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公開日 2020/06/11 10:20
受注を受けてから一台ずつカスタムメイド

ファンダメンタル、アンプ/電源を別筐体にしたブランド初のプリメイン「PA10」。120万円

編集部:杉山康介
ファンダメンタルは、ブランド初となるプリメインアンプ「PA10」の受注生産を7月1日より開始する。価格は1,200,000円(税抜)。

PA10

700VAのリングコアトロイダルトランスをアンプ部とは別筐体に搭載。アンプ内部における最も大きなノイズ/振動源である電源トランスを別筐体とすることにより、強力なレギュレーションの確保とともに高S/Nを実現。1,000μFのカスタムスリーブレスコンデンサを±各16個ずつ並列接続してケミコンブロックを構成し、アンプ部への給電に使用。強靭かつハイスピードなパワーサプライになっているとする。

電源トランス部を別筐体に分割

ラインアンプ「LA10」でも搭載している高精度・高音質オリジナルアッテネーターを搭載することでギャングエラーのない正確な音量調整を可能とするほか、プリメインならではの最短信号回路と相待って、小音量から大音量まで変わらないレスポンスと表現力を獲得したという。

電圧増幅部は、LA10で培ったディスクリート高速電流バッファアンプに超高精度カレントミラー回路を組み合わせ、抵抗2本の比率のみで増幅度を決定するというシンプルな対アース一段増幅回路を構成。高S/Nにより、音楽そのものだけでなく、録音環境や背景までも描き出すとのこと。

電流増幅段は、広帯域バイポーラトランジスタによる3段ダーリントン出力段を構成。最終段も特性の揃ったトランジスタを採用し、シングルプッシュプルで32W×2(8Ω)、 60W×2(4Ω)、92W×2(2Ω)の出力を実現。

電源バッファー部やカレントミラー回路など、各所でトランジスタの熱結合を図ることで、入出力のDC変動を極小にし、高い電流安定度を獲得。格段の電流バランスや放熱環境を綿密に設計したことにより、パワーONからのウォーミングアップ時間の短縮がなされている。

安定度の高いアンプ構成により、発振防止用コイルや出力に直接に挿入されるプロテクトリレーを排除。アンプ「MA10」にて開発した、事実上音質劣化のない実質の駆動力を高めるオリジナルプロテクト回路を搭載する。S/Nは125dBで入力インピーダンスは10kΩ、ゲイン22dB、周波数特性はDC〜1.6MHz。

アンプ部背面

電源トランス部背面

シャーシは同社のストレスフリーシャーシで、ビスやスパイク、スタッドまで非磁性化を図ることで磁気歪みを排除。外形寸法/質量はアンプ部が320W×120H×240Dmm/6.6kgで、電源部が20W×120H×285Dmm/11.2kg。本製品は一台ずつ受注を受けてからカスタムメイドされ、通常の生産では不可能な無極性部品の方向性管理も行われるとのこと。

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