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公開日 2019/04/25 19:10
NHK、世界初8Kワイヤレスカメラを開発。「技研公開2019」で8K/120Hz映像制作・衛星伝送の公開実験も
5/30からNHK技研で展示
NHKは、5月30日(木)から6月2日(日)に東京・世田谷のNHK放送技術研究所で開催する「技研公開2019」にて展示される、8Kスーパーハイビジョンや3Dテレビにおける最新技術を一部発表した。
今年で第73回を迎える「技研公開2019」では、「ワクからはみ出せ、未来のメディア」をテーマに、3DテレビやAR・VRを活用した、従来のテレビのワクを超えた視聴サービスを実現する技術など、24項目の研究成果の展示を行うとしている。
8Kスーパーハイビジョンに関して2つの新技術を本日発表した。1つは、世界初となる8K映像の無線伝送が可能な「8Kワイヤレスカメラ」の開発。42GHz帯の電波を使用して、可搬型の低遅延コーデックを組み合わせることで、高画質・低遅延で8K映像を伝送することが可能になるとのこと。これにより、スポーツ中継や音楽番組において臨場感あふれる8K番組制作を可能にするとしている。
8Kカメラと小型送信機の組み合わせでワイヤレス伝送を実現。送信技術には「SC-FDE(シングルキャリア周波数領域等化)方式」を採用。本方式は、電力増幅時に生じる信号の歪みに強く、移動しながらでも安定した無線伝送が可能で、装置の省エネ化、小型化にも適するとのこと。また可搬型の8K映像符号化装置と組み合わせる事で、ミリ波の電波で約100mの距離まで、185Mbpsの8Kカメラ映像を伝送することができる。
受信部は、受信信号をIP化してイーサネットで伝送できる機能も装備、信号処理の広帯域化によって8K映像にも対応する。さらに市販のイーサネット用機材を使って、ケーブルの延長や分岐も可能で、機器の設営も容易だとしている。
同社はすでにアイベックステクノロジー(株)と共同で野外伝送実験も実施、8K映像を安定して無線伝送できることを確認したとのこと。送信機の質量は3kgで、今後も実用化に向けてさらなる性能改善を図るとしている。
そしてもう1つ、被写体の動きをより鮮明かつ滑らかに表現することができる8K 120Hz映像の制作機器開発および伝送・表示技術の研究の一環として、世界初となる8K 120Hz制作・衛星伝送の公開実験の実施を発表した。
実験では、またフレームレート120Hzに対応した8Kカメラと、中継車、オンライン編集機、低遅延・軽圧縮IP伝送装置を用いてコンテンツ制作を行い、制作したコンテンツをHEVC/H.265方式による映像符号化装置で圧縮、広帯域・大容量伝送が可能な21GHz帯中継器を搭載したBSAT-4a衛星を用いてライブ伝送する。
技研公開2019の会場では、8K120Hz対応の薄型・軽量な88インチのシート型有機ELディスプレイを用意。伝送されたコンテンツを衛星アンンテナで受信し、復号して視聴できるようにするとのこと。なお音響はラインアレースピカーを用いた22.2chのトランスオーラスシステムで再生するとしている。
さらに、3Dテレビに関する新技術として、メガネ不要で自然に見やすい3D映像を表示する、個人視聴用のインテグラル3Dテレビの開発を発表。従来よりも広い視聴範囲で3D映像の表示が可能になったとしている。
従来開発してきたインテグラル3Dテレビでは、様々な方向から見た3D映像を表現できるものの、視聴範囲が狭いという課題があったとのこと。新たに開発されたモデルでは、個人視聴用としてみている人の目の位置を検出し、視聴位置に応じた3D映像を広い範囲で表示。視聴範囲は、水平方向で約80度まで、垂直方向で約45度まで拡大することに成功したという。
いずれの内容も「技研公開2019」にて出展、会場にて展示される予定。入場料は無料で、展示の他にも各種講演やガイドツアー、8Kシアターによるコンテンツ上映なども行われる。
今年で第73回を迎える「技研公開2019」では、「ワクからはみ出せ、未来のメディア」をテーマに、3DテレビやAR・VRを活用した、従来のテレビのワクを超えた視聴サービスを実現する技術など、24項目の研究成果の展示を行うとしている。
8Kスーパーハイビジョンに関して2つの新技術を本日発表した。1つは、世界初となる8K映像の無線伝送が可能な「8Kワイヤレスカメラ」の開発。42GHz帯の電波を使用して、可搬型の低遅延コーデックを組み合わせることで、高画質・低遅延で8K映像を伝送することが可能になるとのこと。これにより、スポーツ中継や音楽番組において臨場感あふれる8K番組制作を可能にするとしている。
8Kカメラと小型送信機の組み合わせでワイヤレス伝送を実現。送信技術には「SC-FDE(シングルキャリア周波数領域等化)方式」を採用。本方式は、電力増幅時に生じる信号の歪みに強く、移動しながらでも安定した無線伝送が可能で、装置の省エネ化、小型化にも適するとのこと。また可搬型の8K映像符号化装置と組み合わせる事で、ミリ波の電波で約100mの距離まで、185Mbpsの8Kカメラ映像を伝送することができる。
受信部は、受信信号をIP化してイーサネットで伝送できる機能も装備、信号処理の広帯域化によって8K映像にも対応する。さらに市販のイーサネット用機材を使って、ケーブルの延長や分岐も可能で、機器の設営も容易だとしている。
同社はすでにアイベックステクノロジー(株)と共同で野外伝送実験も実施、8K映像を安定して無線伝送できることを確認したとのこと。送信機の質量は3kgで、今後も実用化に向けてさらなる性能改善を図るとしている。
そしてもう1つ、被写体の動きをより鮮明かつ滑らかに表現することができる8K 120Hz映像の制作機器開発および伝送・表示技術の研究の一環として、世界初となる8K 120Hz制作・衛星伝送の公開実験の実施を発表した。
実験では、またフレームレート120Hzに対応した8Kカメラと、中継車、オンライン編集機、低遅延・軽圧縮IP伝送装置を用いてコンテンツ制作を行い、制作したコンテンツをHEVC/H.265方式による映像符号化装置で圧縮、広帯域・大容量伝送が可能な21GHz帯中継器を搭載したBSAT-4a衛星を用いてライブ伝送する。
技研公開2019の会場では、8K120Hz対応の薄型・軽量な88インチのシート型有機ELディスプレイを用意。伝送されたコンテンツを衛星アンンテナで受信し、復号して視聴できるようにするとのこと。なお音響はラインアレースピカーを用いた22.2chのトランスオーラスシステムで再生するとしている。
さらに、3Dテレビに関する新技術として、メガネ不要で自然に見やすい3D映像を表示する、個人視聴用のインテグラル3Dテレビの開発を発表。従来よりも広い視聴範囲で3D映像の表示が可能になったとしている。
従来開発してきたインテグラル3Dテレビでは、様々な方向から見た3D映像を表現できるものの、視聴範囲が狭いという課題があったとのこと。新たに開発されたモデルでは、個人視聴用としてみている人の目の位置を検出し、視聴位置に応じた3D映像を広い範囲で表示。視聴範囲は、水平方向で約80度まで、垂直方向で約45度まで拡大することに成功したという。
いずれの内容も「技研公開2019」にて出展、会場にて展示される予定。入場料は無料で、展示の他にも各種講演やガイドツアー、8Kシアターによるコンテンツ上映なども行われる。