• ブランド
    特設サイト
公開日 2017/02/16 13:01

AKGの新ハイブリッドイヤホン「N30」をN40と比較試聴!姉妹機の音はどんな風に違うのか?

人気モデルの妹機を徹底解剖
土方久明
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
AKGのNシリーズに、ニューモデル「N30」が登場した。昨年登場し人気を博している「N40」の特徴を引きつぐ姉妹機だ。BAドライバーとダイナミックドライバーのハイブリッド構成で、MMCXによるリケーブルに対応、コンパクトなハウジングと耳かけ式のスタイル、メカニカルチューニングフィルターの付属、そしてハイレゾへの対応といった人気のポイントはすべて踏襲しつつ、同時に価格を抑えることに成功している。この構成からしてコストパフォーマンスに優れており、期待が高まる。

AKG「N30」(サテンシルバー)

さっそく外観から確認してみよう。ハウジングは非常に小型で、重量も19.5グラムと軽い。カラーは艶やかなクローム仕上げだったN40から変わり、マットブラックとサテンシルバーの2種類がラインナップされている。耳掛け式スタイルも、イヤーフック部が優れていて、軽量で軽いハウジングと相まって長時間使用していても快適だ。

N40(左)とN30(右)。N40は艶やかなシルバーのみだったが、N30はマットな質感のラインナップとなった

そして一番のポイントは、N40と同じハイブリッド構成を採用したことだろう。中高域用にはN40と同じバランスド・アーマチュア・ドライバー(以下BAドライバー)、低域用にはN30用にチューニングした新開発8mm径ダイナミック・ドライバーを採用している。

ハイブリッド型は、感度の高さや繊細な表現力が得意のBAドライバーと、低音の力強さが特徴のダイナミックドライバーをひとつのハウジング内に格納し、それぞれのドライバーの長所を生かし音質を上げる方式だ。登場当時はサウンドイメージや音色の統一感が得づらいことが弱点とされていたが、昨今では完成度の高い製品が市場に登場してひとつのジャンルとして活況になってきた。

さらに、本機はフラグシップモデルK3003やN40同様、帯域分割に電気的なネットワークを使用せず、フィルターやノズル周りなどのアコースティックなチューニングによって、音声信号を分割してドライバーに送るという特徴を持つ。

インピーダンスは32Ω。周波数特性は20Hz〜40kHzと、N40の10kHz〜40kHzからスペック的に見ると低域のカバー範囲が変わったが、十分広帯域をカバーしていると言える。ハイレゾマークも取得している。

ハイレゾマークについては、インターネット上でも活発な意見交換が行われているが、特にヘッドホンに詳しくないような初心者がマークの有無を基準として製品選択ができるなど、メリットは多いと感じている。

本体と付け替えて音のチューニングを変えられるメカニカル・チューニング・フィルターもN40同様付属している。ただし、N40では3種類付属していたフィルターのうち「HIGH BOOST」は省かれ、「REFERENCE(リファレンス)」と「BASS BOOST(バス・ブースト)」の2つになった。実質的には「BASS BOOST」を利用しての低域調整のみというかたちになる。

メカニカル・チューニング・フィルターは「REFERENCE」と「BASS BOOST」2種類に

ケーブルは、MMCXの着脱式を引き続き採用した。これによりリケーブルで音色/音質を変える楽しみや、ケーブル破損時の出費も抑えられる。

MMCXによるリケーブルにも対応

黒一色だったN40に比べ、N30のケーブルはブラックをベースにグレーのパターンがあしらわれている

ケーブルの被覆はブラックをベースにグレーのパターンがあしらわれているファブリック生地を使用。Android/iOS対応の3ボタン搭載のリモコンケーブルも付属する。リモコン付きケーブルは外出時の使用などには便利で、この配慮は嬉しいところ。AKGらしく要所はしっかりと押さえているのである。

iOS/Android用をボタンひとつで切り替えられるリモコンを用意

ということで、僕が確認できた音質に影響しそうなN40からの差異は、メカニカル・チューニング・フィルターの一部省略、低域用ダイナミック・ドライバーのチューニングが変わったことくらいだ。仕様上のコストパフォーマンスはかなり高めに見える。

多くの仕様をN40から引き継いだ本機だが、音質はどうなのだろうか?今回はAstell&Kernのポータブルプレーヤー「AK300」と組み合わせて、N40とも比較しながら、実力をチェックしてみた。

次ページN30の実際のサウンドをチェック!N40とも比較

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 BSプレミアム4K、『ウルトラQ』『ウルトラマン』『ウルトラセブン』を一挙放送。4月改変にて
2 ティアック、独自の新世代アンプモジュールを搭載した小型パワーアンプ「AP-507」。バッファーアンプや筐体も進化
3 ソニー、『ディズニー ツイステッドワンダーランド』コラボの小型完全ワイヤレス&ウォークマン
4 アニメ『Panty & Stocking with Garterbelt』サントラが “世界初” アナログ化。初回盤はピンク×パープルのカラーヴァイナル
5 【Qobuzを楽しむシステムプラン】創業100年、尽きぬ進化。“ラックスマン・サウンド”でQobuzのハイレゾ・クオリティが活きる!
6 テクニクス「EAH-AZ100」を買ったら、AirPods Pro 2ユーザーの生活が変わった話
7 LIFEEAR、“グラスを傾けながら音楽に浸る” ためのハイブリッド型イヤホン「LIFEEAR ICE」
8 究極の「スタジオモニター」はHiFiオーディオたり得るか?ジェネレックのアクティブスピーカー「8381A」を聴く
9 コンパクトボディに多機能を凝縮!装着感&音質も“満足度の高い”AVIOT新スタンダードTWS「TE-A1」レビュー
10 GERMAN PHYSIKS、360度無指向性ドライバー搭載スピーカー「Borderland Mk4」を2/25に発売
2/14 10:10 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.195
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX