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公開日 2015/03/26 16:32
NTT、世界初の4K/60p/4:2:2対応リアルタイムHEVCエンコーダー
コードネーム:NARA。複数チップで8Kも
日本通信電話(NTT)は、4K/60p/4:2:2フォーマットに対応するH.265/HEVC リアルタイムエンコーダーLSI(開発コード名:NARA)を開発したと発表した。4月13日から米国ラスベガスで開催される国際放送機器展(NAB2015)に展示予定としている。
本LSIは、映像規定「Main 4:2:2 10プロファイル」に世界で初めて準拠したというLSI。プロフェッショナル用途の4:2:2フォーマットに対応し、4K配信などに用いられている4:2:0フォーマットの2倍の色情報をサポートする。
本体は35mm四方のLSIチップで、既存技術によるHEVCエンコーダーと比較し基盤実装面積が16分の1、圧縮性能が1.5倍となり、小型化と高性能化を実現している。
HEVCの特徴である、可変ブロックサイズに適応したフレーム間予測やフレーム内予測におけるハードウェアアルゴリズムを開発し、画面内の大きな動きを検知して適応的に広い探索範囲を実現する動き予測、また動き予測の過程で段階的にブロックサイズを絞り込む高圧縮で低演算量な動き探索、映像の特徴を解析した上で事前に予測方向を絞り込むイントラ予測等のハードウェアアルゴリズムを確立した。
これら高圧縮映像エンコード処理に加え、音声エンコーダ・映像音声のトランスポートストリーム(MPEG2-TS)への多重化処理も全て1チップに内蔵した。これによってチップ搭載システムの構成のシンプル化を実現している。
なお、4:2:2フォーマットは、4:2:0フォーマットの2倍の色情報を有するためエンコード/デコードを複数回繰り返しても色が劣化しにくいというメリットがある。このため、ライブイベントなどの生中継のように、撮影映像を何度もエンコード/デコードして素材を編集するようなシーンで用いられている。
従来技術では主に4:2:0フォーマット映像を用いたエンコード処理を実現していたが、今回のLSI開発成果ではHEVCの高圧縮率を達成し、4:2:2フォーマット映像のエンコード処理をリアルタイムで行うことが可能となった。これにより、様々な高品質映像伝送用途に適用できる。
さらにNTTでは、本LSIの4Kリアルタイムエンコーダとしての特長に加え、本LSIを複数チップ使用することで、8K映像をリアルタイムエンコード処理する技術的な実現性も確認しているという。
同社では今後、2020年に向け、本技術を通じて超高精細映像伝送サービス、パブリックビューイング、マルチアングルTV等、将来の高臨場大画面の映像分野で貢献していくとアナウンス。本LSIの搭載システム装置を、今後本格化する超高精細映像の伝送サービスでの利用に向けて検証を重ね、2015年度第3四半期以降にNTTグループより市場投入するとしている。
本LSIは、映像規定「Main 4:2:2 10プロファイル」に世界で初めて準拠したというLSI。プロフェッショナル用途の4:2:2フォーマットに対応し、4K配信などに用いられている4:2:0フォーマットの2倍の色情報をサポートする。
本体は35mm四方のLSIチップで、既存技術によるHEVCエンコーダーと比較し基盤実装面積が16分の1、圧縮性能が1.5倍となり、小型化と高性能化を実現している。
HEVCの特徴である、可変ブロックサイズに適応したフレーム間予測やフレーム内予測におけるハードウェアアルゴリズムを開発し、画面内の大きな動きを検知して適応的に広い探索範囲を実現する動き予測、また動き予測の過程で段階的にブロックサイズを絞り込む高圧縮で低演算量な動き探索、映像の特徴を解析した上で事前に予測方向を絞り込むイントラ予測等のハードウェアアルゴリズムを確立した。
これら高圧縮映像エンコード処理に加え、音声エンコーダ・映像音声のトランスポートストリーム(MPEG2-TS)への多重化処理も全て1チップに内蔵した。これによってチップ搭載システムの構成のシンプル化を実現している。
なお、4:2:2フォーマットは、4:2:0フォーマットの2倍の色情報を有するためエンコード/デコードを複数回繰り返しても色が劣化しにくいというメリットがある。このため、ライブイベントなどの生中継のように、撮影映像を何度もエンコード/デコードして素材を編集するようなシーンで用いられている。
従来技術では主に4:2:0フォーマット映像を用いたエンコード処理を実現していたが、今回のLSI開発成果ではHEVCの高圧縮率を達成し、4:2:2フォーマット映像のエンコード処理をリアルタイムで行うことが可能となった。これにより、様々な高品質映像伝送用途に適用できる。
さらにNTTでは、本LSIの4Kリアルタイムエンコーダとしての特長に加え、本LSIを複数チップ使用することで、8K映像をリアルタイムエンコード処理する技術的な実現性も確認しているという。
同社では今後、2020年に向け、本技術を通じて超高精細映像伝送サービス、パブリックビューイング、マルチアングルTV等、将来の高臨場大画面の映像分野で貢献していくとアナウンス。本LSIの搭載システム装置を、今後本格化する超高精細映像の伝送サービスでの利用に向けて検証を重ね、2015年度第3四半期以降にNTTグループより市場投入するとしている。