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公開日 2017/04/11 19:09
「これ以上の遅れは不利益大きい」
東芝、監査法人のレビュー経ず決算発表。’16年第3四半期累計は5,325億円の赤字
編集部:小野佳希
東芝は、「これ以上第3四半期報告書の提出を遅らせることはステークホルダーに与える不利益が極めて大きいと判断した」として、決算発表に通常必要な監査法人による監査を経ずに2016年度第3四半期の決算を発表した。
監査法人を務めるPwCあらた有限責任監査法人は、外部弁護士事務所などを起用した東芝の監査委員会が行った、米ウエスチングハウスによるCB&Iストーン・アンド・ウェブスターの買収に関する一部経営者による不適切なプレッシャーの有無および会計への影響等にかかる調査について、監査法人としての評価が終わっていないと言及。このため、四半期レビューの結論を表明しないとした。
しかし、東芝では上記のように決算発表をこれ以上遅らせることはステークホルダーに不利益を与えるとして、四半期報告書を作成。通常の手続きとは異なるが、第3四半期の決算を発表した。
それによると、第3四半期連結累計期間(2016年4月〜12月)の売上高は前年同期比1,666億円減の3兆8,469億円で、営業損益は前年同期比3,444億円減となる5,970億円の損失。純損益では、前年同期に繰延税金資産の取り崩しを約3,000億円計上していたことから、前年同期比531億円減となる5,325億円の損失となった。
売上高については、「原子力半伝書建設子会社の新規連結や、メモリとHDDの増収があったものの、円高による影響や、構造改革によるパソコン・テレビの事業規模縮小の影響もあった」と説明している。
営業損益についても「賞与減額等の緊急対策もあり、原子力発電システム以外のほぼ全ての事業において、対前年同期で改善し、特にメモリについては利益率の改善が進み、営業利益率16%を達成したものの、原子力発電システムののれんの減損損失7,166億円を計上したことによるもの」としている。
なお、同社では「当社事業は、巨額損失の原因となった海外原子力事業を除き、概ね順調に推移している」と説明。海外原子力事業については、ウェスチングハウスが米国連邦破産法に基づく再生手続の申し立てを行ったため東芝の連結対象から除外されていることを改めて説明した。
また、財務状態改善に向けて2016年度に約1,600億円の保有資産売却を行うとともに、役員の報酬返上や役職者の給与減額、社員の賞与減額、諸手当・日当の削減などの緊急対策も行ったと言及。メモリ事業の譲渡先選定を進めていることなども含め、「このような施策の実施に加え、メモリ事業の事業価値をも考慮すれば、実質的には十分な財務基盤を保持しているものと考える」としている。
なお、2016年度通期の決算については5月中旬には内容を公表する予定だとしている。
監査法人を務めるPwCあらた有限責任監査法人は、外部弁護士事務所などを起用した東芝の監査委員会が行った、米ウエスチングハウスによるCB&Iストーン・アンド・ウェブスターの買収に関する一部経営者による不適切なプレッシャーの有無および会計への影響等にかかる調査について、監査法人としての評価が終わっていないと言及。このため、四半期レビューの結論を表明しないとした。
しかし、東芝では上記のように決算発表をこれ以上遅らせることはステークホルダーに不利益を与えるとして、四半期報告書を作成。通常の手続きとは異なるが、第3四半期の決算を発表した。
それによると、第3四半期連結累計期間(2016年4月〜12月)の売上高は前年同期比1,666億円減の3兆8,469億円で、営業損益は前年同期比3,444億円減となる5,970億円の損失。純損益では、前年同期に繰延税金資産の取り崩しを約3,000億円計上していたことから、前年同期比531億円減となる5,325億円の損失となった。
売上高については、「原子力半伝書建設子会社の新規連結や、メモリとHDDの増収があったものの、円高による影響や、構造改革によるパソコン・テレビの事業規模縮小の影響もあった」と説明している。
営業損益についても「賞与減額等の緊急対策もあり、原子力発電システム以外のほぼ全ての事業において、対前年同期で改善し、特にメモリについては利益率の改善が進み、営業利益率16%を達成したものの、原子力発電システムののれんの減損損失7,166億円を計上したことによるもの」としている。
なお、同社では「当社事業は、巨額損失の原因となった海外原子力事業を除き、概ね順調に推移している」と説明。海外原子力事業については、ウェスチングハウスが米国連邦破産法に基づく再生手続の申し立てを行ったため東芝の連結対象から除外されていることを改めて説明した。
また、財務状態改善に向けて2016年度に約1,600億円の保有資産売却を行うとともに、役員の報酬返上や役職者の給与減額、社員の賞与減額、諸手当・日当の削減などの緊急対策も行ったと言及。メモリ事業の譲渡先選定を進めていることなども含め、「このような施策の実施に加え、メモリ事業の事業価値をも考慮すれば、実質的には十分な財務基盤を保持しているものと考える」としている。
なお、2016年度通期の決算については5月中旬には内容を公表する予定だとしている。