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公開日 2023/06/20 14:09
ahamo向け光回線プランも登場
ドコモ、新料金プラン発表。月0.5GB/550円から使える「irumo」/無制限もカバーする“全部入り”「eximo」
編集部:川田菜月
NTTドコモは、新料金プラン「irumo」「eximo」を発表した。また、ahamoユーザー向けの光回線プラン「ahamo光」も登場する。いずれのプランも7月1日より提供開始する。
このたびドコモから、“ユーザーの要望に応える今の時代にあったプラン” として、「irumo(イルモ)」「eximo(エクシモ)」が登場。「irumo」はデータ利用量が少なく低廉な料金を求めるユーザー向け、「eximo」は小容量から無制限のデータ利用まで多様なニーズをカバーし、ahamoと合わせてドコモの料金プランとして提供する。
irumoは、「スマホ代を少しでも安く抑えたい、かつドコモのサポートを受けたい」というユーザーニーズを受けて誕生した新プラン。その名称には「あなたにiru(要る、必要とされる)」「あなたのそばにiru(いる)」という意味が込められているという。
月間利用可能データ量は「0.5GB」「3GB」「6GB」「9GB」から選択可能。0.5GBの場合は月額550円で利用できる(価格は全て税込)。
なお、irumo自体は5Gの料金プランだが、月のデータ量を0.5GBとした場合には、常時「4G」通信となり、5Gネットワークは利用できない。また通信速度は送受信最大3Mbps。将来的には5G対応も検討しているとのこと。
3GBは2,167円/月、6GBは2,827円/月、9GBは3,377円/月。この3つのデータ容量を選択した場合、dカードお支払割(-187円/月)、ドコモ光セット割またはhome 5G セット割(-1,100円/月)が適用可能で、3GBの場合は月額880円で利用できるようになる。なお、みんなドコモ割についてはカウント対象となるが、割引は適用されない。
利用可能データ量を超過した場合の通信速度は、0.5GBの場合が送受信時最大128kbps、3GB/6GB/9GBの場合は送受信時最大300kbpsとなる。国内通話料は一律で22円/30秒。
キャリアメールは付帯せずオプション扱い(月330円)になるなど、低価格の実現のためにサービス内容が絞られたかたちとなっている。
契約手続きはドコモショップ店頭、ドコモのオンライン窓口、そして新設するirumo専用サイトなどで対応する。また、irumo提供開始に合わせて、現在NTTレゾナント提供の「OCNモバイルONE」は、2023年6月26日にエコノミーMVNOとしての取り扱いを終了する。
eximoは、現在提供するギガホ/ギガライト(5G向け含む)に代わる新プラン。月間利用可能データ量1GBまでは4,565円/月、1GB超から3GBまでは5,665円/月、3GB超は7,315円/月の三段階制で、シンプルなワンプラン設計となる。なお従来プラン(5Gギガホ プレミア、ギガホ プレミア、5Gギガライト、ギガライト)契約中の場合はそのまま継続して利用も可能。
ここに、dカードお支払割(-187円/月)、みんなドコモ割(最大-1,100円/月)、ドコモ光セット割またはhome 5G セット割(-1,100円/月)を適用することで、1GBまでは2,178円/月、1GB超から3GBまでは3,278円/月、3GB超は4,928円/月で利用可能となる。
ファミリー割引やドコモショップの店頭サポートにも対応。毎月サービス利用料の最大25%をdポイントで還元する既存サービス「爆アゲ セレクション」なども提供される。国内通話料は一律で22円/30秒、ファミリー割引利用の場合、家族間の通話は無料となる。
eximoの名称には、「お客さまの期待をエクシードする(exceed:超える)スペックで、あらゆるニーズに応える」「料金、サポートなどあらゆる面において上質なcustomer experience(顧客体験)を提供する」という意味が込められている。
irumo、eximoともに、音声オプションとして、国内通話無料の「かけ放題オプション」(月1,980円)、5分以内の通話が無料となる「5分通話無料オプション」(月880円)を用意。2つの音声オプションいずれかを契約すると、有料サービスの「留守番電話」「キャッチホン」を月額料金分割引(実質無料)で使うことができる。
また、店頭での設定サポートは一部有料となり、たとえば初期設定サポート(データ移行)は2,200円/回、アプリ設定サポ―トは1,650円/回、その他設定に関するいくつかのサポートは1,100円/回が発生する。
