公開日 2018/10/26 10:00
Stella Utopia、DiabloもEVOに進化
FOCAL、高さ2m超・ペア2,700万円のフラグシップスピーカー「Grande Utopia EM Evo」
編集部:川田菜月
ラックスマンは、同社が取り扱うFOCALのスピーカーシステム“UTOPIA III EVOシリーズ”より、新モデル「Grande Utopia EM Evo」「Stella Utopia EM Evo」「Diablo Utopia Evo」3機種を10月下旬から順次発売を開始する。
・「Grande Utopia EM Evo」2018年11月下旬発売 ¥27,000,000/ペア
・「Stella Utopia EM Evo」2019年3月発売 ¥15,000,000/ペア
・「Diablo Utopia Evo」2018年10月下旬発売 ¥1,560,000/ペア
(価格は税抜)
UTOPIA III EVOは、FOCALのハイエンドシリーズとなる「UTOPIA III」の最新ラインナップ。「EVO」は“進化”の意味を持つEvolutionを指している。今回、昨年登場した「MAESTRO UTOPIA EVO」「SCALA UTOPIA EVO」に続いて、UTOPIA IIIシリーズの最上位2機種「Grande Utopia EM」「Stella Utopia EM」と、コンパクトな「Diablo Utopia」がEVOシリーズとして刷新されたかたちだ。
■旗艦機「Grande Utopia EM」が10年ぶりに刷新
「Grande Utopia」は、‘W’サンドイッチコーンを初搭載した初代モデルが1995年に登場して以来、FOCALのフラグシップスピーカーとして君臨し続け、今回の「Grande Utopia EM Evo」で4世代目となる。従来モデルとなる第3世代「Grande Utopia EM」(2008年発売)では、φ40cm EM(励磁型)ウーファーを初搭載。Grande Utopia EM Evoはこれをベースに、TMDやNICなど以降10年間で同社が培った最新技術が投入された。
Grande Utopia EM Evoは、4ウェイ・バスレフ型のフロアスタンディングスピーカーで、外形寸法は654W×2,012H×880Dmmと、“高さ2m超え”の大型モデルとなる。質量は1台265kg。
ユニット構成は、φ27mm IAL2 ピュアベリリウム インバーテッド・ドーム・トゥイーターを1基、φ16.5cm パワーフラワー‘NIC’’TMD‘’W‘ミッドレンジを2基、φ27cmマルチフェライト ‘W’ミッドウーファーを1基、そしてφ40cmEM ‘W’ウーファーを1基搭載する。
旗艦モデルおよびStella Utopia EM Evoのみの特徴として挙げられるのが、ミッドレンジおよびミッドウーファーと筐体の接合部分に、MRR(Machined reinforcement rings)システムを採用した点だ。キャビネットに新設したアルミダイキャスト製フレームに、各ユニットを組み付けて強力に固定することで、剛性を高めて不要な振動を抑制。歪みを大幅に低減した精緻な再生能力を実現するとしている。エンクロージャーには最厚部5cmの頑強なMDFパネルを採用する。
ミッドレンジについては、新たにエッジ部に二重の円形リブを設けてユニットの不要な振動を抑える「TMD」を採用。ボイスコイルの近くに銅素材のファラーデーリングを配置して電流が流れ始めた際の磁界の乱れを防止する「NIC」と合わせることで、約50%の歪み低減効果を発揮。同ブランドでは「FOCAL史上最高のミッドレンジ」とアピールしている。
トゥイーターにはピュアベリリウム振動板を採用した、EVOシリーズ専用の砲弾型トゥイーター「IAL 2」を搭載。背圧を背面とサイドの3方向から効率的に減衰させるという特許構造により、ユニットを正確に動かして高い解像度と秀逸な応答特性を実現するとしている。
また、Grande Utopia EM Evoでは、トゥイーター部を中心とした上方部の角度調整も可能となっている。
ミッドウーファーにはマルチフェライトマグネットを採用しており、大口径ユニットも正確に駆動するとのこと。ウーファーは電磁石を用いて圧倒的な低域の再生周波数を実現しながら、高効率で共振周波数も低減するEM(励磁型)ウーファーを引き続き搭載。部屋の大きさに応じて6段階の低域調整も可能とのこと。
ミッドレンジ、ミッドウーファー、ウーファーにはFOCAL独自のWサンドイッチコーンを採用。航空機の内側にも使用される軽量なコア材ロハセルを、グラスファイバーでサンドウィッチした構造で、ケブラー素材の約20倍もの剛性を持つという。厚みを変えることによって3 - 16インチまで製造可能、レーザーカッティングで精密加工を施していることで高い真円性も実現するとしている。
ネットワークも改良、低域の吸音材の素材も見直しを図り、最適な量感と正確性を実現するとのこと。内部配線も一新、フランス製に変更した。これにより開発・生産から採用する部品も含めて全て「メイド・イン・フランス」で仕上げられるとのこと。
