公開日 2018/06/09 16:28
創始者ジェフ・ティエン氏自らが紹介
<アナログオーディオフェア>TIEN AUDIO、レコードに応じてトルク切替できるターンテーブル「TT5」
編集部:小澤貴信
『アナログオーディオフェア2018』が東京・秋葉原の損保会館にて本日9日より開幕、明日10日まで開催される。トップウイングサイバーサウンドグループは、6月9日(土)・10日(日)に東京・秋葉原で開催されるにて、Tien Audioのターンテーブル「TT5」の発表会を開催した。
発表会にはTien Audioを主宰するジェフ・ティエン氏が登壇。自らTT5の詳細についてプレゼンを行った。
TT5は、昨年発売した「TT3」を発展させたというモデル。TT3の特徴である3モーター・サスペンション・システムなどの特徴を継承しつつ、ベースユニットを追加。3段階で切り変えられるデジタル・トルクコントロール機能を新たに搭載したことも大きな特徴だ。
ほかにも、デュポン社の素材であるデルリンから作られたプラッター、独自の制振技術で有名なStillpoints社のインシュレーターをベース下部に採用したこと、アルミニウム製アームボードなどがトピックとなっている。
ティエン氏はトルクコントロール機能の効能について説明。レコードによって異なるカッティングに合わせてトルクコントロールを切り変えることで、レコードの音溝からより多くの情報をトレースすることができるとした。
レコードは製造段階と再生段階でコンディションが異なり、本来の音を再生するためには再生環境を整えることが重要だとティエン氏。特にカートリッジの動作条件を整えることが最重要だという。
このカートリッジの動作条件に左右するのがトルク=モーターの回転力となる。通常のダイレクトドライブ・ターンテーブルのトルクは1.5〜2.5kgf/cm程度、ベルトドライブ・ターンテーブルでは0.55kgf/cm程度であるのに対して、TT3/TT5はモーターのトルクを0.06kgf/cm(3モーターで0.18kgf/cm)と低く設定している。
トーンアームとカートリッジが滑らかに動作すると、カートリッジが拾い上げる情報量は増加する。同社では、この滑らかな動作のためには最適なトルク設定が重要になると考え、このようにTT3/TT5のトルクを低く設定している。トルクが高すぎるとダンピングが生じ、カートリッジ内部のスタイラスの動きを制御しきれなくなり、情報量が失われてしまう。
そして、この最適なトルクの値というのは、レコードの音溝の状態によって変化するのだという。例えば、ラッカー盤を用いてスタンパーを作る一般的な方法でプレスされるか、あるいはメタル・ディスクに直接カッティングを行いスタンパーを作るDMM技術を用いるかで、レコード音溝は異なる形状になり、最適なトルクも異なるとのこと。また、レコードの収録時間によっても音溝のコンディションは異なる。
従って同社では、レコードの種類や収録時間によってトルクを切り変えることを推奨している。具体的には、「片面の収録時間が20分を超えるレコードは中または低トルク」「DMM技術によるレコードは中または低トルク」「標準的な収録時間のレコードは高トルク」「オーディオファイル向けレコードは高トルク」を推奨している。
この点についてティエン氏は「レコード再生におけるトルクの問題は、自動車を連想すると理解しやすい。凹凸の多い荒れた道をゆっくりと走れば車内で感じる振動も減るように、カートリッジもレコードの状況に応じてトルクを変えることでより滑らかに動作でき、安定したトレースが行えるようになる」と説明していた。
デュポン製のデルリン樹脂素材のプラッターを新たに採用したことで、ダピングファクターが向上し、より静寂の再現性が増したことも説明していた。
発表会では同一のレコードを3つのトルクを切り変えて再生し、音がどのように変化するかを聴き比べるデモも行われていた。
なお、事前のアナウンスでは本機の価格が発表会で明かされるとされていたが、価格のフィックスが間に合わず、現時点では未定となっている。発売時期も現時点で未定とのこと。
発表会はトップウィングとアコースティックリバイブの合同ブースで行われた。ブースではTien AudioのTT5/TT3 ターンテーブルに加え、M2TECHのフォノイコライザーやパワーアンプ、TELOSのグラウンドノイズ低減機、トップウイングによるカートリッジ「朱雀」、アコースティックリバイブのケーブル群などが一斉に披露。各製品を用いたシステムによって、アナログレコード再生のデモを行っていた。
