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公開日 2018/03/15 17:46
EARINの完全ワイヤレスイヤホン「M-2」は前機種からどう進化した? 創設者が来日会見
「MiGLO」採用でリップシンクも改善
完全ワイヤレスイヤホンに先鞭をつけたスウェーデン EARIN。同ブランドを手掛けるEpickal AB社の創業メンバーの一人であるペア・センストローム氏が来日し、最新モデル「M-2」の特徴や今後の開発予定などについて会見した。
EARIN M-2は、左右の筐体間もワイヤレスで接続するBluetoothイヤホン。新たにタッチ操作に対応するなど前モデルより機能強化を図っている(関連記事:“完全ワイヤレスイヤホンの理想形” を突き詰めた第2世代モデル、EARIN「M-2」レビュー)。
2017年8月からの販売を予定していたが、香港を大型台風が2度も直撃した影響で工場などが壊滅的なダメージを受けて発売を延期。先月2月からようやく数量限定ながら販売できるところまで回復したのだという。なおブラックとシルバーの2色を用意しているが、今回発売を開始したのはブラックモデル。シルバーモデルは当初予定よりも若干の色味変更を行い、シルバーグレイとして6月に発売予定だという。また、発売日や価格は未定だが、M-1およびM-2の両方に対応するバンナイズ製ケースも今後発売予定であることも明かされた。
対応コーデックはSBC、AAC、aptXで、Knowles社製の6.5mmドライバーを搭載。周波数特性は20 - 20kHzで、外形寸法は14.5×21×17.2mm、質量は3.6g。なおドライバーは「M-1よりももっと低音が出るタイプのBAドライバーに変更した」(ペア氏)という。
左右のイヤホンのあいだの通信にNXP Semiconductors社の「MiGLO」技術を採用している点も特徴のひとつ。このMiGLOは、NXPのNFMI(近距離磁気誘導)技術を採用しており、左右の安定性を高めているほか、レイテンシーが低く、デュアルモノラル通話にも対応している。(関連記事:完全ワイヤレスイヤホンの “途切れ” を無くす伝送技術「MiGLO」とは? 開発元のNXPに聞いた)
ペア氏は「磁界を使うので圧倒的にスピードが早い」と、Bluetoothで左右をペアリングする方式と比べてのメリットを説明。「そのため、動画でのリップシンクがかなり改善される」という。
タッチ操作では、イヤホンをタッチすることで、電話を受けたり、音楽を再生・停止・曲送りすることが可能。またSiriなどデジタルアシスタントへのアクセスも行える。
1度のフル充電で3時間使用可能で、充電用のカプセルを併用することで最大12時間まで使用できる。この充電用カプセルも新デザインで、メタル素材を採用。また充電状態を表示するLED表示も、これまでは赤と緑の単純な表示だったが、今回は3点表示にし、充電状況をさらにわかりやすくした。
通話時の会話を聞き取りやすくするノイズリダクション機能も搭載するほか、本体形状もM-1から一新。M-1は砲弾型の形状をしていたが、本機は人間工学に基づいた、複数の曲線と直線を組み合わせた複雑な形状に変更。これにより装着感と遮音性を高めたとしている。さらに風切り音の低減も実現しており、ノイズリダクション時の不快な音の混入を抑えている。
また、充電カプセルも形状を変更。収納方法をマグネティックホールド方式にすることでカプセルを逆さに開いても落ちないようにするなど、使い勝手の向上を図っている。加えて、トレイ部の素材も従来はABS樹脂だけだったところから金属とABS樹脂を使用するようにして強度を向上させている。
スマートフォン用アプリケーションも機能を強化。従来からのバッテリー残量チェック、左右バランス設定などに加え、新たにEARIN本体のファームウェア・アップデートやノイズキャンセリングのモード設定、イコライザー設定などの機能を追加した。また、イヤホン本体の電源をリモートでオフにすることもできるようになった。
本体には外部環境音の取り込み機能も装備し、スマホアプリからオン/オフ/オートの切り替えが可能。「本体の遮音性が高いので機能をオフにすれば音楽に集中できるし、オンにしておけば電車を乗り過ごしにくくなるなどのメリットが得られる」とした。なお「オート」では音楽再生中には外部音を取り込まず、音楽を停止した際に外部音を取り込むという。
なおアプリではベースブースト機能を今回は省略。「ベースが強いドライバーを採用したことに伴い、ベースブースト機能は省いた」という。
なお、同社は今年1月のCESにおいて、ブラック・アイド・ピーズのウィル・アイ・アムが設立したオーディオブランド「i.am.plus」に買収されることを発表していた。EARINは今後もi.am+ブランドの下でM-1およびM-2を始めとする製品のサポートを継続していく。「i.am+はソフトウェア中心の企業であるのに対し、EARINはハードウェアの企業。両者の強みを活かして活動していく」という。
EARINは、2013年にスウェーデンで設立されたブランド。ソニー・エリクソンのエンジニアなどを努めていたキリル・トライコフスキ氏、オレ・リンデン氏、ペア・センストローム氏が共同創立者となり、クラウドファンディングのKikcstarterでEARIN初号機を発表。当時集めた150万米ドルという投資額は、当時の北方企業としては最大規模だったのだという。そのM-1は日本においても好評で、売り切れが続出して5ヶ月感のバックオーダー状態が続くほどだったとのこと。
