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公開日 2016/05/08 09:30
<HIGH END>final、質量4gで“装着感=音質”を追求したイヤホン「F7200」発表
「LAB II」も正式発表
独ミュンヘンで開催中の「HIGH END」に出展しているfinalは、市内ホテルにて発表会を開催。春のヘッドホン祭 2016に参考出展した「LAB II」(関連ニュース)を正式発表した。同時に、小型・超軽量筐体を採用した新イヤホン「F7200」も発表された。
発表会には、finalブランドを手がけるS'NEXTの代表取締役社長である細尾満氏が登場。各国プレスに向けてプレゼンテーションを行った。
■「F7200」− 本体4gの軽量・小型化で「装着感=音質」を追求した
F7200は本体単体での質量が2g・サイズは直径5.5mm×長さ15mmというステンレス製筐体を採用するイヤホン。内部にバランスド・アーマチュア型ドライバーを1基搭載する。ケーブルは着脱式で、MMCXコネクターを採用。2016年7月の発売予定で、価格は約480ドルを予定している。
finalがF7200でこのような軽量化・コンパクト化を進めた理由は、まず低音再生能力の改善だという。イヤホンは、イヤーピースのサイズや装着したポジションによって音が大きく変化してしまうのはご存じの通り。これはイヤホンを耳道の「奥に装着する」か「手前に装着する」かによって鼓膜とイヤーピースの間の空間の容積が変化するからで、同社によればイヤホンを鼓膜に近づけて容積を小さくしたほうが、音質は向上するとのこと。この変化が特に低音において大きくあらわれることは、測定データも示している。
さらに人間の耳道は左右で形状も長さも異なるので、その差は脳が演算して補正する。しかし、イヤホンを装着すると、その補正値が変わるため「脳は少し混乱する」という。よって左右の最適な位置を調整する必要も出る。
FS7200は筐体の軽量化・小型化を推し進めることで、耳道における装着位置を左右で自在に変更できるように目指した。これにより、最適なイヤホンの位置を自分で調整することが可能になったという。
細尾社長は「excellent fitting results in an excellent sound quality(装着感=音質)なのです」とコメント。さらに本機では5サイズのシリコンイヤーピースと3サイズのフォームタイプ・イヤーピースを同梱することで、耳にあわせてより装着感の向上を図っている。
さらにイヤーピースの取り付け位置も変更可能。音の出口をイヤーピースの最前面にもってくれば、よりダイレクトに音が伝わる感覚を楽しめるとのこと。
また、こうした小型筐体によって、平坦な周波数特性による色づけのないサウンドを実現するのは一般的に難しいが、同社が培ってきたBAドライバーをフルレンジで使用するノウハウを活かすことで、平坦な周波数特性の確保とサイズの小型化を両立させたという。
ケーブルは、finalのオリジナルケーブルを採用。シルバーコートされた線材はスーパーコンピューター向けに伝送速度を追求したもので、透明テフロン被覆で仕上げられている。インピーダンスは24Ω、ケーブルは1.2m、ケーブルを除く本体質量は4gとなる。
なお、F7200の発売と同時に、姉妹機となる「F4100」(約280ドル)と「F3100」(約180ドル)もラインナップされる予定。F4100はブラックアルマイト加工されたアルミニウムの筐体を採用。OFC素材によるケーブルはMMCXによる着脱式となる。F3100は、筐体はF4100と同様だが、OFCケーブルは着脱不可となっている。
■「LAB II」− 3Dプリンターで筐体を製造するオープン型イヤホン
春のヘッドホン祭 2016で参考出展された「LAB II」も正式発表された。本機は3Dプリンターによって造形した、メカニカルイコライザー一体型のチタン筐体を採用したフルオープン型のイヤホン。2016年8月の発売予定で、価格は4,000ドル程度を予定している。
非常に複雑な形状をしたフルオープン型の筐体は、上述の通り3Dプリンターによって製造している。チタン粉末にレーザーを当てて溶かしながら成型していく方法が用いられており、1つのハウジングを成型するのに約20時間を要するという。
メカニカルイコライザーを一体化させたこの筐体により、高域特性を改善。さらに背面をフルオープンとして前面の音導管が振動板前後の干渉を抑え、低音特性も改善した。また、筐体外側に施されたメッシュ形状により、耳道と筐体の間にわずかな隙間を生じさせることで、閉塞感のない自然な音場を実現したとしている。
