公開日 2020/08/31 06:40
壁際に置くだけでリビングが映画館に!エプソンの超短焦点プロジェクター「EH-LS500」を使ってみた
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なかなか外出しづらい昨今、家庭内で楽しめるエンターテイメントを満喫するための環境整備に注目が集まっている。家にいながら映画館のような大画面の興奮を楽しみたい、でも大型スクリーンを設置するのは難しいしプロジェクターの置き場所に悩む……そんな方への福音のひとつとなるのが「超短焦点プロジェクター」だ。
エプソンから登場する「EH-LS500B/W」は、壁際に置くだけで最大130インチの大画面投写が可能。しかも4K/HDR対応と画質面でも抜かりない。家の壁を使ってNetflixなどを映画館気分で楽しめるのだ。取材を通して「これなら、うちにも置けるかも」と感じたという評論家・折原一也氏が、本機の使い勝手や画質をレビューする。
いま、プロジェクターに熱視線が注がれている。プロジェクターがWi-Fi®を内蔵するようになり、ネット経由で映像配信を視聴する利用スタイルが新たなスタンダードになりつつあることが理由のひとつだ。超小型のポータブルモデルや、設置がしやすい超短焦点モデルなど、カジュアルなプロジェクターが登場。薄型テレビでは難しい超大画面の非日常感を、手軽に味わえるようになった。
そんななか、長年プロジェクターを手掛けるエプソンからも注目の製品が登場した。超短焦点、かつ4K/HDRに対応した「EH-LS500」だ。簡単な設置で、高画質な映像を大画面で味わえるのは大きな魅力。しかもAndroid TV™端末が付属しており、ケーブルのごちゃつきなくNetflixなど各種サービスを楽しめるのだ。使い勝手や映像のクオリティなど、その実力をレビューしていこう。
■壁際に置くだけで大画面・高画質!「これなら、うちにも置けるかも」
「EH-LS500」はエプソンのホームシアタープロジェクターブランド“dreamio”初となる超短焦点モデルだ。これまでホームシアターを作ろうとすると天吊りや部屋の反対側から投写するスタイルが大多数だったが、このモデルは壁際に置いて使えるのが大きなメリット。天吊りは工事を入れないといけないし、部屋の反対側から投写するスタイルは投写距離を確保しつつ置ける場所を探すのが大変。その点、本機のテーブルや家具の上に置くだけで使えるという気軽さは嬉しいポイントだ。
「EH-LS500」の投写距離は100インチで最短62cm、120インチで最短75cmとのこと。ただしこれはレンズからスクリーンまでの距離なので、設置した「EH-LS500」と壁の間で計算すると、100インチで約48.7cm、120インチでも約52.7cm。1.35倍デジタルズームも用意しているので、投写サイズは48型〜130型までをカバーしている。本当に壁際に置くだけで100インチオーバーの大画面が投写されるのだ。これはまさにホームシアターの設置性革命と言えるだろう。
スクリーンではなく壁投写での使用を想定している所も設置ハードルを低くしている。別途スクリーンを買う必要も、設置する必要もなく、部屋のなかの広い壁を確保できればいいからだ。しかも超短焦点投写は投写面の凹凸に敏感なので、表面が波打ちやすいスクリーンより平坦な壁が、精度面でも有利なのだ。
実際に音元出版視聴室の白い壁に大画面で映像を投写してみたが、やっぱり100インチオーバーの大画面は強烈だ。それに、筐体のシンプルなデザインはリビングのインテリアにも馴染みやすい。“これなら、うちにも置けるかも”と感じた。
■Android TV™端末が付属。NetflixやYouTube™も簡単に観られる
簡単設置で大画面が投写できても、見たいコンテンツを気軽に楽しめなければ意味がない。その点でも「EH-LS500」は優秀だ。4K対応のAndroid TV™端末が付属しており、標準搭載のアプリでNetflixやYouTube™を楽しめる。さらにGoogle Play™からアプリを入手すればHulu、DAZN、AbemaTVなども視聴可能だ。なおAmazon Prime Videoは現時点では非対応だが、今後Android TV™端末のオンラインアップデートでアプリが追加される予定だという。
Android TV™端末は本体フロントに内蔵できる。設置後はAndroid TV™用のリモコンでプロジェクター側のUIも操作できるので、体感的には“Android TV™内蔵”という感じだ。
なお、HDMI®端子を3系統搭載しているので、一般的なAV機器との接続も可能。HDR信号はHLG形式にも対応しているので、Blu-ray Disc™ レコーダーと接続すればテレビ番組も観られる。4K放送対応モデルなら本機の高画質を余すところなく楽しめるだろう。
