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公開日 2018/03/23 17:19
作曲は多保孝一
小倉唯コラボ「AK70 MKII」に完全新曲がプリインストール決定。本人にその印象を聞いた
編集部:押野 由宇
アユートは、Astell&Kern「AK70 MKII」と声優・小倉唯さんのコラボモデル「AK70 MKII Yui Ogura Edition」を500台限定で発売する(関連ニュース)。価格はオープンだが、直販サイトでは89,980円で販売される。
この「AK70 MKII Yui Ogura Edition」は、デザインを小倉唯さん完全監修のもと、小倉さんの実姉でもあるイラストレーター sakittyartさんが描き下ろした点が特徴。そしてこの度、新たな発表として、録り下ろしの新曲がプリインストールされることが明らかとなった。
楽曲のタイトルは「Brand-New-Road」。この完全新作を作曲したのは多保孝一氏。Superflyのメインソングライター/アレンジャーとして活動を行ったのち、多数のアーティストをプロデュースする人気音楽プロデューサーだ。
「Brand-New-Road」のサンプリングレート/bit数は192kHz/24bitのハイレゾスペック。作詞はSally#Cinnamon氏、ベースアレンジは多保氏が、ピアノ&ストリングスアレンジは坂部剛氏が行っている。
今回、この「AK70 MKII Yui Ogura Edition」および「Brand-New-Road」について、小倉さんと多保氏のお二人にインタビューする機会を得た。以下に、その内容をお届けしたい。
Q.今回のコラボのお話を聞いた時、どんな気持ちでしたか?
小倉さん:コラボできることが嬉しい反面、一緒に作っていくということで、失礼のないように頑張りたいな、という気持ちでした。昔、CDデビューすることだって夢にも思わなかったのに、自分の音楽プレーヤーが出るなんて!
デザインも私仕様というのは、本当に光栄です。自由にできる、ということを聞いたときに、「お姉ちゃんに協力してもらおう」とひらめいて、私からご提案しました。デザインについては実家に帰ったときに、家族で意見を出し合ったので、姉妹というよりか、小倉家監修みたいな(笑)。姉妹の絆も深まったと思います!
多保さんにも素敵な楽曲を作っていただいたり、たくさんの人に手を貸していただくことで、いつもとは違った世界を表現できたらという思いで取り組みました。
Q.楽曲の依頼が来たとき、小倉さんに対してどういう印象をお持ちになりましたか?
多保氏:お話をいただいてからライブ映像を拝見したんですが、ファンの熱気に包まれて大きな会場で歌う小倉さんを観た時に、「こういう曲にしよう」というイメージがすぐに浮かんだんです。ステージ上の小倉さんの大きなスケール感と、包み込むような母性的なものを感じる曲を目指そうと思いました。
Q.そんな楽曲を最初に聴いたときの印象は?
小倉さん:感動しました! 自分が普段聴く曲と、歌う曲は似て反するものだったりすることがあるのですが、この「Brand-New-Road」は自分の聴く曲に近くて、それにチャレンジできるのが嬉しかったです。曲が素晴らしすぎて、どこまで表現できるのか、本当に自分が声をあてていいのか心配になるくらい(笑)。でも、「楽しみながら歌うのが一番だな」と思いながら、レコーディングに挑みました。
Q.実際に収録してみて、いかがでしたか?
多保氏:僕の楽曲はメロディのリズムにクセがあるみたいで、歌う方が苦労されることが多いんです。でも小倉さんはすぐ自分のものにして、とにかく「レコーディングが順調だった」というのが印象的です。あと、レコーディングの時が初対面だったのですが、それでも小倉さんが僕のディレクションを信頼してくれていることが伝わってきて、僕もその信頼に応えなくては、という気持ちになりました。結果、イメージを凌駕する出来上がりで、嬉しかったです。楽しいレコーディングでした。
小倉さん:多保さんは雲の上の人というイメージがあって、緊張していたんです。でも多保さんがフレンドリーにコミュニケーションを取ってくれたので、多保さんの優しさに後押しされて、リラックスできました。波長が合うというのか、ディレクションも感覚的にすっと自分のなかに入ってきて、歌えば歌うほどたくさんの発見ができるレコーディングになりました。
出来上がった曲を聴いたら、多保さんも母性と仰っていたように、愛があふれると言うか、神聖な空気もありつつ、胸を打たれるような強さが感じられました。新しい自分に会えたような感覚で、1人では踏み出せなかったところを開拓してもらって、自分の新しい可能性を感じさせていただいたという気持ちです。
Q.この楽曲はハイレゾでプリインストールされますが、制作時にそれを意識しましたか?
多保氏:はい。ハイレゾが一番映えるのは生楽器だと思うので、それが映えるようにアレンジしています。最初は打ち込みで作っていたんですが、途中でアプローチをかえて、生のストリングスとピアノを大事なサビにドンと置いて、楽曲的に広がるような展開とともに、ハイレゾ的にも美味しい倍音などが聴こえるように設計しました。
例えばサビで、ピアノをリズミカルに刻んでいるんですが、そこではペダルを踏んでいるんです。本当はペダルを踏まない方がリズミカルに聴こえやすく、ペダルを踏むと音が伸びてアタックが聴こえにくくなるんですが、ハイレゾではアタックで出るパーカッシブな倍音もちゃんと聴こえてくる。それを想定して、あえて踏むことを選びました。ストリングスも、坂部さんがハイレゾを意識して弦のラインなどを考えてくれたんだろうな、と感じます。
Q.「特にここ」という楽曲の聴きどころは?
多保氏:もちろん、一番は小倉さんの歌声です。コーラスも幾重にも重なっているので、そこもポイントですね。バックだとシンセサイザーのプラック(pluck)という音から始まって、サビまでそのままシンセサイザーが引っ張っていくんですが、サビからはアコースティックな生の楽器に切り替わる。世界をパッと変えて、雲が晴れて希望の光がさしてくるようなイメージにしているので、そこもぜひ聴いていただきたいです。
小倉さん:自分名義の曲を歌う時は、どこまでその曲を自分のものにできるか、自分の声を使って、どこまで自分を出せるかを、難しいですが意識しています。それで、この曲について「主人公にはどんな背景があるんだろう、どういう世界観なんだろう」と考えてみると、「より等身大の私に近いんだな」って感じました。ですので、いつもとはちょっと違った声色だったり、「こういう風に道がひらけるんだ」といった希望の表現に、注目してもらえたら嬉しいです。
Q.「AK70 MKII」を聴いてみての印象は?
小倉さん:レコーディングの際に良い環境で聴かせていただいたりしているんですが、そういう音楽を録るような環境で聴く音質、というくらい、声の質感などが高いクオリティで聴こえました。
多保氏:まず解像度の高さと、上も下も伸びやかなレンジの広さに驚きました。見えすぎると疲れたりすることもありますが、見えるけど心地よい。小倉さんの声も、高い周波数の帯域のところがキラッと光る曲になっているんですが、その部分が特にきらびやかに聴こえると思います。もう、手放せないですね(笑)
小倉さん:あらためて、小倉唯コラボではありますが、自分だけではなく、本当にたくさんの人に協力していただいて完成した作品になっています。楽曲も、これを聴くことで人生観が広がるような、それくらい深みのあるものになっていると思います。私のファンという方だけでなく、音楽が好きという方にも、ぜひ手にとっていただけたら嬉しいです!
この「AK70 MKII Yui Ogura Edition」は、デザインを小倉唯さん完全監修のもと、小倉さんの実姉でもあるイラストレーター sakittyartさんが描き下ろした点が特徴。そしてこの度、新たな発表として、録り下ろしの新曲がプリインストールされることが明らかとなった。
楽曲のタイトルは「Brand-New-Road」。この完全新作を作曲したのは多保孝一氏。Superflyのメインソングライター/アレンジャーとして活動を行ったのち、多数のアーティストをプロデュースする人気音楽プロデューサーだ。
「Brand-New-Road」のサンプリングレート/bit数は192kHz/24bitのハイレゾスペック。作詞はSally#Cinnamon氏、ベースアレンジは多保氏が、ピアノ&ストリングスアレンジは坂部剛氏が行っている。
今回、この「AK70 MKII Yui Ogura Edition」および「Brand-New-Road」について、小倉さんと多保氏のお二人にインタビューする機会を得た。以下に、その内容をお届けしたい。
Q.今回のコラボのお話を聞いた時、どんな気持ちでしたか?
小倉さん:コラボできることが嬉しい反面、一緒に作っていくということで、失礼のないように頑張りたいな、という気持ちでした。昔、CDデビューすることだって夢にも思わなかったのに、自分の音楽プレーヤーが出るなんて!
デザインも私仕様というのは、本当に光栄です。自由にできる、ということを聞いたときに、「お姉ちゃんに協力してもらおう」とひらめいて、私からご提案しました。デザインについては実家に帰ったときに、家族で意見を出し合ったので、姉妹というよりか、小倉家監修みたいな(笑)。姉妹の絆も深まったと思います!
多保さんにも素敵な楽曲を作っていただいたり、たくさんの人に手を貸していただくことで、いつもとは違った世界を表現できたらという思いで取り組みました。
Q.楽曲の依頼が来たとき、小倉さんに対してどういう印象をお持ちになりましたか?
多保氏:お話をいただいてからライブ映像を拝見したんですが、ファンの熱気に包まれて大きな会場で歌う小倉さんを観た時に、「こういう曲にしよう」というイメージがすぐに浮かんだんです。ステージ上の小倉さんの大きなスケール感と、包み込むような母性的なものを感じる曲を目指そうと思いました。
Q.そんな楽曲を最初に聴いたときの印象は?
