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公開日 2019/12/14 17:18

<ポタフェス>初出展XROUNDの完全ワイヤレス「VERSA」に注目/ゴリラアイコン「KONG-X」も新製品展開

INAIR“耳に入るスピーカー”に驚きの声
編集部:押野 由宇
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ポータブルオーディオ関連ブランドが集う「ポタフェス 2019 冬 東京・秋葉原」が開幕。12月14日(土)- 15日(日)の2日間にわたって、様々なブランドによるブース展示やライブイベントなどが実施される。本稿ではXROUNDやINAIRなど、地下1Fのブースの模様をレポートしたい。

XROUNDはポタフェス初出展。クラウドファンディングを開始したばかりの完全ワイヤレスイヤホン「VERSA」の展示に注目が集まった。本モデルはSpinfit「CP360」をベースにXROUNDチューニングを施したイヤーピースを同梱。クアルコム「QCC3020」を採用し、3DのCSD図を用いた客観的な数値によるサウンド設計などを行うモデルだ。

XROUNDがポタフェス初出展。クラウドファンディング展開中の完全ワイヤレスイヤホン「VERSA」を展示

Spinfit製イヤーピースも付属

ブースでは本モデルを実際に試すことができたほか、PlayStationやNintendo Switchなどと接続してサラウンド効果が楽しめるサウンドプロセッサー「XPUMP」、ゲームにも使える音作りを行ったイヤホン「AERO」など、同ブランドがこれまでリリースした製品が勢揃い。各製品を、来場者が代わる代わる試聴する様子が見られた。

「XPUMP」や「AERO」など、ゲームも楽しめるXROUND製品が勢揃い

INAIRは “耳に入るスピーカー” 「M360」およびBluetoothモデル「M360bt」を展示。独自技術「インエアーエルゴノミクス方式イヤースピーカー」により従来のイヤホンとは異なるサウンドを実現したモデルで、今回でイベント出展は4回めとなる同社だが、「体験される方は100%驚かれます」と担当者が語るとおり、取材中にも「今までのイヤホンとは違う」という来場者の声を聞くことができた。

INAIR「M360」は、ハウジングもソフトスポンジ素材のイヤーピースもすべてが独創的

M360、M360btについては独特な装着方法により、そのサウンドの真価を体験することができるが、その方法をいかに伝えていくかを課題としており、「今後もイベントに積極的に参加、展開していき、実際に聞いてもらって良さを理解していただく機会を増やしていきたい」と意気込みを見せた。

DUNUは今後発売を予定する新製品「LUNA」「DK2001」「DM-480」を一斉展示。LUNAは100%ピュアベリリウム振動板を採用したダイナミックドライバー1基を搭載、ハウジングには高純度チタンを用いるモデル。2020年2月中旬 - 2月末にかけての発売を予定しており、上海での発表に際しては1,800USドルの価格がつけられている。また数量を絞った限定販売を予定する。

数量限定のDUNU「LUNA」は、同社製品の技術を示すアイコニックなモデルとなる予定

DK2001はKnowles製3BA+ベリリウムコーティング1ダイナミックの計4ドライバー構成を採用するイヤホン。こちらは2020年1月の発売で、予価税抜30,000円前後になる見込み。またDM-480はダイナミックドライバー2基を搭載、2pinリケーブルに対応するモデル。2020年1月初旬の発売で、価格は税抜9,000円前後を予定する。

DUNU「DM-480」

DUNU「DK2001」

コルグのブースでは、新世代真空管「Nutube」を搭載しDSD 11.2MHz再生/録音に対応するUSB-DAC/ADC「Nu 1」のサウンドを体験できるほか、Bluetoothヘッドホン最新機として、DJ向けモデル、VOXブランドから楽器演奏者向けモデルの2製品が参考出展されていた。ともにノイズキャンセリング/外音取り込み機能を搭載しており、自身が演奏する楽器などの音と、プレーヤーなどから再生する音楽を同時に確認できることが特徴。DJモデルに関しては、外音取り込み機能を両耳/片耳/なしの3モードから選択することができる。発売時期などはまだ未定だが、来年のNAMM Showではより詳細な内容が発表されそうだ。

VOXブランドのヘッドホン。VOXのアンプをイメージした意匠が施されている

KORGのDJ向けモデル。片耳だけに外音取り込み機能を適用させることができる

Lucky Sound Technologyは、ゴリラのアイコンが目印のKONG-Xブランド製品を展開。これまで販路が限定されていたが、今後は製品ラインナップの拡充とともに販路拡大を行っていくということで、新製品として完全ワイヤレスイヤホン「KX-170TW」「KX-H7000TW」「KX-980TW Pro」を一気に展示した。