「ahamo光」は、光ブロードバンドサービス「ドコモ光」のahamo契約者向けISP一体型の光回線プラン。これによりahamoとセットで、インターネット接続サービスと最大1Gbpsの高速通信を使い放題で利用できるようになる。
月額費用は、2年定期契約の場合、マンションタイプで3,630円、戸建タイプが4,950円。定期契約なしの場合は、マンションタイプが4,730円、戸建タイプが6,600円となる。受付やアフターサポートはahamo同様にウェブのみとなる。
なお、これまで展開してきたエコノミーMVNOも引き続き提供する。
NTTドコモは本日2023年6月20日に記者発表会を開催、発表した新プランの詳細について説明が行われた。
最初に(株)NTTドコモ・営業戦略部長 山本明宏氏が登壇。ドコモの料金戦略の全体像と狙いを語った。
これまでドコモは料金プランとして、2019年に「ギガホ」「ギガライト」を登場させ、これらは2021年に「ギガホプレミア」へと進化。同年に月20GB/2,970円で使える「ahamo」を発表、2022年には大容量オプション「ahamo 大盛り」(80GB/1,980円)を提供開始し、現在の料金プランとなっている。
そのベースになっているのは “3層戦略” 。ユーザーのライフスタイルに合わせて、データ容量の小容量から無制限までカバーし、フルサポートを受けられる「Premier」、シンプルなワンプランかつ手続きをすべてオンライン化することでコスパ重視の「ahamo」、そして小容量かつ低廉な料金設定の「Economy」の3つのコンセプトで展開してきたと説明する。
このうち「Premier」「ahamo」はドコモとして提供、「Economy」向けにはエントリーMVNOでカバーしてきた。ahamoは特にZ世代を中心に支持を集め、Premierとahamoに該当するドコモの中大容量プランは、年々契約者数を増やしているとのこと。具体的には、2021年度から2022年度にかけて約20%増加、その数は1,200万を突破したという。
また、コロナ禍の影響で社会や生活様式が大きく変化し、リモートワークのようなスタイルも当たり前となり、同時に5Gの普及にともなって、よりリッチなサービスやコンテンツを、データ容量を気にせずに楽しみたいという要望も大きいのだという。
一方で、データ利用が少ないユーザーからは「もっとおトクに使いたい」「ドコモショップでサポートを受けたい」という声が多く上がっていたという。また、最近の物価上昇を受けて、スマホ料金をもっと抑えたい、低価格に使いたいと考えるユーザーも多くいる。
こうした多様化するユーザーニーズに対し、ahamoと、新登場の「irumo」「eximo」を合わせた3つの料金プラン体制とすることで、「全てのお客様にぴったりな選択肢を提供」すると説明する。
特に「これまで十分に応えられていなかった」とする、小容量のユーザー向けには、価格を抑えつつドコモとしてサポートも提供するirumoの登場によってカバーできるとし、価格に加え、「特色ある料金プランを求める方には引き続きエコノミーMVNOの提供で応えていく」と語った。
ちなみに、新プランの名称については、ahamoに続き「モ」で終わる名前になっている。名付け方については「それぞれのプランに込められた思いと、プラン内容を体現するような名前であり、ドコモらしさを感じられるよう “モ” という表現も統一した」とのことだ。
続いて、NTTレゾナント(株)パーソナルサービス事業部・担当課長の木藤暢俊氏が、irumoについて紹介。登場背景には記録的な物価高が続く日本の現状を挙げ、「家計を圧迫する環境にあり、スマホ代を安くしたいという声は大きい」と説明する。
また、スマホユーザーのうち約半数が3GB未満の小容量ユーザーであり、スマホ利用が年齢問わず広がった今、通話メインであったり、Wi-Fiを併用してスマホを使う人など、通信プランに多くのデータ容量を求めないユーザーも多くなっていると語る。
ドコモでは上述の通り、そうした小容量ユーザー向けに対してはエコノミーMVNOでカバーしてきた。ユーザーから一定の支持がある一方で、“ドコモとして提供する小容量プラン” を求める声も多いことから、irumoが誕生した。
irumoでは、「スマホ代に、納得感を」をコンセプトに掲げ、小容量利用/価格重視のユーザー向けに提供。「モバイルとWi-Fiを使い分けながら利用する人や、多くのデータを使わないからお得に使いたいというシニア層など、いまよりもっとスマホを安くしたい方」におすすめしたいと語る。
irumoのポイントは3つあるとし、ドコモのサービスを併用した割引を適用することで、3GB/880円を実現した「価格」の面と、使い方に合わせての0.5GBから9GBまでの選択肢を提供する「データ量」の面、そして「サポート」だとする。
サポートの面では、オンライン完結のahamoとは異なり、全国のドコモショップやコールセンターなどに対応していることを挙げる。価格は抑えたいが、店頭でのサポートも受けたいというニーズを、irumoでカバーしていくという。
一方でeximoは、スマホ通信のヘビーユーザー向け大容量サービスとして展開。新料金プランの中で最も充実度の高い「フルサポート」プランとなっている。
スマホでの動画サービスやオンラインゲームの利用が増加する中、上述のとおり、ドコモの中大容量プラン契約数は増えており、今年スタートした「Lemino」「爆上げセレクション」といったサービスも好評で、外出先でも動画などを思い切り楽しみたいユーザーは多いのだという。
また、スマホ利用に不安のある方や、家族で利用するユーザーにとっては、「ドコモからサポートを受けたい」「家族でお得に使いたい」「使いこなせるようになりたい」という意見も。
さらに、毎月のデータ利用量が変動してもプランは変えたくない、シンプルでわかりやすい料金プランがいいという、料金設定に対する要望もあり、幅広く対応できる “全部入り” プランが必要だと考えた。
eximoでは「様々な利用スタイルのユーザーに対して、手厚いサポートを提供する、シンプルなワンプラン設計」が特徴で、階段制とすることでデータ利用料に応じて料金が決まる。ドコモ光などサービスとのセット割が幅広く適用されるため、活用することで最大でも月額4,928円で利用できるのだ。
さらに、サポート体制は最も充実している。各種手続きや基本操作、店頭サポートなどが無料で受けられるため、安心して利用できるとアピール。これまで提供してきた価値に加え、爆上げセレクションや若年層向けキャンペーンなど、「スマホの魅力をより高める価値」もプラスして、eximoで提供していくとした。
今回発表された新たな料金体制について、山本氏は「安心のサポート、信頼のサービスをぜひご利用いただきたいという思いで用意」した、“ドコモの答え” だと力を込める。
「ユーザーの声に応え続けるという思いで、新料金戦略を考えてきた。新プランの登場により、通信事業の更なる成長を目指すとともに、ユーザーに選ばれ続けるドコモでありたいと考えている」とし、「これからも “こんなドコモを待っていた” と感じてもらえるよう、ユーザの声に応え続けていく」と締めくくった。
質疑応答では多くの質問が上がり、特にNTTレゾナントとの吸収合併と同時に新プランが登場することで、これまでNTTレゾナントが提供してきた「OCNモバイルONE」の今後の展開、その代替となりうるirumoのサービス内容に注目が集まった。
合併により、各OCNサービスやNTTレゾナントが展開するコンシューマーサービスなど、今後は全てドコモとして提供・対応する。OCNモバイルONEは新規受付を終了、合わせて、インターネットサービスのOCNやOCN光についても同様に終了となる。なお、インターネットサービスは、「ドコモ光 タイプA」に対応したプロバイダとして、新たに「OCN インターネット」が7/1より提供される。
OCNモバイルONEの既存ユーザーについては、7月以降も利用できるようサービスは提供する。しかし、もともと同サービスはNTTコミュニケーションからドコモ、ドコモからNTTレゾナントへと移り、またドコモに戻るという形になり、「取引形態として同状況を永続的に続けるのは好ましくないと考えている」とし、今後、OCNモバイルONEのユーザーには、irumoをはじめ他プランへの移行を「積極的に案内していく」とした。
特に料金形態が近いのはirumoだ。ただ、irumoは最安が0.5GB/550円、3GBでは割引適用で880円となり、現状のOCNモバイルONEの3GBプラン/990円より安くなるように見えるが、ドコモサービスとの併用割引がない場合は、2,167円/月と2倍近い価格となっている。
このような状況で、OCNモバイルONEのユーザーに移行を促すとしているが、「これまで1,000円前後の価格で利用してきたユーザーからすると厳しいと感じるのではないか」と、プラン設計に関する質問が上がった。
ドコモの回答としては、「今回、“ドコモとしてのプラン” であることにこだわった」とし、irumoのメリットとして、ドコモならではのさまざまなサービスやサポートが利用できることを強調。「OCNモバイルONEのユーザーに対しては、無理にプラン変更をさせることはしないが、ドコモならではの魅力をしっかりアピールし、アナウンスしていく」とした。
また、新料金体制について「オプションなど各プランで異なっており、やや煩雑に感じる」という声も上がった。これについて同社は、まずeximoは、「従来のギガホプレミアムなどのユーザーは、eximoを推奨。フルサポートプランとして、店頭中心にこれまで同様にサポート提供をしていく」と説明。
irumoは「一部機能を絞りつつ低価格化を実現。ahamo同様に専用サイトで受付も行うため、ネットリテラシーの高い方にも使っていただけるプランになると思う。一方でコストを意識する、利用の多くない方、シニア層もターゲット」だとし、ユーザーの利用状況に合わせて選んでもらえるよう、店頭でわかりやすい説明やサポートを徹底していくとした。
また、irumoのプラン条件が多いという指摘には「ドコモショップでの案内や、ウェブサイトを通じた通知など、きちんと周知できるように準備している」と説明。もともと新規ユーザー獲得も狙ったプランでもあるが、既存ユーザーにも低容量で安いプランを求める方が多いことから、「しっかりそういう方々にも提案していきたい」と語った。
また、“ドコモとして” の少容量/低価格プランが登場した背景には、エコノミーMVNOのユーザーの声、ドコモからポートアウトしたユーザーの声があるという。「“ドコモのサービスやサポートを受けられる、ドコモとしての低価格プランを出して欲しい” という意見がとても多かった。低価格プランの提供ができていないことを要因とした、小容量ユーザーのポートアウトも実際にあった」という。
irumoの提供によりユーザーニーズをカバーし、ポートアウトしたところの強化を図っていくとし、合わせて契約者数の増加を目指すとともに、eximoのメリットである大容量/充実サポートという「より快適な使い心地」も積極的にアピールして、ARPU(1契約あたりの売上をあらわす指標)の伸長も目指すとした。
低価格なプランというのは他社含め様々あるが、多くが店頭での対面サービスをなくしてオンライン化したり機能を絞ることで実現されているかと思う。便利な部分もあるが、そうしたサポートの簡素化に不安を持つユーザーも多く、今回の発表では「ドコモならではのサービスが求められている」ことが強調されていた。「ドコモはユーザーの声に応え続ける」と語られたように、新料金プランの展開においては、ドコモだからこその安心感を盤石の体制で提供していくことが望まれる。
このたびドコモから、“ユーザーの要望に応える今の時代にあったプラン” として、「irumo(イルモ)」「eximo(エクシモ)」が登場。「irumo」はデータ利用量が少なく低廉な料金を求めるユーザー向け、「eximo」は小容量から無制限のデータ利用まで多様なニーズをカバーし、ahamoと合わせてドコモの料金プランとして提供する。
irumoは、「スマホ代を少しでも安く抑えたい、かつドコモのサポートを受けたい」というユーザーニーズを受けて誕生した新プラン。その名称には「あなたにiru(要る、必要とされる)」「あなたのそばにiru(いる)」という意味が込められているという。
月間利用可能データ量は「0.5GB」「3GB」「6GB」「9GB」から選択可能。0.5GBの場合は月額550円で利用できる(価格は全て税込)。
なお、irumo自体は5Gの料金プランだが、月のデータ量を0.5GBとした場合には、常時「4G」通信となり、5Gネットワークは利用できない。また通信速度は送受信最大3Mbps。将来的には5G対応も検討しているとのこと。
3GBは2,167円/月、6GBは2,827円/月、9GBは3,377円/月。この3つのデータ容量を選択した場合、dカードお支払割(-187円/月)、ドコモ光セット割またはhome 5G セット割(-1,100円/月)が適用可能で、3GBの場合は月額880円で利用できるようになる。なお、みんなドコモ割についてはカウント対象となるが、割引は適用されない。
利用可能データ量を超過した場合の通信速度は、0.5GBの場合が送受信時最大128kbps、3GB/6GB/9GBの場合は送受信時最大300kbpsとなる。国内通話料は一律で22円/30秒。
キャリアメールは付帯せずオプション扱い(月330円)になるなど、低価格の実現のためにサービス内容が絞られたかたちとなっている。
契約手続きはドコモショップ店頭、ドコモのオンライン窓口、そして新設するirumo専用サイトなどで対応する。また、irumo提供開始に合わせて、現在NTTレゾナント提供の「OCNモバイルONE」は、2023年6月26日にエコノミーMVNOとしての取り扱いを終了する。
