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公開日 2010/07/20 17:32
シャープ、年内に電子書籍事業参入 − タブレット型端末2機種を発売
配信サービスも提供
シャープは、年内に電子書籍事業に参入する計画を明らかにした。配信サービスを提供するほか、独自のタブレット端末を国内で発売。また、アメリカでの電子書籍事業展開も行う。
電子書籍のフォーマットには、同社が開発した「次世代XMDF」を採用する。
XMDFは2001年に実用化され、これまでに携帯電話を中心にし7,000万台以上の対応機器が販売されている。日本語特有の縦書き表示やルビ、禁則処理などに対応している点などが特徴だ。
次世代XMDFでは、これらの特徴に加え、動画や音楽などを含むリッチなコンテンツの制作が可能になる。さらに、専用のタブレット型端末だけでなく、スマートフォンやテレビなどでも最適なレイアウトに変換して表示される「ワンソースマルチユース」も可能としている。
シャープではまた、InDesignのデータを自動的にXMDFフォーマットに変換できるコンバーターとオーサリングツールも提供。これにより、紙媒体と同時に電子版を販売するサイマル配信や、リッチなコンテンツの効率的な作成が可能になる。
さらに配信においては、新聞・雑誌の自動定期配信や、広告の配信サービスの提供も見据えている。
同社では、出版社や新聞社と行ったコンテンツプロバイダー、また雑誌取次会社や印刷会社などと連携し、XMDFデータの制作から蓄積・配信システムのサーバーシステム、専用端末の提供までのトータルソリューションを提供する考えだ。
試作した次世代XMDF対応端末は10.8型と5.5型の2タイプで、タッチ操作が可能なタブレット型デバイス。統一感のあるユーザーインターフェースで書籍の閲覧ができるほか、ウェブ閲覧やアプリのダウンロード、インストールも可能。ウェブ閲覧ではFlash 10にも対応している。端末の詳細については後日明らかにされるとのことで、OSや質量、バッテリー持続時間などのスペックは、本日は発表されなかった。
なお、今回発表した次世代XMDFソリューションには、大日本印刷、凸版印刷、ビットウェイ、モバイルブック・ジェーピーといった印刷・取次会社や、毎日新聞、日本経済新聞、西日本新聞、日経BP社、プレジデント社、東洋経済新報社、ダイヤモンド社などが主旨に賛意を表明。
また、大手出版社など35社が加盟している日本電子書籍出版社協会も「電子書籍プラットフォームが拡がることについて、協会として、おおいに期待しています」というコメントを出している。
アメリカでは、携帯電話最大手のベライゾンワイヤレスと連携してサービスを提供する計画。端末についてのディスカッションを重ねているとのことで、こちらも合意に達し次第、後日正式に詳細を発表するという。
ベライゾンのバイスプレジデントであるアンソニー・ルイス氏は、ビデオレターで「液晶技術をはじめとした傑出したエレクトロニクス技術開発を行っているシャープは、ベライゾンにとって戦略的なパートナーだ」と述べ、「シャープの商品やサービス、ビジネスとパートナーシップを組むことで、ベライゾンのLTEネットワークにもたらされるビジネスチャンスが拡がることを楽しみにしている」とコメントした。
本日行われた記者会見では、同社 執行役員 情報通信事業統括の大畠 昌巳氏は、電子書籍市場が急進していることを強調するともに、「『見る』ものから『使う』ものになり、インタラクティブ性や表現力の向上、リアルタイム性など、ニーズが多様化している」と現状を分析。次世代XMDFが多様なニーズに対応できることを具体的に説明し、「出版社・新聞社、ネットワーク事業者・配信事業者、ユーザーの3社がメリットを得られるビジネスモデルだ」と説明した。
ただし、プラットフォームをどのようなかたちで展開するか、収益配分をどうするかなど、ビジネスモデルの詳細については、本日の発表会では触れられなかった。
アマゾンやアップルとの差別化について問われた大畠氏は、「日本においては、日本の書籍文化に合わせた展開が行えるので優位だ。海外でも、新たな仕組みで十分に太刀打ちできる」と説明。その一方、「海外ではEPUBなど他フォーマットとも共存していきたい」とも述べるなど、フォーマットの独占を目指すものではないというスタンスも強調した。
