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公開日 2019/07/17 20:30
8K対応検査機器も
<4K・8K映像技術展>ニコン「Z 6」による4K・12bit RAW出力デモ/エイム、8K対応光ケーブル
編集部:小澤貴信
「第2回 4K・8K映像技術展」が東京ビックサイト・青海展示棟にて本日7月17日から19日まで開催されている。本記事では、ニコンやエイム電子のブースなどの模様をお伝えする。
ニコンは、現在開発中という、フルサイズ・ミラーレス一眼カメラ「Z 6/Z 7」で12bit RAW動画を撮影するシステムを紹介。会場では、Z 6で撮影した4K/30p/12bitのRAW動画を、ATOMOSのモニター&レコーダー「NINJA」(12bit RAW動画入力が可能な試作機。ニコンと共同開発中)へ出力して録画するというデモを行った。出力はProRes RAWで行われる。
同社はこのシステムを「撮影現場で写真と動画の両方を求められるワンマンオペレーションのハイブリッドフォトグラファーへの提案」としており、シネマクオリティのワークフローとカラーグレーディングが可能だとしている。
12bit RAWで撮影するメリットも改めて聞いてみた。現在ミラーレス一眼カメラなど写真撮影をメインとしたカメラで動画撮影を行う場合、10bitまでの対応が一般的だという。しかし、10bitでは、空や自動車の流線型のボディといった繊細な階調を備える被写体を撮影すると、階調が破綻してしまうという。このような対象の階調描写を正確に行うためには12bitが必要であり、プロの現場からも12bitのスペックが求められているとのこと。
さらにRAWで撮影することで、当然ながらポストプロダクションにおける高度なカラーグレーディングが可能になる。ブースではカラーグレーディングのデモも行われ、その優れた効果や映像表現がアピールされた。
Z 6を利用した今回のシステムでは、実売27万円(ボディ)というミラーレス一眼カメラとNINJAを組み合わせて12bit RAWを撮影したが、シネマカメラで12bit RAWを撮影するとなると機材は何百万円という規模になる。Z 6で撮影する場合、オートISO感度やオートフォーカスを選択しての撮影も可能だ。フルフレームセンサーを用いてRAW撮影を行う画質的なメリットも、改めてアピールされていた。
このようなメリットもあり、この12bit RAW出力は今年1月に初披露されて以来、大きな反響も得ているという。Z 6/Z 7の12bit RAW出力はアップデートでの対応となるが、時期については今後1〜2ヶ月程度でアナウンスされるのではないかとのことだった。
同じニコンのブースでは参考出展として、遠隔オペレーションライブ配信のデモも行われていた。これは手元のPCで撮影・録音・編集・配信といったプロセスの一括管理・作業を可能にしたソリューションとのこと。このシステムでは同社カメラ「COOLPIX P1000」をカメラコントロールエンコーダ(試作機)から遠隔コントロール。さらにこのカメラコントロールエンコーダが動画のエンコードやライブ配信までを担う。非常に小規模な構成でライブ配信が行えることもメリットだという。
エイム電子のブースでは、8K伝送に最適という、U-SDI対応 光伝送ケーブルが出展された。産業用カメラなどの放送機器において、従来方式では8Kの伝送には同軸コネクターでは128本必要だったところを、U-SDI(Ultrahigh-definition Signal/Data Interface)により、光ケーブル1本で伝送可能になると紹介されている。
ケーブル部には、MT24芯フェルール・OM3ファイバーを使用。端子部にはBNCロック機構付きコネクターを用いている。今後、放送機器などの業務用向けとしての展開が想定されているとのことだ。
他にも、8K映像を最大100m伝送可能というHDMI2.1ケーブルとDisplayPort1.4ケーブルを出展。HDMI2.1ケーブルは8K/30p 4:4:4(48Gbps)に対応、DisplayPort1.4ケーブルは8K/30p 4:4:4(32.4Gbps)の伝送に対応する。
いずれのケーブルも光ファイバーと銅線のハイブリッド構造を採用。CEC・ARCにも対応する(HECは非対応)。長さは10mから100mをラインナップする。
電子計測器や各種検査・計測システムを手がける台湾メーカー Chromaの日本法人クロマジャパンは、8K対応ビデオパターンジェネレーター「MODEL 2238」、8K対応フラットパネルディスプレイテスター「MODEL 2918」などを出展した。