eximoは、現在提供するギガホ/ギガライト(5G向け含む)に代わる新プラン。月間利用可能データ量1GBまでは4,565円/月、1GB超から3GBまでは5,665円/月、3GB超は7,315円/月の三段階制で、シンプルなワンプラン設計となる。なお従来プラン(5Gギガホ プレミア、ギガホ プレミア、5Gギガライト、ギガライト)契約中の場合はそのまま継続して利用も可能。
ここに、dカードお支払割(-187円/月)、みんなドコモ割(最大-1,100円/月)、ドコモ光セット割またはhome 5G セット割(-1,100円/月)を適用することで、1GBまでは2,178円/月、1GB超から3GBまでは3,278円/月、3GB超は4,928円/月で利用可能となる。
ファミリー割引やドコモショップの店頭サポートにも対応。毎月サービス利用料の最大25%をdポイントで還元する既存サービス「爆アゲ セレクション」なども提供される。国内通話料は一律で22円/30秒、ファミリー割引利用の場合、家族間の通話は無料となる。
eximoの名称には、「お客さまの期待をエクシードする(exceed:超える)スペックで、あらゆるニーズに応える」「料金、サポートなどあらゆる面において上質なcustomer experience(顧客体験)を提供する」という意味が込められている。
irumo、eximoともに、音声オプションとして、国内通話無料の「かけ放題オプション」(月1,980円)、5分以内の通話が無料となる「5分通話無料オプション」(月880円)を用意。2つの音声オプションいずれかを契約すると、有料サービスの「留守番電話」「キャッチホン」を月額料金分割引(実質無料)で使うことができる。
また、店頭での設定サポートは一部有料となり、たとえば初期設定サポート(データ移行)は2,200円/回、アプリ設定サポ―トは1,650円/回、その他設定に関するいくつかのサポートは1,100円/回が発生する。
「ahamo光」は、光ブロードバンドサービス「ドコモ光」のahamo契約者向けISP一体型の光回線プラン。これによりahamoとセットで、インターネット接続サービスと最大1Gbpsの高速通信を使い放題で利用できるようになる。
月額費用は、2年定期契約の場合、マンションタイプで3,630円、戸建タイプが4,950円。定期契約なしの場合は、マンションタイプが4,730円、戸建タイプが6,600円となる。受付やアフターサポートはahamo同様にウェブのみとなる。
なお、これまで展開してきたエコノミーMVNOも引き続き提供する。
“ドコモとして” 展開する低価格プラン「irumo」、背景にはユーザーからの声
NTTドコモは本日2023年6月20日に記者発表会を開催、発表した新プランの詳細について説明が行われた。
最初に(株)NTTドコモ・営業戦略部長 山本明宏氏が登壇。ドコモの料金戦略の全体像と狙いを語った。
これまでドコモは料金プランとして、2019年に「ギガホ」「ギガライト」を登場させ、これらは2021年に「ギガホプレミア」へと進化。同年に月20GB/2,970円で使える「ahamo」を発表、2022年には大容量オプション「ahamo 大盛り」(80GB/1,980円)を提供開始し、現在の料金プランとなっている。
そのベースになっているのは “3層戦略” 。ユーザーのライフスタイルに合わせて、データ容量の小容量から無制限までカバーし、フルサポートを受けられる「Premier」、シンプルなワンプランかつ手続きをすべてオンライン化することでコスパ重視の「ahamo」、そして小容量かつ低廉な料金設定の「Economy」の3つのコンセプトで展開してきたと説明する。
このうち「Premier」「ahamo」はドコモとして提供、「Economy」向けにはエントリーMVNOでカバーしてきた。ahamoは特にZ世代を中心に支持を集め、Premierとahamoに該当するドコモの中大容量プランは、年々契約者数を増やしているとのこと。具体的には、2021年度から2022年度にかけて約20%増加、その数は1,200万を突破したという。
また、コロナ禍の影響で社会や生活様式が大きく変化し、リモートワークのようなスタイルも当たり前となり、同時に5Gの普及にともなって、よりリッチなサービスやコンテンツを、データ容量を気にせずに楽しみたいという要望も大きいのだという。