EARINの輸入代理店を務めるモダニティの岡村氏は「M-2の売上はM-1以上に好調なスタートを切れている。今後もさらに積極的に展開していく」と語った。
EARIN M-2は、左右の筐体間もワイヤレスで接続するBluetoothイヤホン。新たにタッチ操作に対応するなど前モデルより機能強化を図っている(関連記事:“完全ワイヤレスイヤホンの理想形” を突き詰めた第2世代モデル、EARIN「M-2」レビュー)。
2017年8月からの販売を予定していたが、香港を大型台風が2度も直撃した影響で工場などが壊滅的なダメージを受けて発売を延期。先月2月からようやく数量限定ながら販売できるところまで回復したのだという。なおブラックとシルバーの2色を用意しているが、今回発売を開始したのはブラックモデル。シルバーモデルは当初予定よりも若干の色味変更を行い、シルバーグレイとして6月に発売予定だという。また、発売日や価格は未定だが、M-1およびM-2の両方に対応するバンナイズ製ケースも今後発売予定であることも明かされた。
対応コーデックはSBC、AAC、aptXで、Knowles社製の6.5mmドライバーを搭載。周波数特性は20 - 20kHzで、外形寸法は14.5×21×17.2mm、質量は3.6g。なおドライバーは「M-1よりももっと低音が出るタイプのBAドライバーに変更した」(ペア氏)という。
左右のイヤホンのあいだの通信にNXP Semiconductors社の「MiGLO」技術を採用している点も特徴のひとつ。このMiGLOは、NXPのNFMI(近距離磁気誘導)技術を採用しており、左右の安定性を高めているほか、レイテンシーが低く、デュアルモノラル通話にも対応している。(関連記事:完全ワイヤレスイヤホンの “途切れ” を無くす伝送技術「MiGLO」とは? 開発元のNXPに聞いた)
ペア氏は「磁界を使うので圧倒的にスピードが早い」と、Bluetoothで左右をペアリングする方式と比べてのメリットを説明。「そのため、動画でのリップシンクがかなり改善される」という。
タッチ操作では、イヤホンをタッチすることで、電話を受けたり、音楽を再生・停止・曲送りすることが可能。またSiriなどデジタルアシスタントへのアクセスも行える。
1度のフル充電で3時間使用可能で、充電用のカプセルを併用することで最大12時間まで使用できる。この充電用カプセルも新デザインで、メタル素材を採用。また充電状態を表示するLED表示も、これまでは赤と緑の単純な表示だったが、今回は3点表示にし、充電状況をさらにわかりやすくした。
通話時の会話を聞き取りやすくするノイズリダクション機能も搭載するほか、本体形状もM-1から一新。M-1は砲弾型の形状をしていたが、本機は人間工学に基づいた、複数の曲線と直線を組み合わせた複雑な形状に変更。これにより装着感と遮音性を高めたとしている。さらに風切り音の低減も実現しており、ノイズリダクション時の不快な音の混入を抑えている。
また、充電カプセルも形状を変更。収納方法をマグネティックホールド方式にすることでカプセルを逆さに開いても落ちないようにするなど、使い勝手の向上を図っている。加えて、トレイ部の素材も従来はABS樹脂だけだったところから金属とABS樹脂を使用するようにして強度を向上させている。
スマートフォン用アプリケーションも機能を強化。従来からのバッテリー残量チェック、左右バランス設定などに加え、新たにEARIN本体のファームウェア・アップデートやノイズキャンセリングのモード設定、イコライザー設定などの機能を追加した。また、イヤホン本体の電源をリモートでオフにすることもできるようになった。
本体には外部環境音の取り込み機能も装備し、スマホアプリからオン/オフ/オートの切り替えが可能。「本体の遮音性が高いので機能をオフにすれば音楽に集中できるし、オンにしておけば電車を乗り過ごしにくくなるなどのメリットが得られる」とした。なお「オート」では音楽再生中には外部音を取り込まず、音楽を停止した際に外部音を取り込むという。
なおアプリではベースブースト機能を今回は省略。「ベースが強いドライバーを採用したことに伴い、ベースブースト機能は省いた」という。
なお、同社は今年1月のCESにおいて、ブラック・アイド・ピーズのウィル・アイ・アムが設立したオーディオブランド「i.am.plus」に買収されることを発表していた。EARINは今後もi.am+ブランドの下でM-1およびM-2を始めとする製品のサポートを継続していく。「i.am+はソフトウェア中心の企業であるのに対し、EARINはハードウェアの企業。両者の強みを活かして活動していく」という。
EARINは、2013年にスウェーデンで設立されたブランド。ソニー・エリクソンのエンジニアなどを努めていたキリル・トライコフスキ氏、オレ・リンデン氏、ペア・センストローム氏が共同創立者となり、クラウドファンディングのKikcstarterでEARIN初号機を発表。当時集めた150万米ドルという投資額は、当時の北方企業としては最大規模だったのだという。そのM-1は日本においても好評で、売り切れが続出して5ヶ月感のバックオーダー状態が続くほどだったとのこと。
EARINの輸入代理店を務めるモダニティの岡村氏は「M-2の売上はM-1以上に好調なスタートを切れている。今後もさらに積極的に展開していく」と語った。