ニュース
HOME > ニュース > AV&ホームシアターニュース
公開日 2024/10/29 13:02
縦型4台/横型3台/グリッド型3台での展示に対応
ソニー、空間ディスプレイをアップデート。マルチディスプレイで最大4台組み合わせ可能
編集部:長濱行太朗
ソニーは、“空間再現ディスプレイ(Spatial Reality Display)” 「ELF-SR1」「ELF-SR2」のアップデート「SDK2.4.0」を10月29日にリリースする。価格は無料としている。本稿では、アップデートの詳細、ならびにメディア説明会のレポートをお届けする。
ELF-SR1は2020年10月、ELF-SR2は2023年6月にそれぞれ発売された、ソニーの空間再現ディスプレイ。特別なメガネやヘッドセットを使うことなく、高精細の3DCGを裸眼で見ることができることが特徴だ。ビジネスシーンにおいて、プロダクトデザインの立体的な確認のほか、ショールームや美術館などでのディスプレイ展示、店頭などでの立体サイネージといった導入が進んでいる。
高精細な3DCGの裸眼視聴を可能とした技術として、水平/垂直/奥行方向に関しても左右の目の位置をリアルタイムで把握する「リアルタイムセンシング技術」をはじめ、ユーザーの目の位置情報をもとに光源映像を生成する「リアルタイム映像生成アルゴリズム」、リアルタイムに生成した映像を左右の目に届ける「マイクロオプティカルレンズ」といった映像技術を採用している。
今回のアップデートでは、複数の空間再現ディスプレイを組み合わせ使用する「マルチディスプレイ設定」、定量的な効果測定を可能とする「視聴者ログ取得機能」に対応。加えて、アプリケーション対応を強化している。
「マルチディスプレイ設定」は、“より大画面で立体映像を見たい” という声を反映しているとのこと。人物など縦長のコンテンツに最適な「縦型」、ワイドに広がる建築物などのコンテンツに適した「横型」、最大約55型相当の画面表示で大きなオブジェクトと相性がよい「グリッド型」といった、3種類の展示が可能となった。
組み合わせられる台数は、縦型が最大4台、横型が最大3台、グリッド型が4台(2台×2列)としている。縦型と横型で組み合わせられる台数が異なる理由として、「横に4台繋げた場合一番端の空間再現ディスプレイのセンサーから顔を認識しにくい角度と距離になってしまうので、最大3台としている」と説明する。
また、縦型やグリッド型の設置は、2024年3月のアップデートにてELF-SR2が対応した、壁掛けや什器埋め込みなどディスプレイを90度垂直に立てて設置しても立体感が得られる「垂直展示」とも親和性が高いと解説する。
デモでは、縦型配置によるヘッドホンのディスプレイや、三菱重工がCCUS(CO2回収/貯留/利用)に関連する大規模展示会で実際に活用したグリッド型展示が披露された。また、メタバースイベント「VketReal2024 Summer」にて、(株)HIKKYが「イマーシブストア」と「3D on 2D広告」として使用した垂直展示の実例も再現された。
視聴者数や視聴時間をデータ化して保存できる「視聴者ログ取得機能」では、視線認識センサーが検知した範囲による概算値を記録することが可能だ。視聴者数は視線認識センサーがユーザーの顔検出を行った数値、試聴時間は視線認識センサーがユーザーの顔を検知してから検出が終了するまでの時間の数値としている。なお本機能を使用する場合は、ログを取得している旨を掲示するなどして視聴者の同意を得る必要がある。
アプリケーション対応については、バーチャルリアリティ/拡張現実のオープンプラットフォーム「OpenXR」対応強化をはじめ、ゲームエンジン「Unreal Engine 5.4」「Unity Plugin DX12」の対応を実現し、またその他動作などの細かい部分においても改善を図ったという。
同社では、空間再現ディスプレイが現在までさまざまな案件で利用されていることをアピール。アシックスではシューズの3Dモデルを確認できる店頭サイネージとして、国立西洋美術館では歴史的価値のある建築物のデータをレーザースキャナーでキャプチャしたデータを見せる展示として使われたことを紹介する。
