公開日 2023/01/01 06:40
オンキヨーによる音楽加振の効果はいかに
『あの花』『ハルヒ』ED曲を聴かせた日本酒ってどんな味?飲んで確かめた
編集部:杉山康介
今、オンキヨーから「アニソンを聴かせて熟成させたお酒」が発売されていることをご存知だろうか。2022年12月現在、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のED曲を聴かせた日本酒を始めとした計4種類がラインナップされている。
「音楽を聴かせた」というが、正確にはお酒のホーロータンクにオンキヨー謹製の加振器を取り付け、熟成期間中の24時間30日間、音楽による振動を与え続けたもの。オンキヨーが行う音楽食品ビジネスのひとつという位置付けになる。
……とはいえ、実際にこの話を耳にした時、こう思った方も多いのではないだろうか? 「本当に効果あるの?」と。
正直に言ってしまえば、音楽を聴かせることでお酒の味が変わるというのはにわかには信じがたい。しかし考えてみてほしい。「電源ケーブルで音が変わる」「イヤーピースで音が変わる」といった “オーディオ的な当たり前” も、実際に体験してみるまでは信じられなかったことだろう。
であれば、音楽加振によってお酒の味が変わるかどうかも実際に確かめてみるべきだ。そして、そういった試みを率先して行っていくことこそ、メディアの社会的意義ではないだろうか。決して「お賃金をもらいながら酒が飲みたい」なんて考えているわけではなくて。
そんなことを社内で熱弁していると、なんと部署内外のさまざまな人たちが協力してくれると申し出てくれた。年末の忙しい時期に、わざわざ時間を作って酒を飲みにきてくれる。なんと仕事熱心な人たちだろう、思わず目頭が熱くなる。
というわけで、オンキヨーが発売している『あの花』加振酒と、そのベースとなった武甲酒造の「武甲正宗」を用意して実際に飲み比べてみた。(ちなみに筆者は下戸なので不参加です)
まずは今回試飲するお酒のおさらいをしよう。1本目が、秩父にある酒蔵・武甲酒造の本醸造原酒「武甲正宗」。アルコール度数19度で、同社サイトでは「最も度数が高く農醇な香味がある原酒」だと説明されている。
そして2本目が、武甲正宗の熟成期間中、ホーロータンクに加振器を取り付け、アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のED曲「secret base 〜君がくれたもの〜(10 years after Ver.)」を24時間30日間聴かせ続けた「『あの花』加振酒」。
お酒としてのプロフィールはどちらも同じなため、この2本を飲み比べることで、「熟成期間中の加振によって味が変わるかどうか」が分かるわけだ。ちなみに武甲酒造の杜氏である長谷川武史氏は、『あの花』加振酒を試飲して以下のようにコメントしている。
「加振酒は加振無しのお酒に比べて透明感があるのが第一印象でした。発酵中は酵母がいきいきと活動している様子が感じられ、原酒の力強さを一層増していて、辛口でありながらすっきりとした味わいのお酒に仕上がっております。爽やかな香りのお酒を楽しみたい方にお勧め致します」
比較にはブラインド方式を採用。底に印を付けたプラコップと普通のプラコップにお酒を注ぎ、「どっちに何が入っているか」は一切明かさずにそれぞれを飲み比べてもらった。
なお、科学的に成分分析などを行うわけではなく、あくまで「個人がどう感じたか」を複数人分取り上げていくかたちとなるので、その旨ご留意いただきたい。ただし、各人の感想が一切の忖度がないものであることも重ねて言っておこう。
ここからは、印アリのコップの方を「A」、印ナシのコップの方を「B」として記載していく。読者の皆さまには先に正解を明かしておくと、Aが普通の武甲正宗、Bが『あの花』加振酒だ。
「音楽を聴かせた」というが、正確にはお酒のホーロータンクにオンキヨー謹製の加振器を取り付け、熟成期間中の24時間30日間、音楽による振動を与え続けたもの。オンキヨーが行う音楽食品ビジネスのひとつという位置付けになる。
……とはいえ、実際にこの話を耳にした時、こう思った方も多いのではないだろうか? 「本当に効果あるの?」と。
正直に言ってしまえば、音楽を聴かせることでお酒の味が変わるというのはにわかには信じがたい。しかし考えてみてほしい。「電源ケーブルで音が変わる」「イヤーピースで音が変わる」といった “オーディオ的な当たり前” も、実際に体験してみるまでは信じられなかったことだろう。
であれば、音楽加振によってお酒の味が変わるかどうかも実際に確かめてみるべきだ。そして、そういった試みを率先して行っていくことこそ、メディアの社会的意義ではないだろうか。決して「お賃金をもらいながら酒が飲みたい」なんて考えているわけではなくて。
そんなことを社内で熱弁していると、なんと部署内外のさまざまな人たちが協力してくれると申し出てくれた。年末の忙しい時期に、わざわざ時間を作って酒を飲みにきてくれる。なんと仕事熱心な人たちだろう、思わず目頭が熱くなる。
というわけで、オンキヨーが発売している『あの花』加振酒と、そのベースとなった武甲酒造の「武甲正宗」を用意して実際に飲み比べてみた。(ちなみに筆者は下戸なので不参加です)
『あの花』加振酒は本当に味が違う? ブラインドテストしてみた
まずは今回試飲するお酒のおさらいをしよう。1本目が、秩父にある酒蔵・武甲酒造の本醸造原酒「武甲正宗」。アルコール度数19度で、同社サイトでは「最も度数が高く農醇な香味がある原酒」だと説明されている。
そして2本目が、武甲正宗の熟成期間中、ホーロータンクに加振器を取り付け、アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のED曲「secret base 〜君がくれたもの〜(10 years after Ver.)」を24時間30日間聴かせ続けた「『あの花』加振酒」。
お酒としてのプロフィールはどちらも同じなため、この2本を飲み比べることで、「熟成期間中の加振によって味が変わるかどうか」が分かるわけだ。ちなみに武甲酒造の杜氏である長谷川武史氏は、『あの花』加振酒を試飲して以下のようにコメントしている。
「加振酒は加振無しのお酒に比べて透明感があるのが第一印象でした。発酵中は酵母がいきいきと活動している様子が感じられ、原酒の力強さを一層増していて、辛口でありながらすっきりとした味わいのお酒に仕上がっております。爽やかな香りのお酒を楽しみたい方にお勧め致します」
比較にはブラインド方式を採用。底に印を付けたプラコップと普通のプラコップにお酒を注ぎ、「どっちに何が入っているか」は一切明かさずにそれぞれを飲み比べてもらった。
なお、科学的に成分分析などを行うわけではなく、あくまで「個人がどう感じたか」を複数人分取り上げていくかたちとなるので、その旨ご留意いただきたい。ただし、各人の感想が一切の忖度がないものであることも重ねて言っておこう。
ここからは、印アリのコップの方を「A」、印ナシのコップの方を「B」として記載していく。読者の皆さまには先に正解を明かしておくと、Aが普通の武甲正宗、Bが『あの花』加振酒だ。