ビデオパターンジェネレーターは、アッセンブリ済みのテレビやモニターに対して最大8K解像度のテストパターン信号を出力する。信号モジュールを最大4つ搭載可能となっている。ディスプレイテスターは、アッセンブリ前の液晶パネルモジュール向けの検査システム。信号モジュールと電源モジュールを分離構造としていて、必要な検査条件に対して柔軟かつ拡張的に対応することができるとする。いずれも国内の有名テレビ/ディスプレイメーカーの工場に納入され、各種検査で用いられているとのことだ。
ニコンは、現在開発中という、フルサイズ・ミラーレス一眼カメラ「Z 6/Z 7」で12bit RAW動画を撮影するシステムを紹介。会場では、Z 6で撮影した4K/30p/12bitのRAW動画を、ATOMOSのモニター&レコーダー「NINJA」(12bit RAW動画入力が可能な試作機。ニコンと共同開発中)へ出力して録画するというデモを行った。出力はProRes RAWで行われる。
同社はこのシステムを「撮影現場で写真と動画の両方を求められるワンマンオペレーションのハイブリッドフォトグラファーへの提案」としており、シネマクオリティのワークフローとカラーグレーディングが可能だとしている。
12bit RAWで撮影するメリットも改めて聞いてみた。現在ミラーレス一眼カメラなど写真撮影をメインとしたカメラで動画撮影を行う場合、10bitまでの対応が一般的だという。しかし、10bitでは、空や自動車の流線型のボディといった繊細な階調を備える被写体を撮影すると、階調が破綻してしまうという。このような対象の階調描写を正確に行うためには12bitが必要であり、プロの現場からも12bitのスペックが求められているとのこと。
さらにRAWで撮影することで、当然ながらポストプロダクションにおける高度なカラーグレーディングが可能になる。ブースではカラーグレーディングのデモも行われ、その優れた効果や映像表現がアピールされた。
Z 6を利用した今回のシステムでは、実売27万円(ボディ)というミラーレス一眼カメラとNINJAを組み合わせて12bit RAWを撮影したが、シネマカメラで12bit RAWを撮影するとなると機材は何百万円という規模になる。Z 6で撮影する場合、オートISO感度やオートフォーカスを選択しての撮影も可能だ。フルフレームセンサーを用いてRAW撮影を行う画質的なメリットも、改めてアピールされていた。
このようなメリットもあり、この12bit RAW出力は今年1月に初披露されて以来、大きな反響も得ているという。Z 6/Z 7の12bit RAW出力はアップデートでの対応となるが、時期については今後1〜2ヶ月程度でアナウンスされるのではないかとのことだった。
同じニコンのブースでは参考出展として、遠隔オペレーションライブ配信のデモも行われていた。これは手元のPCで撮影・録音・編集・配信といったプロセスの一括管理・作業を可能にしたソリューションとのこと。このシステムでは同社カメラ「COOLPIX P1000」をカメラコントロールエンコーダ(試作機)から遠隔コントロール。さらにこのカメラコントロールエンコーダが動画のエンコードやライブ配信までを担う。非常に小規模な構成でライブ配信が行えることもメリットだという。
エイム電子のブースでは、8K伝送に最適という、U-SDI対応 光伝送ケーブルが出展された。産業用カメラなどの放送機器において、従来方式では8Kの伝送には同軸コネクターでは128本必要だったところを、U-SDI(Ultrahigh-definition Signal/Data Interface)により、光ケーブル1本で伝送可能になると紹介されている。
ケーブル部には、MT24芯フェルール・OM3ファイバーを使用。端子部にはBNCロック機構付きコネクターを用いている。今後、放送機器などの業務用向けとしての展開が想定されているとのことだ。
他にも、8K映像を最大100m伝送可能というHDMI2.1ケーブルとDisplayPort1.4ケーブルを出展。HDMI2.1ケーブルは8K/30p 4:4:4(48Gbps)に対応、DisplayPort1.4ケーブルは8K/30p 4:4:4(32.4Gbps)の伝送に対応する。
いずれのケーブルも光ファイバーと銅線のハイブリッド構造を採用。CEC・ARCにも対応する(HECは非対応)。長さは10mから100mをラインナップする。
電子計測器や各種検査・計測システムを手がける台湾メーカー Chromaの日本法人クロマジャパンは、8K対応ビデオパターンジェネレーター「MODEL 2238」、8K対応フラットパネルディスプレイテスター「MODEL 2918」などを出展した。
ビデオパターンジェネレーターは、アッセンブリ済みのテレビやモニターに対して最大8K解像度のテストパターン信号を出力する。信号モジュールを最大4つ搭載可能となっている。ディスプレイテスターは、アッセンブリ前の液晶パネルモジュール向けの検査システム。信号モジュールと電源モジュールを分離構造としていて、必要な検査条件に対して柔軟かつ拡張的に対応することができるとする。いずれも国内の有名テレビ/ディスプレイメーカーの工場に納入され、各種検査で用いられているとのことだ。