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公開日 2019/10/18 14:18
今年の栄冠に輝くモデルが、本日選出!

『オーディオ銘機賞2020』、審査会本日開催!― 2名の審査員長に聞く今年の展望

オーディオ編集部
その年の最も優れたモデルを選定し、オーディオ文化の向上とマーケットの活性化を目指し1978年に設立された『オーディオ銘機賞』。今年で41年目を数える本アワードの審査会が、本日2019年10月18日(金)に開催される。


そもそも、「オーディオ銘機賞」は、膨大な数の現行ピュアオーディオ・コンポーネント群の中から、卓抜した性能・革新の内容を持ち、しかもオーディオマインドにあふれ、今後のロングセラーおよびベストセラーが予想される、真の意味での「銘機」を選出することを趣旨としている。

長年にわたり、日々数多くのオーディオ機器に触れて評価/執筆活動を行っているオーディオ評論家諸氏に加え、エンドユーザーと日々ダイレクトに触れ合う販売店を流通側審査委員として迎え選定を行ってきた『オーディオ銘機賞』は、現在では数あるオーディオアワードのなかでもスタンダードアワードとして認知されるに至っている。

そんな『オーディオ銘機賞』は、今年も膨大なオーディオ製品がノミネートされた。そこから審査員同士の議論を経て、三賞「金賞」「銀賞」「銅賞」および「特別賞」、ジャンルごとの「オーディオ銘機賞」の受賞モデルが決定される。

本日の選考会に先立って、「オーディオ評論家」と「流通」、それぞを代表して2名の審査委員長に今年の全体的な動向を聞いた。

■オーディオ評論家側審査委員長 藤岡 誠 氏

オーディオ評論家側審査委員長 藤岡 誠 氏

今年は元号が改まって、令和第一回目の審査会ということになります。同時に主催である音元出版に新しく会長と社長となるなど、次なる時代へのスタートを切りました。この銘機賞もまた心機一転スタートするような気持ちで挑んでおります。

今年、オーディオ業界で気になったのは消費増税です。10%、つまり、消費者は購入したものに対して1割もの税金を支払うわけです。これは、特に高級オーディオ製品において大きな壁となったのではないでしょうか。私も個人的にメーカー様や販売店様にこの件につい「増税前の駆け込み需要はどうでしたか?」と、問い合わせてみたんです。やはり増税前での駆け込みは高級機を中心に多い傾向にあったようですが、このオーディオ銘機賞で優れた製品を選ぶことで、増税後となるこれからの市場も盛り上げていければと願っています。

それと、最近のオーディオ界の動向をいうと、従来からの「ピュアオーディオ」、昨今盛り上がる「アナログオーディオ」、そして「ハイレゾ対応」をうたう機器の増加が大きく挙げられると思います。これらの機能を同居させた製品も多く登場しているわけです。

従来であれば、「アナログのアンプにデジタルの機能を加える」といったことはあまりなかったことでしたが、近頃の製品ではこうしたアナログとデジタルの同居は当たり前になってきてます。これについて、私個人としては疑問に思っているところもあります。どちらかというと、王道で良い音を追求し続けているピュアオーディオ、それとアナログオーディオへもっと市場の感心を高めて行きたいと、常日頃内心では思っています。

■流通側審査委員長 森田正二氏(CAVIN大阪屋)

流通側審査委員長 森田正二氏(CAVIN大阪屋)

私は流通に関わる人間ですので、マーケットのサイドからお話をさせていただきたいと思います。この最近で目立つのは、アナログ関連の盛り上がりです。レコードプレーヤーやその関連商品が非常に充実してきて、また販売も活発になってきているというのは非常に強く感じております。各社からもハイエンドクラスの関連製品が以前にも増して多数が販売されてきていることに比例して、試聴会でもアナログレコードを使ったデモを行う会社様が目立ってきていると感じます。

その背景には、ユーザーの皆様がアナログが持つ独特の音を楽しまれていることはもちろんのこと、カートリッジやアクセサリーを使って得られる音の変化。アナログはそうした楽しみも体験しやすい傾向にありますから、そうしたオーディオの面白さそのものが見直されていることが、いまのアナログ人気につながっているのではと考えています。この動向は、今後も期待したいですね。

それともうひとつ、最近では素晴らしい技術やノウハウを投入したプリメインアンプの充実も見逃せません。今年も多くの新製品が各社から発表されましたが、今後もこのプリメインアンプの市場は盛り上がってくるのではないかと予想しています。

また、このプリメインアンプの充実は結果としてユーザーの皆様の買い替え需要にもつながり、いままで使っていたものが中古に出てくるのではないでしょうか。つまり、新品市場、中古市場ともにさらに活発になってくることで、オーディオの質そのものがアップしてくるのではないかと考えております。

もちろん、このジャンル以外にも実に多彩な製品が出てきており、その中から今年の『オーディオ銘機賞』の受賞モデルを選んで参ります。今年もかなり色々な意見が飛び交って、大変な審査会になるのではないかと思います。今まで以上にユーザーの皆様のご参考にしていただけるように鋭意審査を行いますので、ご期待いただければと思います。

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