端子にはWBT製バイワイヤリング端子を装備。周波数特性は18Hz - 40KHz、インピーダンスは8Ω、出力音圧レベルは94dB。クロスオーバーは80Hz/220Hz/2,300Hz、推奨アンプ出力は150 - 1,500Wで、EMウーファー用専用電源「POWER SUPPLY AED75」を付属する。
■準旗艦機 Stella Utopia EM Evoと、コンパクトなDiablo Utopia Evoも
Stella Utopia EM Evoはφ27mm IAL2 ピュアベリリウム インバーテッド・ドーム・トゥイーターを1基、φ16.5cm パワーフラワー‘NIC’’TMD‘’W‘ミッドレンジを2基、φ33cmEM‘W’’ウーファーを1基搭載する、3ウェイ・バスレフ型フロアスタンディングタイプのスピーカー。
端子にはWBT製バイワイヤリング端子を装備。周波数特性は22Hz - 40KHz、インピーダンスは8Ω、出力音圧レベルは94dB。クロスオーバーは230Hz/2,200Hz、推奨アンプ出力は100 - 1,000Wで、EMウーファー用専用電源「POWER SUPPLY AED75」を付属する。外形寸法は553W×1,558H×830Dmm、質量は1台170kg。
Diablo Utopia Evoは2ウェイ・バスレフ型ブックシェルフタイプのスピーカーシステムで、UTOPIA III EVOシリーズのエントリーモデルにあたる。φ27mm IAL2 ピュアベリリウム インバーテッド・ドーム・トゥイーターを1基、φ16.5cm パワーフラワー‘W‘ミッドウーファーを1基搭載する。
上位2機種と異なるミッドウーファーを採用。花びら状に配された小型の強力なフェライトマグネットを用いた点が特徴で、リーケージフラックスにより歪の発生を防止するという。なお本機のユニット組み付けにはMRR技術は採用していない。
本機はWBT製の端子をシングル装備。周波数特性は44Hz - 40KHz、インピーダンスは8Ω、出力音圧レベルは89dB。クロスオーバーは2,200Hz、推奨アンプ出力は25 - 200W。外形寸法は258W×431H×427Dmm、質量は1台20kg。専用スタンド「Diablo Utopia Evo Stand」(価格¥240,000/税抜・ペア)も用意、高さは60cmでダークグレーカラーを採用する。
3機種とも本体カラーには、Black Lacquer(ブラック ラッカー)/Metallic Blue(メタリック ブルー)/Ash Grey(アッシュ グレイ・AG)/British Racing Green(ブリティッシュ レーシング グリーン)/Carrara White(カララ ホワイト)の5色をラインナップ。車の外装からインスパイアされたという塗装で、少しメタリックがかった外観に仕上げられている。
・「Grande Utopia EM Evo」2018年11月下旬発売 ¥27,000,000/ペア
・「Stella Utopia EM Evo」2019年3月発売 ¥15,000,000/ペア
・「Diablo Utopia Evo」2018年10月下旬発売 ¥1,560,000/ペア
(価格は税抜)
UTOPIA III EVOは、FOCALのハイエンドシリーズとなる「UTOPIA III」の最新ラインナップ。「EVO」は“進化”の意味を持つEvolutionを指している。今回、昨年登場した「MAESTRO UTOPIA EVO」「SCALA UTOPIA EVO」に続いて、UTOPIA IIIシリーズの最上位2機種「Grande Utopia EM」「Stella Utopia EM」と、コンパクトな「Diablo Utopia」がEVOシリーズとして刷新されたかたちだ。
■旗艦機「Grande Utopia EM」が10年ぶりに刷新
「Grande Utopia」は、‘W’サンドイッチコーンを初搭載した初代モデルが1995年に登場して以来、FOCALのフラグシップスピーカーとして君臨し続け、今回の「Grande Utopia EM Evo」で4世代目となる。従来モデルとなる第3世代「Grande Utopia EM」(2008年発売)では、φ40cm EM(励磁型)ウーファーを初搭載。Grande Utopia EM Evoはこれをベースに、TMDやNICなど以降10年間で同社が培った最新技術が投入された。
Grande Utopia EM Evoは、4ウェイ・バスレフ型のフロアスタンディングスピーカーで、外形寸法は654W×2,012H×880Dmmと、“高さ2m超え”の大型モデルとなる。質量は1台265kg。
ユニット構成は、φ27mm IAL2 ピュアベリリウム インバーテッド・ドーム・トゥイーターを1基、φ16.5cm パワーフラワー‘NIC’’TMD‘’W‘ミッドレンジを2基、φ27cmマルチフェライト ‘W’ミッドウーファーを1基、そしてφ40cmEM ‘W’ウーファーを1基搭載する。
