公開日 2014/11/04 12:33
<イチオシBDソフトレビュー>エプソン「EH-TW6600」で話題の映画を堪能する
【特別企画】林正儀のオススメ2作品
エプソンの3Dプロジェクター体感イベントが、東京ソラマチで11月9日(日)まで開催されている(詳細はこちら)。今回は、イベントで使用しているエプソンの最新プロジェクター「EH-TW6600」を使い、会場でも投影されている話題の3D映画『ウォーキングwithダイナソー』を林正儀が視聴した。さらに、同氏がTW6600で視聴して感動した話題作『LIFE!』もあわせた2作品のレビューをお届けする。
■エプソンの新鋭機EH-TW6600/EH-TW6600Wで話題の映画を堪能する
EH-TW6600/EH-TW6600Wは、エプソンの新スタンダードとなるフルHDプロジェクターだ(関連ニュース)。コンパクトで丸っこいデザインはリビングに設置してもぴったりなじみ、前モデルTW6100にはなかった光学のレンズシフト(上下60%、左右24%)を搭載し、設置性を高めている。Wタイプはワイヤレスで、映像ケーブルに煩わされることがない。
レンズがオフセンターとなり、光学系を一新。もちろん3D対応で、2,500ルーメンの明るさと70,000対1に高められた高コントラストが自慢だ。新しくなった超解像技術などの新ワザも盛り込んだ文句なしの実力機である。今回はこのエプソンの新鋭機で、人気の映画2作品(20世紀フォックス)を丸ごと堪能しよう。
■EH-TW6600で『ウォーキングwithダイナソー』を観る
まず3D作品の『ウォーキングwithダイナソー』だ。これは英国BBC EARTHの製作で、いきなり太古の昔生息した恐竜たちの世界にタイムスリップさせてくれる。カラーモードは「シネマ」に設定。
まず目を見張るのが、スクリーンいっぱいに映し出されたダイナソーの巨大さとリアルさである。ウロコの一枚一枚や筋肉の躍動、目の動きも驚くほど精密でいまにもスクリーンから飛び出しそうだ。さすがにアバタースタジオの最先端CGはスゴイ!と感嘆。TW6600だからこそ引き出せる圧倒的な3Dの明るさと解像感で、映像に命を与え臨場感を高めている。2D盤も見たが、どのシーンもレンズ性能がみごとでキレがよく、ワンランク上の描写力といえよう。
主人公は耳に穴のあいたパキリノサウルス(角竜)の子供、パッチだ。主なシーンをチェックすると、Chapter4のはじめて見る湖の風景は雄大でみずみずしい。吸い込まれるような色の深さが絶品だ。CGで再現された恐竜と3D撮影の風景を重ねあわせているのだが、自然でナチュラルな立体映像が再現されている。空には翼手竜も飛びかい、思わず見惚れるシーンだ。
Chapter8は森林の火事。Chapter14は恋人ジュニパーと川に流されるシーンだが、火と水、そのどちらも質感がリアルそのもの。遠近もシャープで迫力満点である。効果的なサラウンドともあいまって、まさに自分がその場にいるかのような実体験気分を味わえた。
そして全編中随一の美しさなら、アラスカの天空に舞うオーロラだ。Chapter18ではTW6600の力強い黒再現とコントラストのおかげで、満天の星がクッキリと描かれる。星数が増える。そこに深い緑やブルーの光のカーテンが重なるように漂うのだ。この豊潤な色階調もみごとなもの。一幅の名画を見るようだ。
Chapter20からは群れのリーダーとなった兄との確執による重量感たっぷりの頭突きシーンの迫力も見所だ。Chapter22の凍った湖を群れで移動中のシーンは、ピンとはりつめた透明感が映像として描写され、その精密さは驚異的。ミシミシと皹の入る効果音もリアルだ。
「岸へ逃げろ!」。群れを救ったパッチは新リーダーとなる。クライマックスはChapter25の、「待ちぶせの道」での狂暴な肉食恐竜ゴルゴサウルスとの対決だ。ずるがしこいハンターだが、愛するもののために、勇気を奮って次々に体当たりするパキリノサウルスに感動させられる。素早い動きもボケることなくシャープに描く、TW6600の画像処理の優秀さを実感できた。
■EH-TW6600で『LIFE!』を観る