小倉さん:感動しました! 自分が普段聴く曲と、歌う曲は似て反するものだったりすることがあるのですが、この「Brand-New-Road」は自分の聴く曲に近くて、それにチャレンジできるのが嬉しかったです。曲が素晴らしすぎて、どこまで表現できるのか、本当に自分が声をあてていいのか心配になるくらい(笑)。でも、「楽しみながら歌うのが一番だな」と思いながら、レコーディングに挑みました。
Q.実際に収録してみて、いかがでしたか?
多保氏:僕の楽曲はメロディのリズムにクセがあるみたいで、歌う方が苦労されることが多いんです。でも小倉さんはすぐ自分のものにして、とにかく「レコーディングが順調だった」というのが印象的です。あと、レコーディングの時が初対面だったのですが、それでも小倉さんが僕のディレクションを信頼してくれていることが伝わってきて、僕もその信頼に応えなくては、という気持ちになりました。結果、イメージを凌駕する出来上がりで、嬉しかったです。楽しいレコーディングでした。
小倉さん:多保さんは雲の上の人というイメージがあって、緊張していたんです。でも多保さんがフレンドリーにコミュニケーションを取ってくれたので、多保さんの優しさに後押しされて、リラックスできました。波長が合うというのか、ディレクションも感覚的にすっと自分のなかに入ってきて、歌えば歌うほどたくさんの発見ができるレコーディングになりました。
出来上がった曲を聴いたら、多保さんも母性と仰っていたように、愛があふれると言うか、神聖な空気もありつつ、胸を打たれるような強さが感じられました。新しい自分に会えたような感覚で、1人では踏み出せなかったところを開拓してもらって、自分の新しい可能性を感じさせていただいたという気持ちです。
Q.この楽曲はハイレゾでプリインストールされますが、制作時にそれを意識しましたか?
多保氏:はい。ハイレゾが一番映えるのは生楽器だと思うので、それが映えるようにアレンジしています。最初は打ち込みで作っていたんですが、途中でアプローチをかえて、生のストリングスとピアノを大事なサビにドンと置いて、楽曲的に広がるような展開とともに、ハイレゾ的にも美味しい倍音などが聴こえるように設計しました。
例えばサビで、ピアノをリズミカルに刻んでいるんですが、そこではペダルを踏んでいるんです。本当はペダルを踏まない方がリズミカルに聴こえやすく、ペダルを踏むと音が伸びてアタックが聴こえにくくなるんですが、ハイレゾではアタックで出るパーカッシブな倍音もちゃんと聴こえてくる。それを想定して、あえて踏むことを選びました。ストリングスも、坂部さんがハイレゾを意識して弦のラインなどを考えてくれたんだろうな、と感じます。
Q.「特にここ」という楽曲の聴きどころは?
多保氏:もちろん、一番は小倉さんの歌声です。コーラスも幾重にも重なっているので、そこもポイントですね。バックだとシンセサイザーのプラック(pluck)という音から始まって、サビまでそのままシンセサイザーが引っ張っていくんですが、サビからはアコースティックな生の楽器に切り替わる。世界をパッと変えて、雲が晴れて希望の光がさしてくるようなイメージにしているので、そこもぜひ聴いていただきたいです。
小倉さん:自分名義の曲を歌う時は、どこまでその曲を自分のものにできるか、自分の声を使って、どこまで自分を出せるかを、難しいですが意識しています。それで、この曲について「主人公にはどんな背景があるんだろう、どういう世界観なんだろう」と考えてみると、「より等身大の私に近いんだな」って感じました。ですので、いつもとはちょっと違った声色だったり、「こういう風に道がひらけるんだ」といった希望の表現に、注目してもらえたら嬉しいです。
Q.「AK70 MKII」を聴いてみての印象は?
小倉さん:レコーディングの際に良い環境で聴かせていただいたりしているんですが、そういう音楽を録るような環境で聴く音質、というくらい、声の質感などが高いクオリティで聴こえました。
多保氏:まず解像度の高さと、上も下も伸びやかなレンジの広さに驚きました。見えすぎると疲れたりすることもありますが、見えるけど心地よい。小倉さんの声も、高い周波数の帯域のところがキラッと光る曲になっているんですが、その部分が特にきらびやかに聴こえると思います。もう、手放せないですね(笑)
小倉さん:あらためて、小倉唯コラボではありますが、自分だけではなく、本当にたくさんの人に協力していただいて完成した作品になっています。楽曲も、これを聴くことで人生観が広がるような、それくらい深みのあるものになっていると思います。私のファンという方だけでなく、音楽が好きという方にも、ぜひ手にとっていただけたら嬉しいです!
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