旗艦モデルおよびStella Utopia EM Evoのみの特徴として挙げられるのが、ミッドレンジおよびミッドウーファーと筐体の接合部分に、MRR(Machined reinforcement rings)システムを採用した点だ。キャビネットに新設したアルミダイキャスト製フレームに、各ユニットを組み付けて強力に固定することで、剛性を高めて不要な振動を抑制。歪みを大幅に低減した精緻な再生能力を実現するとしている。エンクロージャーには最厚部5cmの頑強なMDFパネルを採用する。
ミッドレンジについては、新たにエッジ部に二重の円形リブを設けてユニットの不要な振動を抑える「TMD」を採用。ボイスコイルの近くに銅素材のファラーデーリングを配置して電流が流れ始めた際の磁界の乱れを防止する「NIC」と合わせることで、約50%の歪み低減効果を発揮。同ブランドでは「FOCAL史上最高のミッドレンジ」とアピールしている。
トゥイーターにはピュアベリリウム振動板を採用した、EVOシリーズ専用の砲弾型トゥイーター「IAL 2」を搭載。背圧を背面とサイドの3方向から効率的に減衰させるという特許構造により、ユニットを正確に動かして高い解像度と秀逸な応答特性を実現するとしている。
また、Grande Utopia EM Evoでは、トゥイーター部を中心とした上方部の角度調整も可能となっている。
ミッドウーファーにはマルチフェライトマグネットを採用しており、大口径ユニットも正確に駆動するとのこと。ウーファーは電磁石を用いて圧倒的な低域の再生周波数を実現しながら、高効率で共振周波数も低減するEM(励磁型)ウーファーを引き続き搭載。部屋の大きさに応じて6段階の低域調整も可能とのこと。
ミッドレンジ、ミッドウーファー、ウーファーにはFOCAL独自のWサンドイッチコーンを採用。航空機の内側にも使用される軽量なコア材ロハセルを、グラスファイバーでサンドウィッチした構造で、ケブラー素材の約20倍もの剛性を持つという。厚みを変えることによって3 - 16インチまで製造可能、レーザーカッティングで精密加工を施していることで高い真円性も実現するとしている。
ネットワークも改良、低域の吸音材の素材も見直しを図り、最適な量感と正確性を実現するとのこと。内部配線も一新、フランス製に変更した。これにより開発・生産から採用する部品も含めて全て「メイド・イン・フランス」で仕上げられるとのこと。
端子にはWBT製バイワイヤリング端子を装備。周波数特性は18Hz - 40KHz、インピーダンスは8Ω、出力音圧レベルは94dB。クロスオーバーは80Hz/220Hz/2,300Hz、推奨アンプ出力は150 - 1,500Wで、EMウーファー用専用電源「POWER SUPPLY AED75」を付属する。
■準旗艦機 Stella Utopia EM Evoと、コンパクトなDiablo Utopia Evoも
Stella Utopia EM Evoはφ27mm IAL2 ピュアベリリウム インバーテッド・ドーム・トゥイーターを1基、φ16.5cm パワーフラワー‘NIC’’TMD‘’W‘ミッドレンジを2基、φ33cmEM‘W’’ウーファーを1基搭載する、3ウェイ・バスレフ型フロアスタンディングタイプのスピーカー。
端子にはWBT製バイワイヤリング端子を装備。周波数特性は22Hz - 40KHz、インピーダンスは8Ω、出力音圧レベルは94dB。クロスオーバーは230Hz/2,200Hz、推奨アンプ出力は100 - 1,000Wで、EMウーファー用専用電源「POWER SUPPLY AED75」を付属する。外形寸法は553W×1,558H×830Dmm、質量は1台170kg。
Diablo Utopia Evoは2ウェイ・バスレフ型ブックシェルフタイプのスピーカーシステムで、UTOPIA III EVOシリーズのエントリーモデルにあたる。φ27mm IAL2 ピュアベリリウム インバーテッド・ドーム・トゥイーターを1基、φ16.5cm パワーフラワー‘W‘ミッドウーファーを1基搭載する。
上位2機種と異なるミッドウーファーを採用。花びら状に配された小型の強力なフェライトマグネットを用いた点が特徴で、リーケージフラックスにより歪の発生を防止するという。なお本機のユニット組み付けにはMRR技術は採用していない。
本機はWBT製の端子をシングル装備。周波数特性は44Hz - 40KHz、インピーダンスは8Ω、出力音圧レベルは89dB。クロスオーバーは2,200Hz、推奨アンプ出力は25 - 200W。外形寸法は258W×431H×427Dmm、質量は1台20kg。専用スタンド「Diablo Utopia Evo Stand」(価格¥240,000/税抜・ペア)も用意、高さは60cmでダークグレーカラーを採用する。
3機種とも本体カラーには、Black Lacquer(ブラック ラッカー)/Metallic Blue(メタリック ブルー)/Ash Grey(アッシュ グレイ・AG)/British Racing Green(ブリティッシュ レーシング グリーン)/Carrara White(カララ ホワイト)の5色をラインナップ。車の外装からインスパイアされたという塗装で、少しメタリックがかった外観に仕上げられている。