■設置しやすい、だけじゃない。高画質への作り込みも大満足レベル
画質の作り込みも、歴史ある“dreamio”の名に恥じないレベルだ。
エプソンによる3LCD方式で0.61型ワイドポリシリコンTFT液晶パネルを搭載。4K映像信号を4Kエンハンスメントテクノロジーによる4K相当の高画質で表示する、エプソンの4Kプロジェクターで実績ある方式を採用している。ランプはレーザー光源4,000lmで明るいリビングの設置でも明るくクッキリ表示できる設計で、コントラスト比最大2,500,000:1という設計も、ホームシアター用と呼べる水準だ。
ただし超短焦点プロジェクターの特性として、下型から投写するため厳密には投写した映像の上辺と下辺では距離に差がある。このため片辺に合わせると他辺のフォーカスがやや甘くなる。画面中央あたりでフォーカスを合わせておく事を推奨したい。
まずはNetflixを視聴。部屋を少し暗くして、設定には“シネマ”を使用した。『アイリッシュマン』を鑑賞すると、もう驚くほどの本格的な4K映画の画質だ。
例えば、冒頭から10分ほどの、輸送トラックの事件から弁護士への相談、その後の運命を変えていく大物との出会いのくだり。実に映画らしく色温度を抑えた落ち着いたトーンで、黒色の再現も丁寧。ロバート・デ・ニーロの顔に刻まれたシワの質感、革ジャンの質感まで、ホームシアタープロジェクターらしい中間階調を保ち続ける。冒頭から50分あたりの、暗闇のなかビビッドなイエローのタクシーを海に沈める色調も丁寧に引き出した。
なお、リビングのような明るい部屋での鑑賞は“ブライトシネマ”がオススメ。黒色はグレーがかり映像全体はやや濃い色傾向となるが、色バランスは一定レベルで上手く確保。カジュアルな壁投写でこれだけ本格的な映画的な画質を作り上げているのは素晴らしい。
なお、「EH-LS500」はスピーカーも内蔵しているが、出力は10W×2と一般的なプロジェクター内蔵スピーカーの水準。更なる高音質を望むならサウンドバー等を接続すると良いだろう。HDMI®端子がARC対応なのでこちらの接続も簡単だ。
◇
エプソン初の超短焦点4K/HDRプロジェクター「EH-LS500」は、Android TV™端末付属ポータブルプロジェクターの手軽さと、”dreamio”ブランドで培ってきた高画質・大画面ホームシアタープロジェクターの世界観を融合させた意欲作だ。
超短焦点プロジェクターでリビングを映画館のようにしたい。しかも4K/HDR対応の高画質にもこだわりたい。そんな人には唯一とも呼べる選択肢だろう。エプソンによるホームプロジェクター新時代を体験してみてほしい。
(協力:エプソン販売株式会社)
(注)本媒体上の他者商標の帰属先は、エプソンのホームページをご確認ください。
エプソンから登場する「EH-LS500B/W」は、壁際に置くだけで最大130インチの大画面投写が可能。しかも4K/HDR対応と画質面でも抜かりない。家の壁を使ってNetflixなどを映画館気分で楽しめるのだ。取材を通して「これなら、うちにも置けるかも」と感じたという評論家・折原一也氏が、本機の使い勝手や画質をレビューする。
いま、プロジェクターに熱視線が注がれている。プロジェクターがWi-Fi®を内蔵するようになり、ネット経由で映像配信を視聴する利用スタイルが新たなスタンダードになりつつあることが理由のひとつだ。超小型のポータブルモデルや、設置がしやすい超短焦点モデルなど、カジュアルなプロジェクターが登場。薄型テレビでは難しい超大画面の非日常感を、手軽に味わえるようになった。
そんななか、長年プロジェクターを手掛けるエプソンからも注目の製品が登場した。超短焦点、かつ4K/HDRに対応した「EH-LS500」だ。簡単な設置で、高画質な映像を大画面で味わえるのは大きな魅力。しかもAndroid TV™端末が付属しており、ケーブルのごちゃつきなくNetflixなど各種サービスを楽しめるのだ。使い勝手や映像のクオリティなど、その実力をレビューしていこう。
■壁際に置くだけで大画面・高画質!「これなら、うちにも置けるかも」
「EH-LS500」はエプソンのホームシアタープロジェクターブランド“dreamio”初となる超短焦点モデルだ。これまでホームシアターを作ろうとすると天吊りや部屋の反対側から投写するスタイルが大多数だったが、このモデルは壁際に置いて使えるのが大きなメリット。天吊りは工事を入れないといけないし、部屋の反対側から投写するスタイルは投写距離を確保しつつ置ける場所を探すのが大変。その点、本機のテーブルや家具の上に置くだけで使えるという気軽さは嬉しいポイントだ。
