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公開日 2018/04/25 18:40
約15分でドラクエの世界を丸々体験!
ルーラの感覚も再現!『ドラゴンクエストVR』でゾーマ討伐を先行体験してきた
編集部:川田菜月
バンダイナムコアミューズメントは、東京・新宿にある『VR ZONE SHINJUKU』(関連ニュース)の新アクティビティとして、スクウェア・エニックスと共同開発した『ドラゴンクエストVR』を4月27日(金)から稼働する(関連ニュース)。予約は特設サイトより4月20日(金)から開始している。同社は4月25日(水)・26日(木)の2日間にプレス向け特別取材会を開催、一般公開に先駆けてドラクエVRを体験することができた。
『ドラゴンクエストVR』は、人気ゲームソフト“ドラゴンクエスト”シリーズを題材としたVRアクティビティ。主に「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」をベースとしたストーリー展開で、国王から命を受けて大魔王ゾーマを倒しに行くという内容になっており、「草原」「山ろく」「ゾーマ城」からなる3つのステージに分かれている。
ゲーム時間は約15分ほどで、施設内の20m×12mのアリーナにて行われる。価格は3,200円(別途、施設入場料800円が必要)、予約はチケット販売システム「Funity(ファニティ)」、もしくはファミリーマート設置の「Famiポート」にて行う。
参加者は、戦士2名/僧侶1名/魔法使い1名の4人一組でパーティーを組み、専用開発された剣や杖、盾の装置を装備して冒険を始める。なお、ひとりなどで参加する場合はそうしたプレーヤー同士が会場で4名のパーティーとして協力することになる。また「全員戦士でパーティーを組む」などのようなことはできない。HP/MP表示はなし、敵からの攻撃に1回当たるとダメージを受け瀕死状態(VR画面は彩度が下がる)となり、2回当たると戦闘不能になる。
戦士は盾による防御と剣による攻撃が可能で、魔法は使えない。魔法使いはメラ、ヒャドの攻撃呪文による遠隔攻撃と、戦士の攻撃力が倍になるバイキルトが使用可能。バイキルトを使うと映像内で剣の大きさが変わり射程距離が伸びるので、途中で現れるゴーレムやラスボスのゾーマ戦など、大きなモンスターと戦う際に役立った。
なお、僧侶は攻撃はできないが、回復呪文のホイミと復活呪文のザオリクが使えるため、戦士や魔法使いがゲームオーバーとなっても蘇らせることができる。魔法使いと僧侶は防御力が弱いため、戦士が先頭に立って守りながらストーリーを進めていく。
最初にエントリーシートにそれぞれ名前/身長/言語(日本語、英語、中国語から選択)/プレイするキャラクターの性別/利き手を記入、担当者にプレイ方法の説明を受けてスタートする。
筆者は「戦士」を選択して参加。まずはPCを積んだバックパックを背負い、VRゴーグルとマイク付きヘッドホン、そして盾と剣または杖を装着する。剣の装備品は、斬り心地や反動のフィードバック装置などを搭載しながら小型化を図ったとのことだが、振り回すには若干重ため。ゴーグル内に広がるVRの世界では立派な剣を装備していた。なおこれらの装備品は約10kgとのこと。特に戦士は剣を振り回すので運動量が多く、終わったあとには軽くスポーツしたような気分だった。
ストーリーは「国王の間」に4人が招集された状態から始まる。視界がホワイトアウトして城の音楽が流れ始めると、周囲に仲間、目の前に国王が現れ、そこで大魔王・ゾーマ討伐の命を受ける。プレイ時には案内役としてホイミスライムの「ホミリー」が各場面でサポートしてくれる。場面転換は視界がホワイトアウト、そして曲が流れ始めると次の場面に移り変わるという流れ。曲が流れ始めるタイミングなども開発時にこだわったポイントだという。
続いて「草原」に移動すると、スライムやドラキーなどゲームでおなじみのモンスターが現れる。実際に攻撃を加えると、モンスターを斬る感触が剣を持つ手に伝わってくる。剣の振り方やモンスターによって斬り心地は変えているとのことだが、開発者インタビューでは「斬り心地の違いが分かってしまうより、VRの世界に没入して分からないくらい自然な体験を目指した」と語っており、実際敵を倒すことに必死であまり覚えていないほど没入できたと実感した。
場面転換の際に使ったのが移動呪文の「ルーラ」。なんとも言えない感覚だったが、ルーラ感がしっかりあった(ように思う)。次のステージは「山ろく」、新たなモンスターとしてさまようよろい、キメラ、ゴーレムなども出現した。特にキメラは飛行したまま近づいてこない上にメラミで攻撃してくるため、戦士では剣が届かず、魔法使いのメラ/ヒャドを駆使して遠隔攻撃する必要がある。また途中で「メタルスライムがあらわれた!」のだが、やはり圧倒的スピードで逃げられてしまった。このステージをクリアすると「旅の扉」が出現し、最後のステージ「ゾーマ城」へ移動する。