そのほかにも、CADやBIMを複数人で確認できるNTTの “NTT XR Collaboration” や、千葉銀行での技術展示、スタイルポートのデジタルツイン・プラットフォーム『ROOV.space』との連携、イベント『初音ミク「マジカルミライ」10th Anniversary』TOKYOなど、活躍の場が着実に広がっているとし、この度のアップデートによりますます活用用途が拡大するとした。
ELF-SR1は2020年10月、ELF-SR2は2023年6月にそれぞれ発売された、ソニーの空間再現ディスプレイ。特別なメガネやヘッドセットを使うことなく、高精細の3DCGを裸眼で見ることができることが特徴だ。ビジネスシーンにおいて、プロダクトデザインの立体的な確認のほか、ショールームや美術館などでのディスプレイ展示、店頭などでの立体サイネージといった導入が進んでいる。
高精細な3DCGの裸眼視聴を可能とした技術として、水平/垂直/奥行方向に関しても左右の目の位置をリアルタイムで把握する「リアルタイムセンシング技術」をはじめ、ユーザーの目の位置情報をもとに光源映像を生成する「リアルタイム映像生成アルゴリズム」、リアルタイムに生成した映像を左右の目に届ける「マイクロオプティカルレンズ」といった映像技術を採用している。
今回のアップデートでは、複数の空間再現ディスプレイを組み合わせ使用する「マルチディスプレイ設定」、定量的な効果測定を可能とする「視聴者ログ取得機能」に対応。加えて、アプリケーション対応を強化している。
「マルチディスプレイ設定」は、“より大画面で立体映像を見たい” という声を反映しているとのこと。人物など縦長のコンテンツに最適な「縦型」、ワイドに広がる建築物などのコンテンツに適した「横型」、最大約55型相当の画面表示で大きなオブジェクトと相性がよい「グリッド型」といった、3種類の展示が可能となった。
組み合わせられる台数は、縦型が最大4台、横型が最大3台、グリッド型が4台(2台×2列)としている。縦型と横型で組み合わせられる台数が異なる理由として、「横に4台繋げた場合一番端の空間再現ディスプレイのセンサーから顔を認識しにくい角度と距離になってしまうので、最大3台としている」と説明する。
また、縦型やグリッド型の設置は、2024年3月のアップデートにてELF-SR2が対応した、壁掛けや什器埋め込みなどディスプレイを90度垂直に立てて設置しても立体感が得られる「垂直展示」とも親和性が高いと解説する。
デモでは、縦型配置によるヘッドホンのディスプレイや、三菱重工がCCUS(CO2回収/貯留/利用)に関連する大規模展示会で実際に活用したグリッド型展示が披露された。また、メタバースイベント「VketReal2024 Summer」にて、(株)HIKKYが「イマーシブストア」と「3D on 2D広告」として使用した垂直展示の実例も再現された。
視聴者数や視聴時間をデータ化して保存できる「視聴者ログ取得機能」では、視線認識センサーが検知した範囲による概算値を記録することが可能だ。視聴者数は視線認識センサーがユーザーの顔検出を行った数値、試聴時間は視線認識センサーがユーザーの顔を検知してから検出が終了するまでの時間の数値としている。なお本機能を使用する場合は、ログを取得している旨を掲示するなどして視聴者の同意を得る必要がある。
アプリケーション対応については、バーチャルリアリティ/拡張現実のオープンプラットフォーム「OpenXR」対応強化をはじめ、ゲームエンジン「Unreal Engine 5.4」「Unity Plugin DX12」の対応を実現し、またその他動作などの細かい部分においても改善を図ったという。
同社では、空間再現ディスプレイが現在までさまざまな案件で利用されていることをアピール。アシックスではシューズの3Dモデルを確認できる店頭サイネージとして、国立西洋美術館では歴史的価値のある建築物のデータをレーザースキャナーでキャプチャしたデータを見せる展示として使われたことを紹介する。
そのほかにも、CADやBIMを複数人で確認できるNTTの “NTT XR Collaboration” や、千葉銀行での技術展示、スタイルポートのデジタルツイン・プラットフォーム『ROOV.space』との連携、イベント『初音ミク「マジカルミライ」10th Anniversary』TOKYOなど、活躍の場が着実に広がっているとし、この度のアップデートによりますます活用用途が拡大するとした。