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PR 公開日 2024/12/04 06:30

1万円ちょっとで “ほしい要素がすべて揃う” 完全ワイヤレス。Baseus「Bowie M2s Pro」をレビュー

ANCや音質カスタマイズ、着け心地までちょうど良く備えた高コスパモデル
高橋 敦
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いま完全ワイヤレスイヤホンで特に熱い価格帯は「1万円ちょい」かもしれない。独自技術や先端素材を投入するようなスペシャルな要素はさておき、音質や機能性などスタンダードな部分については、ハイエンドモデルと同等かそれに次ぐものを搭載。基本機能の充実を重視するユーザーにとって、ハイエンド相当の満足度を3分の1程度のお値段で手にできるかもしれない製品が揃ってきているのだ。

Baseus(ベースアス)の「Bowie M2s Pro 完全ワイヤレスイヤホン」(以下、Bowie M2s Pro)もまさにそれだ。税込1万1500円という価格で、高性能ANC、コンテンツの音場感を拡張する空間オーディオ、ゲームプレイや動画視聴に活躍する低遅延モード、それらの活用に必須のスマホアプリなど、最新完全ワイヤレスならばコレはほしい!という要素をひと通り備えた製品となっている。

Baseus「Bowie M2s Pro 完全ワイヤレスイヤホン」

開発から製造まで自社で行えるブランド、Baseus


Baseusは中国深センにて2011年に創業され、10年もかからず大きく成長したブランドだ。イヤホンの他にもスマートフォン関連アクセサリーを中心に幅広いジャンルの製品を展開し、国際的な成功を収めている。

2011年に中国深センで創業されたブランドBaseus(ベースアス)


彼らのその急成長の原動力のひとつは、製品の開発のみならず、製造も自社で行っていることにある。彼らは自社工場を持っているのだ。その利点としてはまずコスト面の優位。そして供給とクオリティコントロールの確実性を得られることも大きいだろう。

実は筆者は先日、同社の日本本格進出に向けてのお披露目ということで工場を見学させていただいた。本社ビルのある深セン都心から工場までは、高速鉄道と自動車での移動。日本にたとえれば、本社が東京で工場は静岡か長野といったところか。

自社工場を擁し、開発から製造まで行っている

そこにあったのは、駆け足でも一日ですべてを見学するのは無理そうな規模の、最新の設備が整然と配置された巨大工場だった。たくさんの方々が働いていたが、多くの工程では自動化・無人化が進められており、であるからこそ逆に、どうしても人の手が必要な作業は選び抜かれた熟練工に任されていた。耐久性など品質検査のための設備も充実。こんな規模と体制で生産できるなら、それはもう競争相手に対しての決定的な有利だなと納得させられた。

工場内には最新の設備を多数配置。品質検査の設備も充実している

というようにBaseus製品のハイコストパフォーマンスは至極真っ当な手法によるもの。安かろう悪かろうの心配をせずに済むブランドだ。

ANC、空間オーディオ、低遅延モードまで完備。アプリも使いやすい


では今回の主役、Bowie M2s Proを紹介していこう。

イヤホン本体はスティック型フォルムを採用。着け外しの際スティックの部分を指で摘んで持ちやすいので、滑って落としてということが起きにくい。ケースも、特別小型というほどではないが、カバンの中へ支障なく収まるコンパクトさと素直な形状にまとめられている。

カラーは「ムーンホワイト」と「クラスターブラック」の2色展開

カバンの中に収まりやすいコンパクトな充電ケース

ノズルとそこに装着するイヤーピースはオーバル形状を採用。そのオーバル型イヤピとスティック部分が、それぞれ耳穴と外耳に対してある一定の向きでのみ気持ちよくハマることで、正しい装着角度がわかりやすい。正しい装着はイヤホンのベストパフォーマンスを引き出す必要条件だ。

イヤホン本体はスティック型、イヤーピースはオーバル型を標準装備

独自開発による-52dBの高性能ANCを搭載。通勤/室内/室外のモード切り替え、加えてノイズ抑制レベルのユーザーカスタマイズが用意されている。試してみたところ、ANCを強く効かせたいときには通勤モードがよさそう。電車内や街中の騒音もしっかり抑え込んでくれる。

特に「通勤モード」は電車や街中の騒音をしっかり抑制してくれる

室外モードは、不快な騒音をある程度抑えてくれつつ、人の声などは通勤モードより明瞭に聞こえてくるのが面白い。ANC+外音取り込みのような聞こえ方をイメージしてもらえればと思う。もちろん通常の外音取り込みモードも用意されている。

アプリのノイズキャンセリングモード選択画面

空間オーディオは音に広がりを与える機能。「ミュージックモード」と「シアターモード」を用意

本機の空間オーディオは、サラウンドコンテンツ再生に対応するわけではなく、ステレオの空間表現を拡張してくれる機能のことだ。自然さを損なわない範疇で空間を広げるミュージックモードと、派手に思い切り空間を広げるシアターモードが用意されている。音楽をBGM的に流しておきたいときに前者であえて音を散らす、エレクトリックサウンドの音の配置の面白さを後者で際立たせるなど、様々な使い方ができそうだ。

こうした機能の操作をサポートしてくれるアプリの出来もよい。上記の機能以外に、イコライザー設定、タップ(タッチ)操作の機能割り当ての変更なども可能。本機には元よりシングルタップ操作が無い上、ダブルタップなど他の操作にも機能を割り当てない設定ができるので、タップの誤動作を防ぎたい方も安心だ。

なお執筆時点ではアプリの日本語訳に少し不自然さが残っているが、日本での発売に向けて修正してゆくとのこと。一方で、ボイスガイダンスの日本語化はすでに完璧。

アプリからはタッチ操作の機能割り当ての変更なども可能

ほか、低遅延モードでは伝送に伴う音の遅れを0.06秒まで抑え込むことができ、動画視聴やカジュアルゲーミングで音ズレの違和感をやわらげてくれる。バッテリー持ちもイヤホン単体で約7時間、ケース合わせて35時間と十分なレベルを確保し、急速充電にも対応している。

次ページ試聴インプレッション「聴き疲れにくい、上質なサウンド」

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