「ゾーマ城」では大魔王・ゾーマを目の前に大苦戦を強いられる。途中ドラクエIIIの勇者も登場するなどして壮大な戦いが繰り広げられ、討伐に成功すると場面は国王の間に変わって終了となる。筆者は「さくせんは“ガンガンいこうぜ”で」と宣言していたこともあり前に出て戦うことに集中していたが、他の3人のメンバーは「バイキルトかけて!」「ホイミください!」など声を掛け合っており、連携の大切さを実感した。
体験後、開発者であるバンダイナムコの小山 順一朗氏(コヤ所長)、田宮 幸春氏(タミヤ室長)、?野 孝正氏の3名にお話を伺った。ドラクエVRは、バンダイナムコとスクウェア・エニックスが共同で開発しており、60人以上のプロジェクトメンバーが集って制作したという。主にVR設計をバンダイナムコが、ドラクエの世界観構築をスクエニ側が担当している。
開発では「本当にドラクエの世界に入ったらどうなるのか?」というコンセプトの元、実際に体感することを重視したとしており、例えば魔法使いが魔法を使う際、メラ/ヒャド/バイキルトの使い分けの仕方などは視界の中では一切表示されず、「実際にやってみて分かる、体験することの楽しみを提供したい」と語った。
ストーリー構成では、「約15分の体験でドラクエの世界を丸々体験できるような内容を目指した」としており、ルーラでの移動や、国王から命を受けるシーンから始まり、最後にまた国王の御前のシーンで終わるという流れも、「ゲームの世界観を再現するためにこだわったポイント」とのこと。サウンドもドラクエIIIの音楽を使用している。
特に大変だったポイントとしては、「ルーラの感覚など、誰も体験したことのないドラクエの世界をどのようにして再現するか、ディスカッションを重ねて制作した」と語る。なお、本アクティビティではVRヘッドセットに「HTC VIVE」を使用。使用するPCとの連携対応が間に合わなかったため、今回のタイミングでVIVE PROは使用しないとのこと。
実際体験してみて、目の前に現れるモンスターの実体感や、草原や山ろくといったフィールドの様子など、「ドラクエに、入ろう」というキャッチコピーを実感できたように思う。また、役割分担をして仲間を守りながら4人で戦いを進めていくため、終わった後には、えも言われぬ連帯感、仲間意識が芽生えていた。興味のある方、ドラクエファンの方は是非体験してみてもらいたい。
(c)ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
(c)BANDAI NAMCO Amusement Inc.
『ドラゴンクエストVR』は、人気ゲームソフト“ドラゴンクエスト”シリーズを題材としたVRアクティビティ。主に「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」をベースとしたストーリー展開で、国王から命を受けて大魔王ゾーマを倒しに行くという内容になっており、「草原」「山ろく」「ゾーマ城」からなる3つのステージに分かれている。
ゲーム時間は約15分ほどで、施設内の20m×12mのアリーナにて行われる。価格は3,200円(別途、施設入場料800円が必要)、予約はチケット販売システム「Funity(ファニティ)」、もしくはファミリーマート設置の「Famiポート」にて行う。
参加者は、戦士2名/僧侶1名/魔法使い1名の4人一組でパーティーを組み、専用開発された剣や杖、盾の装置を装備して冒険を始める。なお、ひとりなどで参加する場合はそうしたプレーヤー同士が会場で4名のパーティーとして協力することになる。また「全員戦士でパーティーを組む」などのようなことはできない。HP/MP表示はなし、敵からの攻撃に1回当たるとダメージを受け瀕死状態(VR画面は彩度が下がる)となり、2回当たると戦闘不能になる。
戦士は盾による防御と剣による攻撃が可能で、魔法は使えない。魔法使いはメラ、ヒャドの攻撃呪文による遠隔攻撃と、戦士の攻撃力が倍になるバイキルトが使用可能。バイキルトを使うと映像内で剣の大きさが変わり射程距離が伸びるので、途中で現れるゴーレムやラスボスのゾーマ戦など、大きなモンスターと戦う際に役立った。
なお、僧侶は攻撃はできないが、回復呪文のホイミと復活呪文のザオリクが使えるため、戦士や魔法使いがゲームオーバーとなっても蘇らせることができる。魔法使いと僧侶は防御力が弱いため、戦士が先頭に立って守りながらストーリーを進めていく。
最初にエントリーシートにそれぞれ名前/身長/言語(日本語、英語、中国語から選択)/プレイするキャラクターの性別/利き手を記入、担当者にプレイ方法の説明を受けてスタートする。