発表会にはTien Audioを主宰するジェフ・ティエン氏が登壇。自らTT5の詳細についてプレゼンを行った。
TT5は、昨年発売した「TT3」を発展させたというモデル。TT3の特徴である3モーター・サスペンション・システムなどの特徴を継承しつつ、ベースユニットを追加。3段階で切り変えられるデジタル・トルクコントロール機能を新たに搭載したことも大きな特徴だ。
ほかにも、デュポン社の素材であるデルリンから作られたプラッター、独自の制振技術で有名なStillpoints社のインシュレーターをベース下部に採用したこと、アルミニウム製アームボードなどがトピックとなっている。
ティエン氏はトルクコントロール機能の効能について説明。レコードによって異なるカッティングに合わせてトルクコントロールを切り変えることで、レコードの音溝からより多くの情報をトレースすることができるとした。
レコードは製造段階と再生段階でコンディションが異なり、本来の音を再生するためには再生環境を整えることが重要だとティエン氏。特にカートリッジの動作条件を整えることが最重要だという。
このカートリッジの動作条件に左右するのがトルク=モーターの回転力となる。通常のダイレクトドライブ・ターンテーブルのトルクは1.5〜2.5kgf/cm程度、ベルトドライブ・ターンテーブルでは0.55kgf/cm程度であるのに対して、TT3/TT5はモーターのトルクを0.06kgf/cm(3モーターで0.18kgf/cm)と低く設定している。
トーンアームとカートリッジが滑らかに動作すると、カートリッジが拾い上げる情報量は増加する。同社では、この滑らかな動作のためには最適なトルク設定が重要になると考え、このようにTT3/TT5のトルクを低く設定している。トルクが高すぎるとダンピングが生じ、カートリッジ内部のスタイラスの動きを制御しきれなくなり、情報量が失われてしまう。
そして、この最適なトルクの値というのは、レコードの音溝の状態によって変化するのだという。例えば、ラッカー盤を用いてスタンパーを作る一般的な方法でプレスされるか、あるいはメタル・ディスクに直接カッティングを行いスタンパーを作るDMM技術を用いるかで、レコード音溝は異なる形状になり、最適なトルクも異なるとのこと。また、レコードの収録時間によっても音溝のコンディションは異なる。
従って同社では、レコードの種類や収録時間によってトルクを切り変えることを推奨している。具体的には、「片面の収録時間が20分を超えるレコードは中または低トルク」「DMM技術によるレコードは中または低トルク」「標準的な収録時間のレコードは高トルク」「オーディオファイル向けレコードは高トルク」を推奨している。
この点についてティエン氏は「レコード再生におけるトルクの問題は、自動車を連想すると理解しやすい。凹凸の多い荒れた道をゆっくりと走れば車内で感じる振動も減るように、カートリッジもレコードの状況に応じてトルクを変えることでより滑らかに動作でき、安定したトレースが行えるようになる」と説明していた。
デュポン製のデルリン樹脂素材のプラッターを新たに採用したことで、ダピングファクターが向上し、より静寂の再現性が増したことも説明していた。
発表会では同一のレコードを3つのトルクを切り変えて再生し、音がどのように変化するかを聴き比べるデモも行われていた。
なお、事前のアナウンスでは本機の価格が発表会で明かされるとされていたが、価格のフィックスが間に合わず、現時点では未定となっている。発売時期も現時点で未定とのこと。
発表会はトップウィングとアコースティックリバイブの合同ブースで行われた。ブースではTien AudioのTT5/TT3 ターンテーブルに加え、M2TECHのフォノイコライザーやパワーアンプ、TELOSのグラウンドノイズ低減機、トップウイングによるカートリッジ「朱雀」、アコースティックリバイブのケーブル群などが一斉に披露。各製品を用いたシステムによって、アナログレコード再生のデモを行っていた。
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