続いて視聴した『LIFE!』は、フィルム撮影による2D作品だ。「虹を掴む男」の現代版リメイクで、ベン・スティラー演じるウォルターは、妄想癖が激しい平凡な男。心をよせる同僚のシェリルにも告白できないでいたが、空想の世界ならヒーローになれる。
本作は後半の雄大なロケの伏線として、前半で都会の日常を淡々と描く構成なのだが、冒頭では主人公がいきなりダイブして爆発するビルから犬を救出!このシーンから目がクギづけだ。色彩効果も入念で、町全体が虹のようにカラフルにペイントされる。私はこのオープニングが大好きで、TW6600の明るく上質な色再現に見惚れるのだ。
改めてストーリーを紹介すると、ウォルターの仕事はLIFE社のネガ管理である。だが突然のLIFE休刊。そして最終号の表紙を飾るはずの伝説のフォトジャーナリスト、ショーンから送られた「25番目のフィルム」が紛失…。そのショーンが写真の中で手招きをするChapter5は、モノクロームらしい柔らかな光で投射され、この空想をしたことがウォルターの旅立ちのきっかけとなるのだ。ウォルターは一路グリーンランドへ。さらにアイスランドへと…。Chapter13の赤いジェットと深いブルーの海のコントラストが鮮やかで、夢のように美しい風景や町並みが目に染みた。
Chapter16では、いとしい人がカフェで歌う場面がいい。「地上よりトム少佐へ」だ。ウォルターはこの曲に勇気づけられて、のんだくれの操縦するヘリへジャンプ。このスリリングな空撮や、Chapter20の鳥が集まってシェリルの顔になるシーンは暖かな気持ちにさせられる。
Chapter21では雄大な山並みをバックに、スケボーのコーナーテクニックを披露。ここでも高低、遠近さまざまに変わるカメラのアングルによって、スクリーンいっぱいの躍動感を味わえた。続いてChapter22の噴火する火山の撮影にむかう飛行機(ショーンが乗っている!)にも驚かされるが、ヒマラヤの高地を踏みしめる実感を味わうならChapter24〜27だろう。フィックスでとらえたロングショットは絶景だ。輪郭もすばらしく自然で、この吸い込まれるような雄大さやリアリティは、大画面のスクリーンでしか味わえない。
ショーンとの出会いは見てのお楽しみだ。「世界をみよう」「危険でも立ち向かおう」…。「それが人生の目的だから」というLIFE社のスローガンが全編に流れるファンタジーアドベンチャーを、ぜひエプソンEH-TW6600で体感してほしい。
(林正儀)
■エプソンの新鋭機EH-TW6600/EH-TW6600Wで話題の映画を堪能する
EH-TW6600/EH-TW6600Wは、エプソンの新スタンダードとなるフルHDプロジェクターだ(関連ニュース)。コンパクトで丸っこいデザインはリビングに設置してもぴったりなじみ、前モデルTW6100にはなかった光学のレンズシフト(上下60%、左右24%)を搭載し、設置性を高めている。Wタイプはワイヤレスで、映像ケーブルに煩わされることがない。
レンズがオフセンターとなり、光学系を一新。もちろん3D対応で、2,500ルーメンの明るさと70,000対1に高められた高コントラストが自慢だ。新しくなった超解像技術などの新ワザも盛り込んだ文句なしの実力機である。今回はこのエプソンの新鋭機で、人気の映画2作品(20世紀フォックス)を丸ごと堪能しよう。
■EH-TW6600で『ウォーキングwithダイナソー』を観る
まず3D作品の『ウォーキングwithダイナソー』だ。これは英国BBC EARTHの製作で、いきなり太古の昔生息した恐竜たちの世界にタイムスリップさせてくれる。カラーモードは「シネマ」に設定。
まず目を見張るのが、スクリーンいっぱいに映し出されたダイナソーの巨大さとリアルさである。ウロコの一枚一枚や筋肉の躍動、目の動きも驚くほど精密でいまにもスクリーンから飛び出しそうだ。さすがにアバタースタジオの最先端CGはスゴイ!と感嘆。TW6600だからこそ引き出せる圧倒的な3Dの明るさと解像感で、映像に命を与え臨場感を高めている。2D盤も見たが、どのシーンもレンズ性能がみごとでキレがよく、ワンランク上の描写力といえよう。