なおシャープでは、次世代XMDFの規格を公開し、同業他社が同規格に対応した端末を発売できるようにする考えだ。「フォーマットを広めるため、色々な会社さんに使ってもらえるようにしたい」(大畠氏)。
電子書籍のフォーマットには、同社が開発した「次世代XMDF」を採用する。
XMDFは2001年に実用化され、これまでに携帯電話を中心にし7,000万台以上の対応機器が販売されている。日本語特有の縦書き表示やルビ、禁則処理などに対応している点などが特徴だ。
次世代XMDFでは、これらの特徴に加え、動画や音楽などを含むリッチなコンテンツの制作が可能になる。さらに、専用のタブレット型端末だけでなく、スマートフォンやテレビなどでも最適なレイアウトに変換して表示される「ワンソースマルチユース」も可能としている。
シャープではまた、InDesignのデータを自動的にXMDFフォーマットに変換できるコンバーターとオーサリングツールも提供。これにより、紙媒体と同時に電子版を販売するサイマル配信や、リッチなコンテンツの効率的な作成が可能になる。
さらに配信においては、新聞・雑誌の自動定期配信や、広告の配信サービスの提供も見据えている。
同社では、出版社や新聞社と行ったコンテンツプロバイダー、また雑誌取次会社や印刷会社などと連携し、XMDFデータの制作から蓄積・配信システムのサーバーシステム、専用端末の提供までのトータルソリューションを提供する考えだ。
試作した次世代XMDF対応端末は10.8型と5.5型の2タイプで、タッチ操作が可能なタブレット型デバイス。統一感のあるユーザーインターフェースで書籍の閲覧ができるほか、ウェブ閲覧やアプリのダウンロード、インストールも可能。ウェブ閲覧ではFlash 10にも対応している。端末の詳細については後日明らかにされるとのことで、OSや質量、バッテリー持続時間などのスペックは、本日は発表されなかった。
なお、今回発表した次世代XMDFソリューションには、大日本印刷、凸版印刷、ビットウェイ、モバイルブック・ジェーピーといった印刷・取次会社や、毎日新聞、日本経済新聞、西日本新聞、日経BP社、プレジデント社、東洋経済新報社、ダイヤモンド社などが主旨に賛意を表明。
また、大手出版社など35社が加盟している日本電子書籍出版社協会も「電子書籍プラットフォームが拡がることについて、協会として、おおいに期待しています」というコメントを出している。
アメリカでは、携帯電話最大手のベライゾンワイヤレスと連携してサービスを提供する計画。端末についてのディスカッションを重ねているとのことで、こちらも合意に達し次第、後日正式に詳細を発表するという。
ベライゾンのバイスプレジデントであるアンソニー・ルイス氏は、ビデオレターで「液晶技術をはじめとした傑出したエレクトロニクス技術開発を行っているシャープは、ベライゾンにとって戦略的なパートナーだ」と述べ、「シャープの商品やサービス、ビジネスとパートナーシップを組むことで、ベライゾンのLTEネットワークにもたらされるビジネスチャンスが拡がることを楽しみにしている」とコメントした。
本日行われた記者会見では、同社 執行役員 情報通信事業統括の大畠 昌巳氏は、電子書籍市場が急進していることを強調するともに、「『見る』ものから『使う』ものになり、インタラクティブ性や表現力の向上、リアルタイム性など、ニーズが多様化している」と現状を分析。次世代XMDFが多様なニーズに対応できることを具体的に説明し、「出版社・新聞社、ネットワーク事業者・配信事業者、ユーザーの3社がメリットを得られるビジネスモデルだ」と説明した。
ただし、プラットフォームをどのようなかたちで展開するか、収益配分をどうするかなど、ビジネスモデルの詳細については、本日の発表会では触れられなかった。
アマゾンやアップルとの差別化について問われた大畠氏は、「日本においては、日本の書籍文化に合わせた展開が行えるので優位だ。海外でも、新たな仕組みで十分に太刀打ちできる」と説明。その一方、「海外ではEPUBなど他フォーマットとも共存していきたい」とも述べるなど、フォーマットの独占を目指すものではないというスタンスも強調した。
なおシャープでは、次世代XMDFの規格を公開し、同業他社が同規格に対応した端末を発売できるようにする考えだ。「フォーマットを広めるため、色々な会社さんに使ってもらえるようにしたい」(大畠氏)。