリューション事業推進本部 本部長の寺川雅嗣氏が登壇。市場環境と商品のねらいについて語った。
寺川氏は「昨今はますます大量の情報処理が必要となり、さらに高精細なディスプレイが求められている」と状況を説明。このため「今後は高精細ディスプレイの需要が急増していく」とし、「スマホやPCモニターなどだけでなく、テレビも高精細化へ向かう。今後は4K2K時代の幕開けになるだろう」と述べた。
4K2Kディスプレイの需要がある市場としては、AV/編集用はもちろん、監視コントロール、CAD/デザイン、ディーリング、医療診察、ゲームなどを挙げ。「幅広い市場がある」と強調。「こういったニーズにIGZOで応えていく」と宣言した。
寺川氏はさらに、IGZOの概要を改めて説明。IGZOはIn(インジウム)、Ga(ガリウム)、Zn(亜鉛)、O(酸素)により構成された化合物半導体で、従来のアモルファスシリコンに比べ格段に電流が流れやすい、このためパネルのTFT部を小型化することができ、これにより開口率を高め、高精細化が可能になるということを改めて強調した。
なお今回のディスプレイには採用されていないが、静止画など動きのない映像の場合、電流を流さずに液晶配向を維持できる「休止駆動」が可能なのもIGZOの特徴。この休止駆動時はノイズが少なくなるため、タッチパネルの感度も高められる。
また同社執行役員 ビジネスソリューション事業推進本部 ディスプレイ事業部長の原田宗憲氏は、今回の製品の特徴を紹介した。
原田氏はまず、いままでの4K2Kディスプレイの問題点を列挙。外部専用グラフィックス装置が必要で、複雑な信号配線となること、また本体自体の奥行きが大きいことなどが課題にあったと指摘した。
それらの問題点が、最近になって変化したと原田氏は付け加え、「高性能で安価な4K2K対応グラフィックスボードが登場し、さらに4K2K映像を1本で伝送できるケーブルも登場した」とし、こういった環境変化を受け、今回の製品化に至ったと説明した。
新製品について原田氏は「高精細」「薄型」「ケーブル1本ですっきり配線」の3点がポイントと説明し、高精細化についてはトランジスターを小型化し、高精細でありながら従来比2倍の透過率を実現した」と胸を張った。また前述の通り、エッジ型バックライトを採用することで薄型化や低消費電力化が可能になったこと、DisplayPort 1.2やHDMI 1.4aにによってすっきりとした配線が可能になったことも強調した。
記者発表会で行われた質疑応答を紹介する。
Q:海外展開はどうするか。
A:グローバルの商品化。国内に続き海外モデルも発売の予定。
Q:パネルはどこで作っているのか。
A:パネルは亀山の第二工場で作っている。中国で完成品にする計画。
Q:IGZOの大型化の可能性は。
A:IGZO技術はパネルサイズに依存するものではないので、当然大型化も可能となる。今後の商品化の計画は後日発表していきたい。
Q:IGZO液晶の民生用への展開は。
A:もちろん考えていく。
Q:今回、なぜ32V型から展開したのか。
A:色々と議論があった。今後は大きいもの、小さいものも検討していきたいと考えている。
Q:今後、亀山工場の稼働率はどうなるか。
A:月産1,500台なので、それに合わせた生産規模となる。工場の稼働率については直接担当していないので具体的には申し上げられないが、外販も含め、稼働率向上に努力している。