主人公は耳に穴のあいたパキリノサウルス(角竜)の子供、パッチだ。主なシーンをチェックすると、Chapter4のはじめて見る湖の風景は雄大でみずみずしい。吸い込まれるような色の深さが絶品だ。CGで再現された恐竜と3D撮影の風景を重ねあわせているのだが、自然でナチュラルな立体映像が再現されている。空には翼手竜も飛びかい、思わず見惚れるシーンだ。
Chapter8は森林の火事。Chapter14は恋人ジュニパーと川に流されるシーンだが、火と水、そのどちらも質感がリアルそのもの。遠近もシャープで迫力満点である。効果的なサラウンドともあいまって、まさに自分がその場にいるかのような実体験気分を味わえた。
そして全編中随一の美しさなら、アラスカの天空に舞うオーロラだ。Chapter18ではTW6600の力強い黒再現とコントラストのおかげで、満天の星がクッキリと描かれる。星数が増える。そこに深い緑やブルーの光のカーテンが重なるように漂うのだ。この豊潤な色階調もみごとなもの。一幅の名画を見るようだ。
Chapter20からは群れのリーダーとなった兄との確執による重量感たっぷりの頭突きシーンの迫力も見所だ。Chapter22の凍った湖を群れで移動中のシーンは、ピンとはりつめた透明感が映像として描写され、その精密さは驚異的。ミシミシと皹の入る効果音もリアルだ。
「岸へ逃げろ!」。群れを救ったパッチは新リーダーとなる。クライマックスはChapter25の、「待ちぶせの道」での狂暴な肉食恐竜ゴルゴサウルスとの対決だ。ずるがしこいハンターだが、愛するもののために、勇気を奮って次々に体当たりするパキリノサウルスに感動させられる。素早い動きもボケることなくシャープに描く、TW6600の画像処理の優秀さを実感できた。
■EH-TW6600で『LIFE!』を観る
続いて視聴した『LIFE!』は、フィルム撮影による2D作品だ。「虹を掴む男」の現代版リメイクで、ベン・スティラー演じるウォルターは、妄想癖が激しい平凡な男。心をよせる同僚のシェリルにも告白できないでいたが、空想の世界ならヒーローになれる。
本作は後半の雄大なロケの伏線として、前半で都会の日常を淡々と描く構成なのだが、冒頭では主人公がいきなりダイブして爆発するビルから犬を救出!このシーンから目がクギづけだ。色彩効果も入念で、町全体が虹のようにカラフルにペイントされる。私はこのオープニングが大好きで、TW6600の明るく上質な色再現に見惚れるのだ。
改めてストーリーを紹介すると、ウォルターの仕事はLIFE社のネガ管理である。だが突然のLIFE休刊。そして最終号の表紙を飾るはずの伝説のフォトジャーナリスト、ショーンから送られた「25番目のフィルム」が紛失…。そのショーンが写真の中で手招きをするChapter5は、モノクロームらしい柔らかな光で投射され、この空想をしたことがウォルターの旅立ちのきっかけとなるのだ。ウォルターは一路グリーンランドへ。さらにアイスランドへと…。Chapter13の赤いジェットと深いブルーの海のコントラストが鮮やかで、夢のように美しい風景や町並みが目に染みた。
Chapter16では、いとしい人がカフェで歌う場面がいい。「地上よりトム少佐へ」だ。ウォルターはこの曲に勇気づけられて、のんだくれの操縦するヘリへジャンプ。このスリリングな空撮や、Chapter20の鳥が集まってシェリルの顔になるシーンは暖かな気持ちにさせられる。
Chapter21では雄大な山並みをバックに、スケボーのコーナーテクニックを披露。ここでも高低、遠近さまざまに変わるカメラのアングルによって、スクリーンいっぱいの躍動感を味わえた。続いてChapter22の噴火する火山の撮影にむかう飛行機(ショーンが乗っている!)にも驚かされるが、ヒマラヤの高地を踏みしめる実感を味わうならChapter24〜27だろう。フィックスでとらえたロングショットは絶景だ。輪郭もすばらしく自然で、この吸い込まれるような雄大さやリアリティは、大画面のスクリーンでしか味わえない。
ショーンとの出会いは見てのお楽しみだ。「世界をみよう」「危険でも立ち向かおう」…。「それが人生の目的だから」というLIFE社のスローガンが全編に流れるファンタジーアドベンチャーを、ぜひエプソンEH-TW6600で体感してほしい。
(林正儀)