筆者は「戦士」を選択して参加。まずはPCを積んだバックパックを背負い、VRゴーグルとマイク付きヘッドホン、そして盾と剣または杖を装着する。剣の装備品は、斬り心地や反動のフィードバック装置などを搭載しながら小型化を図ったとのことだが、振り回すには若干重ため。ゴーグル内に広がるVRの世界では立派な剣を装備していた。なおこれらの装備品は約10kgとのこと。特に戦士は剣を振り回すので運動量が多く、終わったあとには軽くスポーツしたような気分だった。
ストーリーは「国王の間」に4人が招集された状態から始まる。視界がホワイトアウトして城の音楽が流れ始めると、周囲に仲間、目の前に国王が現れ、そこで大魔王・ゾーマ討伐の命を受ける。プレイ時には案内役としてホイミスライムの「ホミリー」が各場面でサポートしてくれる。場面転換は視界がホワイトアウト、そして曲が流れ始めると次の場面に移り変わるという流れ。曲が流れ始めるタイミングなども開発時にこだわったポイントだという。
続いて「草原」に移動すると、スライムやドラキーなどゲームでおなじみのモンスターが現れる。実際に攻撃を加えると、モンスターを斬る感触が剣を持つ手に伝わってくる。剣の振り方やモンスターによって斬り心地は変えているとのことだが、開発者インタビューでは「斬り心地の違いが分かってしまうより、VRの世界に没入して分からないくらい自然な体験を目指した」と語っており、実際敵を倒すことに必死であまり覚えていないほど没入できたと実感した。
場面転換の際に使ったのが移動呪文の「ルーラ」。なんとも言えない感覚だったが、ルーラ感がしっかりあった(ように思う)。次のステージは「山ろく」、新たなモンスターとしてさまようよろい、キメラ、ゴーレムなども出現した。特にキメラは飛行したまま近づいてこない上にメラミで攻撃してくるため、戦士では剣が届かず、魔法使いのメラ/ヒャドを駆使して遠隔攻撃する必要がある。また途中で「メタルスライムがあらわれた!」のだが、やはり圧倒的スピードで逃げられてしまった。このステージをクリアすると「旅の扉」が出現し、最後のステージ「ゾーマ城」へ移動する。
「ゾーマ城」では大魔王・ゾーマを目の前に大苦戦を強いられる。途中ドラクエIIIの勇者も登場するなどして壮大な戦いが繰り広げられ、討伐に成功すると場面は国王の間に変わって終了となる。筆者は「さくせんは“ガンガンいこうぜ”で」と宣言していたこともあり前に出て戦うことに集中していたが、他の3人のメンバーは「バイキルトかけて!」「ホイミください!」など声を掛け合っており、連携の大切さを実感した。
体験後、開発者であるバンダイナムコの小山 順一朗氏(コヤ所長)、田宮 幸春氏(タミヤ室長)、?野 孝正氏の3名にお話を伺った。ドラクエVRは、バンダイナムコとスクウェア・エニックスが共同で開発しており、60人以上のプロジェクトメンバーが集って制作したという。主にVR設計をバンダイナムコが、ドラクエの世界観構築をスクエニ側が担当している。
開発では「本当にドラクエの世界に入ったらどうなるのか?」というコンセプトの元、実際に体感することを重視したとしており、例えば魔法使いが魔法を使う際、メラ/ヒャド/バイキルトの使い分けの仕方などは視界の中では一切表示されず、「実際にやってみて分かる、体験することの楽しみを提供したい」と語った。
ストーリー構成では、「約15分の体験でドラクエの世界を丸々体験できるような内容を目指した」としており、ルーラでの移動や、国王から命を受けるシーンから始まり、最後にまた国王の御前のシーンで終わるという流れも、「ゲームの世界観を再現するためにこだわったポイント」とのこと。サウンドもドラクエIIIの音楽を使用している。
特に大変だったポイントとしては、「ルーラの感覚など、誰も体験したことのないドラクエの世界をどのようにして再現するか、ディスカッションを重ねて制作した」と語る。なお、本アクティビティではVRヘッドセットに「HTC VIVE」を使用。使用するPCとの連携対応が間に合わなかったため、今回のタイミングでVIVE PROは使用しないとのこと。
実際体験してみて、目の前に現れるモンスターの実体感や、草原や山ろくといったフィールドの様子など、「ドラクエに、入ろう」というキャッチコピーを実感できたように思う。また、役割分担をして仲間を守りながら4人で戦いを進めていくため、終わった後には、えも言われぬ連帯感、仲間意識が芽生えていた。興味のある方、ドラクエファンの方は是非体験してみてもらいたい。
(c)ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
(c)BANDAI NAMCO Amusement Inc.
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