公開日 2017/12/05 09:45
iPhone 8やGalaxyなどにも対応
【ミニレビュー】iPhone X用に2,380円のQiワイヤレス充電器を買ってみたら快適だった
編集部:風間雄介
iOS 11.2が提供開始され、iPhoneのワイヤレス充電が高速化された。これを機にQi対応のワイヤレス充電器を買って使ってみたので、かんたんにレビューしたい。
まず基本的な情報を整理しておくと、iPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone Xの3機種は、iPhoneとして初めてQi(チー)という規格によるワイヤレス充電に対応した。iOS 11.2より前のOSでは、“高速” ワイヤレス充電に対応していなかった。ネットでの反応や各種メディアでの検証結果を見ても、ワイヤードの充電よりかなり遅いという結果が出ていたようだ。
アップルは単に「高速ワイヤレス充電」と言っているだけで、iOSのアップデート情報ではどの程度高速なのか、くわしい記述が見当たらない。だが、アップルが推しているワイヤレス充電器「mophie wireless charging base」の紹介文には「最大7.5Wの電力で安全かつ高速に充電します」とある。高速充電=最大7.5Wでの充電と理解して良いだろう。
だが、mophie wireless charging baseは6,980円と、ちょっとお高い。また、iPhoneを横に置いて充電する製品であることも気になった。デスクが乱雑なので、腕がiPhoneに触れ、位置がずれて充電できていない、などということが起きそうだと心配したのだ。
Amazonで検索してみると、中華系とおぼしきブランドの安価な製品が多数売られている。既にメジャーブランドとなったANKERの製品も2,000円台で売っている。今回は記事執筆時に「ベストセラー1位」となっていた、NANAMIというブランドの製品を購入してみた(Amazon)。選んだ理由は、スタンド型なので位置がズレにくそうと感じたのと、あとはフィーリングだ。2,000円台なら、あまり深く考えずにポチれる。
届いた製品を開梱する。といっても、入っているのは本体とケーブル、かんたんな取扱説明書のみ。パッケージは段ボールで簡素だが、すぐに捨ててしまうので問題ない。
充電器本体は、よく見ると直線が主体のメカメカしいデザインなのだが、真っ黒なのでそれほど気にならない。
背面にはmicroUSB端子があり、充電器とPCなどをUSBケーブルで接続する。待機時には、充電器下部のLEDがブルーに光る。このLEDは電源が入力されると常時点灯しっぱなしで、切ることはできないのだが、それほど眩しい光ではないので、就寝時も、よほど近くに置かない限り邪魔にならないだろう。
ここまでセットアップしたら、実際に充電してみる。とはいえ特に注意すべき点はなく、iPhoneをスタンドに置くだけ。するとiPhoneから「ポン」と充電を開始した音が鳴る。同時に、充電器の下のLEDがグリーンに点灯し、充電中であることがわかる。あっけないほどかんたんだ。
さらにこの充電器にはコイルが二つ搭載されているので、iPhoneを横置きしても問題なく充電される。これまでQi対応のAndroid端末を使っていた方は、こんなに便利な体験をしていたのか…。少し悔しくなったほどだ。
今回装着していた樹脂製のスリムケースではまったく問題なく充電できたが、厚めのケースを装着していたり、ケースの素材などによっては充電が正常に行われない場合もあるとのこと。注意したい。
なお「ワイヤレス充電の場合、充電しながら操作ができないじゃん」という声をよく聞く。その意見に対して製品ページには「充電器ごと持って操作すればよい」と主張している。その手があったか!
言われたとおり実際に持ってみると、充電器自体が軽いので、違和感なく手に持って操作できた。
■ワイヤレスで30分充電したら、残量が15%増えた
さて、充電スピードはどうだろうか。バッテリーが76%のときに充電器に置き、30分経過したら、残量が91%になっていた。30分で15%ほど充電できたことになる。このペースでいけば、3時間半程度で0%→満充電になる計算だ。なお充電の際の発熱は皆無ではないが、不快なほどではなかった。
果たして、この充電速度がアップルの言う「高速ワイヤレス充電」の結果なのか、何も表示されないので判断しようがないのだが、いつものワイヤード充電とあまり変わらない感覚だった。
そこで、ワイヤード充電との比較も行ってみた。ワイヤード充電に使用したのは「ANKER PowerPort 5」で、40W 5ポートのUSB充電器だ。スタート時のiPhoneの残量は77%で、30分経過したら93%になっていた。つまり30分で16%で充電できたことになる。ワイヤレス充電に比べ若干速かったが、その差はわずか1%だった。これならスピードを取るか利便性を取るか、という選択に悩む必要は無い。
少しややこしいのだが、iPhone 8/iPhone 8 Plus/iPhone Xは、ワイヤードの高速充電にも対応している。これにはApple USB-C電源アダプタ(29Wモデル)とUSB-C to Lightningケーブルが必要となる。この方法の場合、アップルの公称値では、30分で最大50%の充電ができるという。今回の充電時間の実に3倍以上で、段違いのスピードだ。「スピード命!」という方はこの方法を選べばよい。
◇