一方で、データ利用が少ないユーザーからは「もっとおトクに使いたい」「ドコモショップでサポートを受けたい」という声が多く上がっていたという。また、最近の物価上昇を受けて、スマホ料金をもっと抑えたい、低価格に使いたいと考えるユーザーも多くいる。
こうした多様化するユーザーニーズに対し、ahamoと、新登場の「irumo」「eximo」を合わせた3つの料金プラン体制とすることで、「全てのお客様にぴったりな選択肢を提供」すると説明する。
特に「これまで十分に応えられていなかった」とする、小容量のユーザー向けには、価格を抑えつつドコモとしてサポートも提供するirumoの登場によってカバーできるとし、価格に加え、「特色ある料金プランを求める方には引き続きエコノミーMVNOの提供で応えていく」と語った。
ちなみに、新プランの名称については、ahamoに続き「モ」で終わる名前になっている。名付け方については「それぞれのプランに込められた思いと、プラン内容を体現するような名前であり、ドコモらしさを感じられるよう “モ” という表現も統一した」とのことだ。
続いて、NTTレゾナント(株)パーソナルサービス事業部・担当課長の木藤暢俊氏が、irumoについて紹介。登場背景には記録的な物価高が続く日本の現状を挙げ、「家計を圧迫する環境にあり、スマホ代を安くしたいという声は大きい」と説明する。
また、スマホユーザーのうち約半数が3GB未満の小容量ユーザーであり、スマホ利用が年齢問わず広がった今、通話メインであったり、Wi-Fiを併用してスマホを使う人など、通信プランに多くのデータ容量を求めないユーザーも多くなっていると語る。
ドコモでは上述の通り、そうした小容量ユーザー向けに対してはエコノミーMVNOでカバーしてきた。ユーザーから一定の支持がある一方で、“ドコモとして提供する小容量プラン” を求める声も多いことから、irumoが誕生した。
irumoでは、「スマホ代に、納得感を」をコンセプトに掲げ、小容量利用/価格重視のユーザー向けに提供。「モバイルとWi-Fiを使い分けながら利用する人や、多くのデータを使わないからお得に使いたいというシニア層など、いまよりもっとスマホを安くしたい方」におすすめしたいと語る。
irumoのポイントは3つあるとし、ドコモのサービスを併用した割引を適用することで、3GB/880円を実現した「価格」の面と、使い方に合わせての0.5GBから9GBまでの選択肢を提供する「データ量」の面、そして「サポート」だとする。
サポートの面では、オンライン完結のahamoとは異なり、全国のドコモショップやコールセンターなどに対応していることを挙げる。価格は抑えたいが、店頭でのサポートも受けたいというニーズを、irumoでカバーしていくという。
一方でeximoは、スマホ通信のヘビーユーザー向け大容量サービスとして展開。新料金プランの中で最も充実度の高い「フルサポート」プランとなっている。
スマホでの動画サービスやオンラインゲームの利用が増加する中、上述のとおり、ドコモの中大容量プラン契約数は増えており、今年スタートした「Lemino」「爆上げセレクション」といったサービスも好評で、外出先でも動画などを思い切り楽しみたいユーザーは多いのだという。
また、スマホ利用に不安のある方や、家族で利用するユーザーにとっては、「ドコモからサポートを受けたい」「家族でお得に使いたい」「使いこなせるようになりたい」という意見も。
さらに、毎月のデータ利用量が変動してもプランは変えたくない、シンプルでわかりやすい料金プランがいいという、料金設定に対する要望もあり、幅広く対応できる “全部入り” プランが必要だと考えた。
eximoでは「様々な利用スタイルのユーザーに対して、手厚いサポートを提供する、シンプルなワンプラン設計」が特徴で、階段制とすることでデータ利用料に応じて料金が決まる。ドコモ光などサービスとのセット割が幅広く適用されるため、活用することで最大でも月額4,928円で利用できるのだ。
さらに、サポート体制は最も充実している。各種手続きや基本操作、店頭サポートなどが無料で受けられるため、安心して利用できるとアピール。これまで提供してきた価値に加え、爆上げセレクションや若年層向けキャンペーンなど、「スマホの魅力をより高める価値」もプラスして、eximoで提供していくとした。
今回発表された新たな料金体制について、山本氏は「安心のサポート、信頼のサービスをぜひご利用いただきたいという思いで用意」した、“ドコモの答え” だと力を込める。
「ユーザーの声に応え続けるという思いで、新料金戦略を考えてきた。新プランの登場により、通信事業の更なる成長を目指すとともに、ユーザーに選ばれ続けるドコモでありたいと考えている」とし、「これからも “こんなドコモを待っていた” と感じてもらえるよう、ユーザの声に応え続けていく」と締めくくった。
