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公開日 2023/01/04 08:00
<CES>レグザ、ミリ波レーダー活用の高画質・高音質化技術。77型4K有機EL/75型4KミニLED液晶テレビ参考展示
映像エンジン「レグザエンジンZR α」が進化
TVS REGZAは、ミリ波レーダーセンシングによってユーザーの視聴位置を把握して画質と音質を自動調整する技術をCES 2023に合わせて発表。同技術に対応した77型4K有機ELテレビと75型4KミニLED液晶テレビをCESに参考出展する。
同社製テレビ “レグザ” 上位機に搭載している映像エンジン「レグザエンジンZR α」が進化。エンジンのハードウェアとしては従来から変わっていないが、AIの進化などによってさらなる高画質化を実現させた。日本国内の民生テレビ用としては業界ではじめてミリ波レーダーセンシングシステムを採用し、さらに、AIを駆使した映像解析技術も進化させたことで、「新世代の感動映像体験を目指す」(同社副社長兼R&Dセンター長の石橋泰博氏)としている。
ミリ波レーダーセンシングシステムでは、前述のように視聴位置を把握し画質と音質を自動調整。精細感とノイズ抑制のバランスを最適化する「ミリ波レーダー高画質テクノロジー」と、テレビ画面とユーザーの視聴位置との角度に合わせて左右の出力時間を調整することで視聴ポイントに適した音像定位を実現する「ミリ波レーダー高音質テクノロジー」を実装した。
高画質化に関しては、例えば画面の高さの1.5倍程度の近距離視聴は人間の目の分解能が十分で、ノイズを知覚しやすい視聴位置であるとし、こうした状況ではノイズ抑制による自然な高画質化を図るという。
一方、画面の高さの4倍程度の遠距離視聴は絵柄の精細感とコントラスト感の知覚感度が低くなる視聴位置だと説明。こうした場合には精細感を高める処理でメリハリのある高画質を実現するとした。
高音質化については、視聴位置がテレビ画面のセンターから左右どちらかにズレていると、テレビ内蔵スピーカーLチャンネル/Rチャンネルそれぞれからの距離が異なってくることに言及。これによって生じる左右の音の位相差に対応するため、L/R各スピーカーの出力時間を調整し、正しい位相になるようタイムアライメントをとる。
なお、複数人で視聴する際にはテレビに近い位置のユーザーを基準に音声補正を行う。本機能をオフにすることもできる。また、本技術は、対応するテレビの内蔵スピーカーに対してのみ有効。サウンドバーなど外部機器に対しては利用できない。
そして、AIによる高画質技術では新たに「構図推定 AI立体感復元超解像技術」を開発。新開発のニューラルネットワークによって、人物にフォーカスしている構図を推定し、構図全体のなかの被写体の人物の顔や衣装を正確に把握。それぞれに適した処理を施すことで、高精細で立体感ある高画質を実現するという。
同技術では例えば、背景のノイズを抑制しながら空間の奥行きを再現。その一方で被写体の顔や衣服は質感や精細感を向上させるという。
さらに、「AIコンテンツ判別 ネット動画高画質化技術」も新たに開発。ジャンル情報を得ることができないネット動画のコンテンツの種類や特徴をAIが自動で詳細に判別し、最適な画質に自動調整するという。
例えば実写系コンテンツであれば、AIがフィルムグレインまでも検出し、ビデオ、フィルム、フィルム風ビデオの識別も可能だとのこと。また、アニメ系コンテンツでは、セルアニメやデジタルアニメなどの画調までも識別するという。加えて、AIがキャラクターの顔を検出し、実写のような描写の背景はきめ細かく、アニメ人物はノイズを抑制しなめらかに再現するとしている。「グラデーションを多用している作品では、ネット動画でビットレート低い場合にバンディングノイズがかなり出るが、そうしたノイズもしっかり除去する」(R&Dセンター 半導体開発ラボ長 山内日美生氏)という。
CESでは親会社であるハイセンスのブースの一角にレグザブースを展開。「4K有機ELレグザの頂点」だとする77型4K有機ELモデルと、ミニLEDバックライトと量子ドットテクノロジーも投入した75型の最上位4K液晶モデルを参考展示している。
有機ELモデルは同社ラインナップでは最大サイズとなり、「黒が締まるタイプ」(同社スタッフ)の最新有機ELパネルを採用しているとのこと。そして液晶モデルはミニLEDを新開発したほか、量子ドットのアルゴリズムも新しくしているという。
なお、どちらのモデルも試作機であり発売時期等は未定。「なるべく早期に商品化したい」という。ミリ波レーダーでのユーザー検出も試作機では5m程度の範囲にいるうちの2名までに絞っているが、検出人数なども商品化に向けて検討していくとのことだった。