絶対的なスピードではワイヤードの高速充電にかなわないものの、通常のワイヤード充電とほぼ同等の時間でワイヤレス充電が行える。なにより、置くだけで充電できる手軽さはほかに代えがたい。価格も安いので、もう1台買って、家と職場に常備しておこうかと考えている。
まず基本的な情報を整理しておくと、iPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone Xの3機種は、iPhoneとして初めてQi(チー)という規格によるワイヤレス充電に対応した。iOS 11.2より前のOSでは、“高速” ワイヤレス充電に対応していなかった。ネットでの反応や各種メディアでの検証結果を見ても、ワイヤードの充電よりかなり遅いという結果が出ていたようだ。
アップルは単に「高速ワイヤレス充電」と言っているだけで、iOSのアップデート情報ではどの程度高速なのか、くわしい記述が見当たらない。だが、アップルが推しているワイヤレス充電器「mophie wireless charging base」の紹介文には「最大7.5Wの電力で安全かつ高速に充電します」とある。高速充電=最大7.5Wでの充電と理解して良いだろう。
だが、mophie wireless charging baseは6,980円と、ちょっとお高い。また、iPhoneを横に置いて充電する製品であることも気になった。デスクが乱雑なので、腕がiPhoneに触れ、位置がずれて充電できていない、などということが起きそうだと心配したのだ。
Amazonで検索してみると、中華系とおぼしきブランドの安価な製品が多数売られている。既にメジャーブランドとなったANKERの製品も2,000円台で売っている。今回は記事執筆時に「ベストセラー1位」となっていた、NANAMIというブランドの製品を購入してみた(Amazon)。選んだ理由は、スタンド型なので位置がズレにくそうと感じたのと、あとはフィーリングだ。2,000円台なら、あまり深く考えずにポチれる。
届いた製品を開梱する。といっても、入っているのは本体とケーブル、かんたんな取扱説明書のみ。パッケージは段ボールで簡素だが、すぐに捨ててしまうので問題ない。
充電器本体は、よく見ると直線が主体のメカメカしいデザインなのだが、真っ黒なのでそれほど気にならない。
背面にはmicroUSB端子があり、充電器とPCなどをUSBケーブルで接続する。待機時には、充電器下部のLEDがブルーに光る。このLEDは電源が入力されると常時点灯しっぱなしで、切ることはできないのだが、それほど眩しい光ではないので、就寝時も、よほど近くに置かない限り邪魔にならないだろう。
ここまでセットアップしたら、実際に充電してみる。とはいえ特に注意すべき点はなく、iPhoneをスタンドに置くだけ。するとiPhoneから「ポン」と充電を開始した音が鳴る。同時に、充電器の下のLEDがグリーンに点灯し、充電中であることがわかる。あっけないほどかんたんだ。
さらにこの充電器にはコイルが二つ搭載されているので、iPhoneを横置きしても問題なく充電される。これまでQi対応のAndroid端末を使っていた方は、こんなに便利な体験をしていたのか…。少し悔しくなったほどだ。
今回装着していた樹脂製のスリムケースではまったく問題なく充電できたが、厚めのケースを装着していたり、ケースの素材などによっては充電が正常に行われない場合もあるとのこと。注意したい。
なお「ワイヤレス充電の場合、充電しながら操作ができないじゃん」という声をよく聞く。その意見に対して製品ページには「充電器ごと持って操作すればよい」と主張している。その手があったか!
言われたとおり実際に持ってみると、充電器自体が軽いので、違和感なく手に持って操作できた。
■ワイヤレスで30分充電したら、残量が15%増えた
さて、充電スピードはどうだろうか。バッテリーが76%のときに充電器に置き、30分経過したら、残量が91%になっていた。30分で15%ほど充電できたことになる。このペースでいけば、3時間半程度で0%→満充電になる計算だ。なお充電の際の発熱は皆無ではないが、不快なほどではなかった。
果たして、この充電速度がアップルの言う「高速ワイヤレス充電」の結果なのか、何も表示されないので判断しようがないのだが、いつものワイヤード充電とあまり変わらない感覚だった。
そこで、ワイヤード充電との比較も行ってみた。ワイヤード充電に使用したのは「ANKER PowerPort 5」で、40W 5ポートのUSB充電器だ。スタート時のiPhoneの残量は77%で、30分経過したら93%になっていた。つまり30分で16%で充電できたことになる。ワイヤレス充電に比べ若干速かったが、その差はわずか1%だった。これならスピードを取るか利便性を取るか、という選択に悩む必要は無い。
少しややこしいのだが、iPhone 8/iPhone 8 Plus/iPhone Xは、ワイヤードの高速充電にも対応している。これにはApple USB-C電源アダプタ(29Wモデル)とUSB-C to Lightningケーブルが必要となる。この方法の場合、アップルの公称値では、30分で最大50%の充電ができるという。今回の充電時間の実に3倍以上で、段違いのスピードだ。「スピード命!」という方はこの方法を選べばよい。
絶対的なスピードではワイヤードの高速充電にかなわないものの、通常のワイヤード充電とほぼ同等の時間でワイヤレス充電が行える。なにより、置くだけで充電できる手軽さはほかに代えがたい。価格も安いので、もう1台買って、家と職場に常備しておこうかと考えている。