質疑応答では多くの質問が上がり、特にNTTレゾナントとの吸収合併と同時に新プランが登場することで、これまでNTTレゾナントが提供してきた「OCNモバイルONE」の今後の展開、その代替となりうるirumoのサービス内容に注目が集まった。
合併により、各OCNサービスやNTTレゾナントが展開するコンシューマーサービスなど、今後は全てドコモとして提供・対応する。OCNモバイルONEは新規受付を終了、合わせて、インターネットサービスのOCNやOCN光についても同様に終了となる。なお、インターネットサービスは、「ドコモ光 タイプA」に対応したプロバイダとして、新たに「OCN インターネット」が7/1より提供される。
OCNモバイルONEの既存ユーザーについては、7月以降も利用できるようサービスは提供する。しかし、もともと同サービスはNTTコミュニケーションからドコモ、ドコモからNTTレゾナントへと移り、またドコモに戻るという形になり、「取引形態として同状況を永続的に続けるのは好ましくないと考えている」とし、今後、OCNモバイルONEのユーザーには、irumoをはじめ他プランへの移行を「積極的に案内していく」とした。
特に料金形態が近いのはirumoだ。ただ、irumoは最安が0.5GB/550円、3GBでは割引適用で880円となり、現状のOCNモバイルONEの3GBプラン/990円より安くなるように見えるが、ドコモサービスとの併用割引がない場合は、2,167円/月と2倍近い価格となっている。
このような状況で、OCNモバイルONEのユーザーに移行を促すとしているが、「これまで1,000円前後の価格で利用してきたユーザーからすると厳しいと感じるのではないか」と、プラン設計に関する質問が上がった。
ドコモの回答としては、「今回、“ドコモとしてのプラン” であることにこだわった」とし、irumoのメリットとして、ドコモならではのさまざまなサービスやサポートが利用できることを強調。「OCNモバイルONEのユーザーに対しては、無理にプラン変更をさせることはしないが、ドコモならではの魅力をしっかりアピールし、アナウンスしていく」とした。
また、新料金体制について「オプションなど各プランで異なっており、やや煩雑に感じる」という声も上がった。これについて同社は、まずeximoは、「従来のギガホプレミアムなどのユーザーは、eximoを推奨。フルサポートプランとして、店頭中心にこれまで同様にサポート提供をしていく」と説明。
irumoは「一部機能を絞りつつ低価格化を実現。ahamo同様に専用サイトで受付も行うため、ネットリテラシーの高い方にも使っていただけるプランになると思う。一方でコストを意識する、利用の多くない方、シニア層もターゲット」だとし、ユーザーの利用状況に合わせて選んでもらえるよう、店頭でわかりやすい説明やサポートを徹底していくとした。
また、irumoのプラン条件が多いという指摘には「ドコモショップでの案内や、ウェブサイトを通じた通知など、きちんと周知できるように準備している」と説明。もともと新規ユーザー獲得も狙ったプランでもあるが、既存ユーザーにも低容量で安いプランを求める方が多いことから、「しっかりそういう方々にも提案していきたい」と語った。
また、“ドコモとして” の少容量/低価格プランが登場した背景には、エコノミーMVNOのユーザーの声、ドコモからポートアウトしたユーザーの声があるという。「“ドコモのサービスやサポートを受けられる、ドコモとしての低価格プランを出して欲しい” という意見がとても多かった。低価格プランの提供ができていないことを要因とした、小容量ユーザーのポートアウトも実際にあった」という。
irumoの提供によりユーザーニーズをカバーし、ポートアウトしたところの強化を図っていくとし、合わせて契約者数の増加を目指すとともに、eximoのメリットである大容量/充実サポートという「より快適な使い心地」も積極的にアピールして、ARPU(1契約あたりの売上をあらわす指標)の伸長も目指すとした。
低価格なプランというのは他社含め様々あるが、多くが店頭での対面サービスをなくしてオンライン化したり機能を絞ることで実現されているかと思う。便利な部分もあるが、そうしたサポートの簡素化に不安を持つユーザーも多く、今回の発表では「ドコモならではのサービスが求められている」ことが強調されていた。「ドコモはユーザーの声に応え続ける」と語られたように、新料金プランの展開においては、ドコモだからこその安心感を盤石の体制で提供していくことが望まれる。