JVCケンウッドは、同社家庭用ビデオカメラ“Everio”（エブリオ）シリーズ初の4K撮影対応モデル“Everio R”「GZ-RY980」を2月中旬に発売する。オープン価格だが10万円前後での実売が予想される。

本体のみで「防水」「防塵」「耐衝撃」「耐低温」に対応する「QUAD PROOF（クワッド・プルーフ）」機能を備えたEverio Rシリーズの新モデルで、上記のように同社家庭用ビデオカメラとして初めて4Kに対応。IPX8/IPX6相当の防水性能と、IP5X相当の防塵性能に加え、1.5メートルの耐衝撃性能と-10℃の耐低温性能を装備している。CESで海外発表されたモデル（関連ニュース）の国内投入が明らかになった格好だ。

なお、防水性能は水深5mで1時間の撮影を実現するとともに、浅瀬でのシュノーケリングなどを想定し、新たに水深1mで4時間の撮影にも対応。また、野外での撮影で汚れた際は、本体を流水で洗うこともできる。

本体にHDDなどのメモリー容量を内蔵せず、撮影したファイルはSDカードに記録する方式を採用。SDカードスロットを2基備え、SDカード2枚で、最大約28時間の長時間4K記録が行える。

また、片方のカードの容量がいっぱいになったら自動的にもう一方のカードに切り替わり撮影できる連続記録に対応。加えて、2枚のカードに同じ映像を記録する同時記録(HD モードのみ対応)にも対応し、撮ってすぐにその場で家族や友人などとデータの受け渡しを行うなどといったことにも活用できる。

4Kモードで連続撮影約4.5時間を、HDモードで連続撮影約5.5時間を実現する大容量バッテリーを内蔵。また、市販のモバイルバッテリーを接続して充電することもできる。さらに、本機内蔵バッテリーから、スマートフォンへの給電にも対応している。

新開発の「JVC 4K GTレンズ」と、新画像処理エンジン「FALCONBRID 4K」を搭載。レンズは同社独自のGTレンズを、4K解像度に対応させるため、より精度を高め、高画質化とともに広角29.9mmも実現させた。画像処理エンジン「FALCONBRID 4K」では、4Kの膨大なデータを高速処理し、美しい映像を実現すると同時に、低消費電力化も両立したという。

レンズは光学10倍、デジタル200倍ズームで、HD撮影時にはダイナミック18倍ズーム機能も利用可能。撮像素子は総画素数1,891万画素の裏面照射CMOSセンサーを搭載している。手ぶれ補正は電子式を採用し、HDモード時はパワードアクティブモードも利用できる。

4K動画は、最大約70MbpsのQuickTime(.MOV)記録方式を採用。3,840×2,160、30p/24p撮影が行える。音声はリニアPCM記録で、独自の高音質化技術「K2 TECHNOLOGY」を搭載している。

4K動画から、約800万画素の静止画切り出しが可能。そのほか、4Kタイムラプス撮影、フルHDスローモーション撮影などにも対応している。そのほか4K関連では、4K動画編集に対応するPCアプリケーション「CyberLink PowerDirector」を無償ダウンロード提供する。

Wi-Fiは内蔵しないが、本体に無線LANアダプター端子(USB-HOST)を装備。別売の無線LANアダプター(ドングル)の装着により、スマートフォンやタブレット、PCから、ビューリモコン機能の使用、静止画転送やライブストリーミング(最大フルHD)再生が行える。

同社では、ドングル仕様によって通信環境の進化に柔軟に対応できるだけでなく、サイズによってはアダプターを挿したまま背面の端子カバーを閉めることができるため、無線機能使用時もQUAD PROOF性能を維持できるとアピールしている。

液晶モニターには、偏光板を搭載した「反射低減液晶モニター」を採用。アウトドアなどの明るい環境下での視認性を向上させ、まぶしい日差しの下でも、被写体がはっきり見えるよう配慮している。

ホールド感と安定感に優れるという、特許出願中である独自のY字型形状のグリップベルトを採用。また、水分がしみこみにくい表面加工と乾きやすい素材を採用することで、快適な撮影を楽しむことができるようにも配慮している。