ユニットには、新開発の15mm径ダイナミック型ドライバーを搭載。ケーブルはMMCXによる着脱式で、こちらもシルバーコートケーブルを採用する。
また発表会では、finalが社内に製作機械を揃えて、部品レベルから開発・製造を行っていることもアピールしていた。
発表会には、finalブランドを手がけるS'NEXTの代表取締役社長である細尾満氏が登場。各国プレスに向けてプレゼンテーションを行った。
■「F7200」− 本体4gの軽量・小型化で「装着感=音質」を追求した
F7200は本体単体での質量が2g・サイズは直径5.5mm×長さ15mmというステンレス製筐体を採用するイヤホン。内部にバランスド・アーマチュア型ドライバーを1基搭載する。ケーブルは着脱式で、MMCXコネクターを採用。2016年7月の発売予定で、価格は約480ドルを予定している。
finalがF7200でこのような軽量化・コンパクト化を進めた理由は、まず低音再生能力の改善だという。イヤホンは、イヤーピースのサイズや装着したポジションによって音が大きく変化してしまうのはご存じの通り。これはイヤホンを耳道の「奥に装着する」か「手前に装着する」かによって鼓膜とイヤーピースの間の空間の容積が変化するからで、同社によればイヤホンを鼓膜に近づけて容積を小さくしたほうが、音質は向上するとのこと。この変化が特に低音において大きくあらわれることは、測定データも示している。
さらに人間の耳道は左右で形状も長さも異なるので、その差は脳が演算して補正する。しかし、イヤホンを装着すると、その補正値が変わるため「脳は少し混乱する」という。よって左右の最適な位置を調整する必要も出る。
FS7200は筐体の軽量化・小型化を推し進めることで、耳道における装着位置を左右で自在に変更できるように目指した。これにより、最適なイヤホンの位置を自分で調整することが可能になったという。
細尾社長は「excellent fitting results in an excellent sound quality(装着感=音質)なのです」とコメント。さらに本機では5サイズのシリコンイヤーピースと3サイズのフォームタイプ・イヤーピースを同梱することで、耳にあわせてより装着感の向上を図っている。
さらにイヤーピースの取り付け位置も変更可能。音の出口をイヤーピースの最前面にもってくれば、よりダイレクトに音が伝わる感覚を楽しめるとのこと。
また、こうした小型筐体によって、平坦な周波数特性による色づけのないサウンドを実現するのは一般的に難しいが、同社が培ってきたBAドライバーをフルレンジで使用するノウハウを活かすことで、平坦な周波数特性の確保とサイズの小型化を両立させたという。
ケーブルは、finalのオリジナルケーブルを採用。シルバーコートされた線材はスーパーコンピューター向けに伝送速度を追求したもので、透明テフロン被覆で仕上げられている。インピーダンスは24Ω、ケーブルは1.2m、ケーブルを除く本体質量は4gとなる。
なお、F7200の発売と同時に、姉妹機となる「F4100」(約280ドル)と「F3100」(約180ドル)もラインナップされる予定。F4100はブラックアルマイト加工されたアルミニウムの筐体を採用。OFC素材によるケーブルはMMCXによる着脱式となる。F3100は、筐体はF4100と同様だが、OFCケーブルは着脱不可となっている。
■「LAB II」− 3Dプリンターで筐体を製造するオープン型イヤホン
春のヘッドホン祭 2016で参考出展された「LAB II」も正式発表された。本機は3Dプリンターによって造形した、メカニカルイコライザー一体型のチタン筐体を採用したフルオープン型のイヤホン。2016年8月の発売予定で、価格は4,000ドル程度を予定している。
非常に複雑な形状をしたフルオープン型の筐体は、上述の通り3Dプリンターによって製造している。チタン粉末にレーザーを当てて溶かしながら成型していく方法が用いられており、1つのハウジングを成型するのに約20時間を要するという。
メカニカルイコライザーを一体化させたこの筐体により、高域特性を改善。さらに背面をフルオープンとして前面の音導管が振動板前後の干渉を抑え、低音特性も改善した。また、筐体外側に施されたメッシュ形状により、耳道と筐体の間にわずかな隙間を生じさせることで、閉塞感のない自然な音場を実現したとしている。
ユニットには、新開発の15mm径ダイナミック型ドライバーを搭載。ケーブルはMMCXによる着脱式で、こちらもシルバーコートケーブルを採用する。
また発表会では、finalが社内に製作機械を揃えて、部品レベルから開発・製造を行っていることもアピールしていた。