「EH-LS500」の投写距離は100インチで最短62cm、120インチで最短75cmとのこと。ただしこれはレンズからスクリーンまでの距離なので、設置した「EH-LS500」と壁の間で計算すると、100インチで約48.7cm、120インチでも約52.7cm。1.35倍デジタルズームも用意しているので、投写サイズは48型〜130型までをカバーしている。本当に壁際に置くだけで100インチオーバーの大画面が投写されるのだ。これはまさにホームシアターの設置性革命と言えるだろう。
スクリーンではなく壁投写での使用を想定している所も設置ハードルを低くしている。別途スクリーンを買う必要も、設置する必要もなく、部屋のなかの広い壁を確保できればいいからだ。しかも超短焦点投写は投写面の凹凸に敏感なので、表面が波打ちやすいスクリーンより平坦な壁が、精度面でも有利なのだ。
実際に音元出版視聴室の白い壁に大画面で映像を投写してみたが、やっぱり100インチオーバーの大画面は強烈だ。それに、筐体のシンプルなデザインはリビングのインテリアにも馴染みやすい。“これなら、うちにも置けるかも”と感じた。
■Android TV™端末が付属。NetflixやYouTube™も簡単に観られる
簡単設置で大画面が投写できても、見たいコンテンツを気軽に楽しめなければ意味がない。その点でも「EH-LS500」は優秀だ。4K対応のAndroid TV™端末が付属しており、標準搭載のアプリでNetflixやYouTube™を楽しめる。さらにGoogle Play™からアプリを入手すればHulu、DAZN、AbemaTVなども視聴可能だ。なおAmazon Prime Videoは現時点では非対応だが、今後Android TV™端末のオンラインアップデートでアプリが追加される予定だという。
Android TV™端末は本体フロントに内蔵できる。設置後はAndroid TV™用のリモコンでプロジェクター側のUIも操作できるので、体感的には“Android TV™内蔵”という感じだ。
なお、HDMI®端子を3系統搭載しているので、一般的なAV機器との接続も可能。HDR信号はHLG形式にも対応しているので、Blu-ray Disc™ レコーダーと接続すればテレビ番組も観られる。4K放送対応モデルなら本機の高画質を余すところなく楽しめるだろう。
■設置しやすい、だけじゃない。高画質への作り込みも大満足レベル
画質の作り込みも、歴史ある“dreamio”の名に恥じないレベルだ。
エプソンによる3LCD方式で0.61型ワイドポリシリコンTFT液晶パネルを搭載。4K映像信号を4Kエンハンスメントテクノロジーによる4K相当の高画質で表示する、エプソンの4Kプロジェクターで実績ある方式を採用している。ランプはレーザー光源4,000lmで明るいリビングの設置でも明るくクッキリ表示できる設計で、コントラスト比最大2,500,000:1という設計も、ホームシアター用と呼べる水準だ。
ただし超短焦点プロジェクターの特性として、下型から投写するため厳密には投写した映像の上辺と下辺では距離に差がある。このため片辺に合わせると他辺のフォーカスがやや甘くなる。画面中央あたりでフォーカスを合わせておく事を推奨したい。
まずはNetflixを視聴。部屋を少し暗くして、設定には“シネマ”を使用した。『アイリッシュマン』を鑑賞すると、もう驚くほどの本格的な4K映画の画質だ。
例えば、冒頭から10分ほどの、輸送トラックの事件から弁護士への相談、その後の運命を変えていく大物との出会いのくだり。実に映画らしく色温度を抑えた落ち着いたトーンで、黒色の再現も丁寧。ロバート・デ・ニーロの顔に刻まれたシワの質感、革ジャンの質感まで、ホームシアタープロジェクターらしい中間階調を保ち続ける。冒頭から50分あたりの、暗闇のなかビビッドなイエローのタクシーを海に沈める色調も丁寧に引き出した。
なお、リビングのような明るい部屋での鑑賞は“ブライトシネマ”がオススメ。黒色はグレーがかり映像全体はやや濃い色傾向となるが、色バランスは一定レベルで上手く確保。カジュアルな壁投写でこれだけ本格的な映画的な画質を作り上げているのは素晴らしい。
なお、「EH-LS500」はスピーカーも内蔵しているが、出力は10W×2と一般的なプロジェクター内蔵スピーカーの水準。更なる高音質を望むならサウンドバー等を接続すると良いだろう。HDMI®端子がARC対応なのでこちらの接続も簡単だ。
エプソン初の超短焦点4K/HDRプロジェクター「EH-LS500」は、Android TV™端末付属ポータブルプロジェクターの手軽さと、”dreamio”ブランドで培ってきた高画質・大画面ホームシアタープロジェクターの世界観を融合させた意欲作だ。
超短焦点プロジェクターでリビングを映画館のようにしたい。しかも4K/HDR対応の高画質にもこだわりたい。そんな人には唯一とも呼べる選択肢だろう。エプソンによるホームプロジェクター新時代を体験してみてほしい。
(協力:エプソン販売株式会社)
(注)本媒体上の他者商標の帰属先は、エプソンのホームページをご確認ください。