また、視聴者の検出にカメラではなくミリ波レーダーを採用した点については、「ミリ波レーダーのデバイス価格が下がってきており、カメラを搭載するよりも安くできる。そのため、コストを上げずに皆さんに提供できる」と説明した。
同社製テレビ “レグザ” 上位機に搭載している映像エンジン「レグザエンジンZR α」が進化。エンジンのハードウェアとしては従来から変わっていないが、AIの進化などによってさらなる高画質化を実現させた。日本国内の民生テレビ用としては業界ではじめてミリ波レーダーセンシングシステムを採用し、さらに、AIを駆使した映像解析技術も進化させたことで、「新世代の感動映像体験を目指す」(同社副社長兼R&Dセンター長の石橋泰博氏)としている。
ミリ波レーダーセンシングシステムでは、前述のように視聴位置を把握し画質と音質を自動調整。精細感とノイズ抑制のバランスを最適化する「ミリ波レーダー高画質テクノロジー」と、テレビ画面とユーザーの視聴位置との角度に合わせて左右の出力時間を調整することで視聴ポイントに適した音像定位を実現する「ミリ波レーダー高音質テクノロジー」を実装した。
高画質化に関しては、例えば画面の高さの1.5倍程度の近距離視聴は人間の目の分解能が十分で、ノイズを知覚しやすい視聴位置であるとし、こうした状況ではノイズ抑制による自然な高画質化を図るという。
一方、画面の高さの4倍程度の遠距離視聴は絵柄の精細感とコントラスト感の知覚感度が低くなる視聴位置だと説明。こうした場合には精細感を高める処理でメリハリのある高画質を実現するとした。
高音質化については、視聴位置がテレビ画面のセンターから左右どちらかにズレていると、テレビ内蔵スピーカーLチャンネル/Rチャンネルそれぞれからの距離が異なってくることに言及。これによって生じる左右の音の位相差に対応するため、L/R各スピーカーの出力時間を調整し、正しい位相になるようタイムアライメントをとる。
なお、複数人で視聴する際にはテレビに近い位置のユーザーを基準に音声補正を行う。本機能をオフにすることもできる。また、本技術は、対応するテレビの内蔵スピーカーに対してのみ有効。サウンドバーなど外部機器に対しては利用できない。
そして、AIによる高画質技術では新たに「構図推定 AI立体感復元超解像技術」を開発。新開発のニューラルネットワークによって、人物にフォーカスしている構図を推定し、構図全体のなかの被写体の人物の顔や衣装を正確に把握。それぞれに適した処理を施すことで、高精細で立体感ある高画質を実現するという。
同技術では例えば、背景のノイズを抑制しながら空間の奥行きを再現。その一方で被写体の顔や衣服は質感や精細感を向上させるという。
さらに、「AIコンテンツ判別 ネット動画高画質化技術」も新たに開発。ジャンル情報を得ることができないネット動画のコンテンツの種類や特徴をAIが自動で詳細に判別し、最適な画質に自動調整するという。
例えば実写系コンテンツであれば、AIがフィルムグレインまでも検出し、ビデオ、フィルム、フィルム風ビデオの識別も可能だとのこと。また、アニメ系コンテンツでは、セルアニメやデジタルアニメなどの画調までも識別するという。加えて、AIがキャラクターの顔を検出し、実写のような描写の背景はきめ細かく、アニメ人物はノイズを抑制しなめらかに再現するとしている。「グラデーションを多用している作品では、ネット動画でビットレート低い場合にバンディングノイズがかなり出るが、そうしたノイズもしっかり除去する」(R&Dセンター 半導体開発ラボ長 山内日美生氏)という。
CESでは親会社であるハイセンスのブースの一角にレグザブースを展開。「4K有機ELレグザの頂点」だとする77型4K有機ELモデルと、ミニLEDバックライトと量子ドットテクノロジーも投入した75型の最上位4K液晶モデルを参考展示している。
有機ELモデルは同社ラインナップでは最大サイズとなり、「黒が締まるタイプ」(同社スタッフ)の最新有機ELパネルを採用しているとのこと。そして液晶モデルはミニLEDを新開発したほか、量子ドットのアルゴリズムも新しくしているという。
なお、どちらのモデルも試作機であり発売時期等は未定。「なるべく早期に商品化したい」という。ミリ波レーダーでのユーザー検出も試作機では5m程度の範囲にいるうちの2名までに絞っているが、検出人数なども商品化に向けて検討していくとのことだった。
また、視聴者の検出にカメラではなくミリ波レーダーを採用した点については、「ミリ波レーダーのデバイス価格が下がってきており、カメラを搭載するよりも安くできる。そのため、コストを上げずに皆さんに提供できる」と説明した。