ゴリラのアイコンが印象的なKONG-Xの完全ワイヤレスイヤホン「KX-170TW」

KX-170TWは予価税抜7,980円前後とで2020年1月の発売を予定するモデル。高磁力マグネットを採用し、IPX4相当の防滴性能を備えた本体はタッチセンサーにより操作を行える。KX-H7000TWも2020年1月発売予定で、予価税抜14,980円前後。こちらはシングルBA+Φ9mmチタンフィルムダイナミックドライバーのハイブリッド型となっており、バッテリー残量などを充電ケースのディスプレイで確認できるのも特徴だ。さらに「KX-980TW Pro」は既存モデル「KX-980TWS」と同じくシングルBA+Φ10mmチタンフィルムダイナミックドライバーのハイブリッド構成で、予価税抜18,980円前後で近日の発売を予定。有線対応モデルも発売されるという。

「KX-980TW Pro」は今後、有線対応モデルも発売予定

「KX-H7000TW」は充電ケースにディスプレイを搭載。バッテリー残量が確認できる

中国・深セン発のダルマオーディオは、同社初製品となるイヤホン「T-800」の “ほぼ最終型” を展示。初出展から回を重ねるごとに完成度を高めてきたイヤホンが、とうとう形となる。「当初は中国人ナイズドされていたが、だんだんと日本人も参加してチューニングした」という本モデルは、2020年1月中旬からクラウドファンディングを予定。価格については、一般販売で4 - 50,000円にできればとのことだ。

ダルマオーディオ「T-800」は1月からクラウドファンディングを開始予定

SIMGOTは今後の発売を予定する製品として「MT3 PRO」を展示。こちらはダイナミック1基を搭載するイヤホンで、「スマートフォンでも簡単に使える」ことを狙った設計だという。発売は2020年2 - 3月ごろとなり、価格は10,000円以内を見込む。

SIMGOT「MT3 PRO」

カナルワークスは同社が展開するカスタムIEM/ユニバーサルIEMを展開。11月より受注を開始したばかりの重低音再生特化モデル最上位「CW-L73LV」は、同製品のユニバーサルタイプ「CW-U73LV」と合わせて展示するなど、誰もがそのサウンド傾向を確かめることができるようにしていた。

カナルワークスの重低音再生特化タイプの最上位モデル「CW-L73LV」

WiseTechはNOBUNAGA Labsブランドのリケーブル新モデルとして、IPXコネクタ対応の4製品を参考出展。4.4mm 5極/2.5mm 4極/3.5mm 3極に対応、「友禅」などにも使用される独自技術「Symmetric Braid Matrix」を採用したシリーズと、金メッキ純銀線を採用したハイエンドモデル(3.5mm 3極)をラインナップ。2020年の2月を目指してリリースを予定しており、価格はMMCXモデルに合わせて設定していくとのこと。

NOBUNAGA LabsからはIPXコネクタ対応新リケーブルが参考出展された

WAGNUS.のブースでは先日発表され、12月6日よりオーダー受付を開始した「Meridian」の “完全上位互換” に位置づける新スタンダードリケーブル「Meridian Q」を含め、同社ラインナップを一斉展示。その多彩な製品群も同ブランドの特色ではあるが、数のスリム化も考えているという。それに伴い、年内に「Meridian」「LUNA」「Proton」の販売終了を予定。ただし、「Meridian Q」や、「Proton」の後継に当たる「NEUTRON」などが揃えられている。

WAGNUS.ブランドの新スタンダードを担うリケーブル「Meridian Q」

クラウドファンディングを実施するGREEN FUNDINGのブースでは、イヤーピースだけでなく、肌に当たる部分をすべて柔らかく低反発な抗菌シリコンで構成した特許技術「ソフトシェル」採用の完全ワイヤレスイヤホン「VIE FIT 2」や、高さ3cmという超小型Bluetoothスピーカー「YOYO」などユニークな製品を紹介。来場者もその独創的なラインナップに高い関心を寄せ、担当者に質問を投げかけていた。

耳に当たる部分そのものが柔らかい完全ワイヤレスイヤホン「VIE FIT 2」

高さ3cmという超小型Bluetoothスピーカー「YOYO」

また会場地下1Fにはe☆イヤホンのクリニック/ラボラトリーがブースを構え、オーダーメイドのカスタムイヤーピース「eA-R(エアラ)」をアピール。WestonおよびSHUREは全モデル(17,600円/税込)に対応するほか、本日12月14日よりソニー「IER-Z1R」などへの対応を開始。こちらは作業難易度から価格が22,000円(税込)となっているが、現在「IER-Z1R」対応イヤーピースを注文すると、銀を埋め込むサービスを行っているとのことだ。

イヤホンではなくイヤーピースのオーダーメイドカスタムを受け付ける

Westonブースは盛況で来場者が途絶えることなく、7BA「ES70」など新モデルの音を確かめていた


トライオードブースでは恒例となった頭外定位ヘッドホンの試聴だが、今回は “クリスマス仕様” の展示が行われた

AAWやEMPIRE EARSなどTMネットワーク取り扱いブランドの製品も地下1Fブースにずらりと並ぶ


日本ディックスはPENTACONN製品を多数用意

中国Lark StudioのカスタムIEM「LSXC」を中心とした製品ラインナップ


ひさご電材の自社ブランドonsoではMMCX/2Pinタイプのリケーブルなどを多数展示

Rosenkranz(カイザーサウンド)のブースでは、メーカーと来場者の積極的な意見交換が見られた


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